幽希 インタビュー (Part 1)『kizetsu』
キテレツ弾き語りアーティスト 幽希 と私。出会ってから現在までの9年間ををざっくり聞いて行くインタビューの前編は、2015年5月リリース『kizetsu』を中心に聞いていきます。
ひびのわたる(以下 ひ):あらためて色々と聞かせてください。よろしくお願いします。
幽希(以下 幽):よろしくお願いします。
ひ:時系列的に古い話からして行きたいんだけど、僕らの最初の出会いは、ライブイベント" SWEET FISH TOWN " について、幽希の方からFacebookでメッセージくれたんだよね、。2013年4月かな。でももっと前からライブ活動は始めてたんだよね?
幽:そうですね。ソロで弾き語りを始めたのが、確か2012年だと思います。
そんな中、Facebookのタイムラインを見ていたら、SWEET FISH TOWNのイベントアカウントが流れてきて、「岐阜にも、こんな音楽イベントがあるんだぁ。」と思って、特に出演者募集をされていたわけではなかったんですけど、僕のほうから、「出演させてくださーい。」みたいな図々しいメッセージを勢いで送った事を今でも憶えています。でも、それがきっかけで、SWEET FISH TOWN 2013に初出演させてもらえる事になって、それから翌年からも続けてお誘いしてくださり、今までに計6回出演させて頂きました。
ひ:そう。最初は驚いたけど、嬉しかったよ。
最初に曲を作り始めたのはいつのこと?
幽:いつだろう?僕の場合は、10代の頃からバンド組んで音楽三昧な日々を過ごしていたわけではなくて、ギターを手にしたのも遅くて。初めて曲が出来たのは20歳過ぎてましたね。
ひ:その頃に影響を受けていたアーティストというとどんなひと?
幽:その頃は、日本のインディーズシーンを片っ端から聴き漁っていましたね、2006年、2007年辺り。
ひ:今回、あらためて幽希のホームページでライブの記録とか見たんだけど、その頃からずっと変わらず、最近こそコロナ禍の影響はあるけど、毎年すごいペースでライブしてた。実はライブ、大好きだよね(笑) どんなところが好き?
幽:まずは歌う事が第一に好きですね。ライブハウスは、さらに自分が作った歌を聴いてもらえる空間を用意してくれて。僕の表現を観て聴いてもらう事で、泣いたり笑ったり驚いたり、何かしらの感情を感じる事ができて、良い悪いの感想まで直接言ってくださる方もみえるし。その評価に対して、嬉しさや時には悔しさも知ることができて、自分の存在意義を確認できる、とても刺激的な場所ですね、ライブは。
ひ:なるほど。刺激を求めてストイックに向き合ってるって感じかな。
そんな中、2015年5月にリリースすることになるアルバム『kizetsu』について聞かせて下さい。
僕のいたThe WANDERが参加した2曲を除く7曲が録音された自前のMTRを託されて、僕がミックスを担当することになったね。その7曲の録音はいつ頃からしていたの?
幽:2013〜14年にかけて時間掛けてチマチマ録っていました。
ひ:エレキ・ラップスチールギターに坂口竜一さん、コーラスに岩崎だもみさん、鍵盤に月島パレットさん、バンド演奏にThe WANDER、と、いろんなゲストミュージシャンが参加しました。人選の基準はあったのかな?
幽:僕がライブ活動する中で知り合った、魅力的に感じた人達ですね。そして、僕が表現したい内容を分かってくれそうな人に声を掛けて、皆さん、快く引き受けてくださいました。
ひ:わぁそれはうれしい。あらためて。
幽:(笑) どうせ音源化するなら、弾き語りのアルバムではなくて、色々な楽器の音が重なっていたほうが「色鮮やかで聴いていて楽しいよな」と思って、曲ごとにサポートしてもらいました。改めて9曲通して聴くと、なかなか我ながらおもしろいです。
ひ:ほんとだよね、そう思う。個人的には " もいちど、バレリーナ " 聴くと、なんか泣けてきちゃうんだよな、毎回。歌声とか、音割れちゃってんだけど、それがまたね。
幽:当時から言ってくれてましたよね。コード進行が泣けるって。ありがとうございます。
ひ:いえいえ。ジャケットはインパクトのある写真が使われています。パッケージや包装も幽希自身の手作りで制作されているんですよね。
幽:はい。ジャケットの写真は、特に深い意味はないですけど、自分の掌の中に絵の具を適当に塗りたくっていたら、女の子っぽい感じの絵に見えてきて、色味のバランスも良いし、何かインパクトあるよな、と思って、これに決めました。
ひ:偶然生まれたデザインだったんだ。おもしろい。『kizetsu』のリリースの少し前2015年の3月には、自主企画の生音ライブ「ki・ze・tsu」をスタートさせています。これが実はかなりのペースで開催されていて、2020年までの5年間に16回を数えてます。多い年で年4回!僕も何度か出演させてもらったことがあるんですが、PA無しの生音ライブで新鮮さというか、不思議な面白さがありました。自主企画をやろうと思ったきっかけって?
幽:元々、このお店(現 Tone Cocktail)のマスターと知り合いで、ちょこちょことお店にご飯食べに行ったりしていて、マスター自身も音楽をされてみえる方で、話す話題の中で、この場所で何か音楽イベントできないかなと話していました。それで、第1回目を開催させて頂いた後に、マスターにもお客さんにも、「面白かった」と言ってもらえて、その後も続けていきましたね。
ひ:僕の出演した回で、イベントの終了後、へたり込んでる幽希を覚えてます。胃が痛いっつって(笑) 意外と、っていうと失礼だけど、気い遣いぃの部分があるんだなと思ったよ。
幽:そんな事ありましたね、恥ずかしいですね。
ひ:コンスタントにいろんな場所で勢力的にライブ出演をするなか、2016年10月の " SWEET FISH TOWN "には 岩崎だもみさんとのコラボ、幽希×岩崎だもみで出演しました。これが後のバンド?ユニット?の " 僕とわたしのイヤイヤ期 " のきっかけになったのかな。
幽:そうですね。" SWEET FISH TOWN 2016 " に、僕からだもみさんに一緒に出演してほしいとお願いしたのが、『ぼくとわたしのイヤイヤ期』結成のきっかけですね。2人で出演してみて、手応えを感じたんだと思います。
ひ:幽希としての活動と並行して2017年9月から2018年2月の半年間は、" 僕とわたしのイヤイヤ期 " の活動が多い時期だったようです。2019年2月にリリースする『 ぴ 』もこの時期に録音してたのかな?もっと後かな?
幽:5曲入り音源『ぴ』も、その活動期間中に録音していました。
ひ:だもみさんとの活動からはどんな影響を受けた?
幽:だもみさんは、アンダーグラウンドな部分とPOPな部分の両方、バランス良く持ち合わせている人ですね。なので、感覚がとても柔軟で、僕のやりたい事を「なるほどね、そういう事ね。」といった感じで理解察知するのが早くて、そういう面ではやり易いですね。
だもみさん作曲の『村』っていう曲があって、" SWEET FISH TOWN "で披露した時に、周りからの評判が良くて、色んな人に「”そんなに繋がりたいなら、村つくれ!”って、最高!」って褒められて、すごく嬉しかったですね。
ひ:あれは観てて気持ち良かった!
(というところで前半はここまで。つづきは「幽希 インタビューPart 2『おばけによろしく』をご覧ください。)
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