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【再掲・閲覧注意】大切な人の側にいるために、私は生きたい

精神疾患等を抱えている方、とくに自殺未遂を経験された方は、それに近しい描写があるため読まないことを推奨します。
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私は、私が経験した虐待や精神疾患について、特に「死にたい」と思っていること・実際に死ぬ準備をしていることについて、同年代に話すことを避けていました。

なぜなら、あまりに重たすぎるからです。

社会に出ていないハタチ前後の若者に受け止めさせるには、あまりに苦しすぎるから。
私だって同い年だけど。

ウツなんて家族でも支えるのは大変なのに、ましてや血に繋がっていない人間なんて、そんな負担かけるわけにいかない。

だって、想像してみてください。

もし貴方が友人に、「私、死にたいんだ。」って言われたときのことを。
「死んじゃダメ!!!」なんてただ言っても余計に負担をかけるし、かと言って「そうかあ、ツラかったんだね」だけ言っても、自死の抑止力にはならなそうじゃないですか。

つまり、支える側の一挙手一投足が、自身の責任問題を賭ける大きなギャンブルとなってしまうわけです。

たとえ貴方に責任がなかったとしても、もし仮に全力を尽くしたとしてその友人が亡くなってしまったら、貴方の心は深く抉られる。

それなら、誰にも言わないほうが良い。勝手に死のう。
そもそも私一人が死んだところで、誰も悲しまないじゃないか。私の存在意義なんて、皆に意識されないくらいに薄いものだろう。

そう思っていたから、誰と居ても心は独りぼっちでした。
誰とも繋がりを持っていないような気がしました。
普通のフリをして、楽しいねと相槌を打って笑う裏で同時に、常に死にたいと悲鳴をあげていました。


でも、最近ある一つの転機がありました。
私のこの独りぼっちで苦しくて辛い、怒りの感情を、ある話の流れで恋人にもらしてしまったのです。


「誰にも悩みを吐き出せないなんて、〇〇ちゃん苦しくてもたないよ。自分が一番大事なんだから、押さえ込んで自分を犠牲にしないで。
〇〇ちゃんは一見何かを抱えているようには見えないから。誰かもっと器が大きい人に打ち明けてごらん?
ほら、遠慮しないで。言っていいんだよ?」

そう優しい声で言ってくれたから、私は言えずに我慢していたことを、彼に打ち明けました。


ロープを縛って睡眠薬を買いに行ったこと。薬が手に入らなかったから、今日は死ねなかったこと。
一瞬にして死の恐怖が消え去ったこと。

家族はみな話が通じないまるでモンスターで、誰にも頼ることが出来なくて、
あの人たちのせいで心身の病気を負い、でも怒りのぶつけどころが分からなくて
お金もなく体も動かず、ただ寝たきりで食べることもできず日に日に衰弱し
単位は来ずバイトも行けず、収入もない
何年病院に行こうと精神疾患は治らない
でも、普通のフリをしなきゃいけない

もうこんな命運に飽き飽きした

そうやって打ち明けました。


そしたら、彼の形相が変わりました。口下手な彼が、一生懸命言葉にして伝えてくれました。

「〇〇ちゃんが死んじゃったら、たくさんの人が悲しむ。死んじゃダメだ。死なないでほしい。生きてほしい。
それに、自殺なんてしたら迷惑をかけちゃうよ?
とにかく紐は捨てて。じゃないと絶交する。
わかった?ぜったいだよ。
単位はまた来年取ればいいじゃないか。
単位は落とせても、命を落としたら二度と還ってはこないんだから。」

人によっては、自殺という行為を否定されたら絶望して怒るかもしれない。
でも私は、私を必要として本気になって側にいてくれようとする彼の気持ちが伝わっただけで、もう少し生きるには十分でした。


家に帰った後、彼からまたラインが来ました。


〇〇ちゃんが生きているだけで力を貰っている人は大勢いるし、俺は〇〇ちゃんと付き合えて幸せだって心の底から思ってるよ、いつも助けて貰ってるし、ありがとうね。一つ一つ自信をもって、出来ることを一緒に増やしていこうね。頑張ろう。


ああ、私は結局、独りぼっちだったのが、心の安全基地がなかったのが、死にたくなるほど苦しかったんだな
そう思いました。
私が信じることができていなかったけれど、いつも側にいてくれる友人や恋人がいることに感謝せずにはいられませんでした。

それにしても、彼にあんな顔をさせてしまって本当に申し訳なかった。


首を吊る紐は捨てました。

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