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Slowdown[セルフライナーノーツ]

Slowdownというテーマは2011年の震災の時から、漠然とではあるが重要視している表現である。
そして、ボクがうつ病に苛まれた時、特に思い返したフレーズである。

今回のEPのタイトルにしたのも、自分の20代から現在に至るまで、それぐらい重要なキーワードだから。

何かに失敗した時、何かどうしようものない不幸に見舞われた時、立ち止まって向き合い直すことがどれだけ大切か。
反対に、全力で走り続けないといけないことが、どれだけしんどいことか。

近年資本主義の是非を問うような議論が活発であると感じるし、それにボクは関心を思っている。

決して資本主義を真っ向から否定したいという強い意見があるわけでもない。
またはこの曲において加速主義など新しい考え方や方法論などの是非について批判などしたいわけではない。

ボクにおける資本主義の問題点は、メンタルヘルスの問題として捉えていて、ボクという1人の人間が幸せを感じ続けるために、どうこの社会と向き合って行けばいいんだろう?というのが1番の関心ごとだ。

例えば株式会社で働くサラリーマンである以上は、成長を当然のように求められる。
立ち止まる暇もなく成果を出して、他社との競争に渦中にて走り続けないといけない。

そういう宿命を背負っている存在であり、責め立てるような対象でもない。ただ構造としてどうやっても抜け出せない競争に巻き込まれていることには、漠然と疑問を感じているわけで。

結局は、自分なりの解釈で振り回されないこと。
自分なりのペースを持って、時には立ち止まること。

あわよくば、あなたや社会全体がもう少しでもゆっくり進んでもいいのでは?という思いが、この曲に封じ込めている。

Is there something I can believe and let me carry on
Nothing can say it’s going wrong or prove me right
Is there something I can relieve me from the pain inside
I’ve got a state of restlessness and Impatience
Creppy crawly to bring me down

You say
You’d better buy something drive your wealth or make progress
Give more some money to develop and accelerate
I should always take it easy not to take the bait
I will be caught by endless competition otherwise

There is something scaring me terribly inside of me
But You’re never gonna catch me with dangling the welted carrot
You’re gonna goad me to improve and produce more
I’m so tired and afraid to keep on

Just calm down
Just chill out
When I want something more

When tidal surged
When invisible virus divided up
Just let it go
Dying in empty space
When no one to break the deadlock
Why don’t we let it slow down
All I can do and have to do is letting it slow down
All I can do and have to do is letting it slow

I gotta finally notice after running out of breath
I gotta find my own way to pause If there is no way out
I don’t know what going on or what’s gonna blame me for
Don’t ever give a damn about you want
I’m about to let it slow down
All I can do and I have to do is letting slow down

信じて続けていけるものはないだろうか
何をもっても上手くいかないとは言えないし
正しいと証明できるものもない

何か心の痛みから解放するものはないだろうか
落ち着かないせっかちになってしまう
ゾッとさせてボクを落ち込ませる

豊かさを増強させ進歩させるモノを買うべきだとキミはいう
開発し加速させるためにもっとお金を費やすべきだと
その手には乗らずに気楽に構えていないと
果てしない競争に巻き込まれてしまう

ボクの中で何かにひどく怯えている
ただ萎れたニンジンをぶらさげても
決して私を捕まえることはできないよ
もっと改善しもっと生産するように
キミはボクを煽るだろうけど
もう疲れてしまって続けることが怖いんだ

落ち着いて
冷静になるんだ
何かをもっと求めてしまう時には

津波が襲った時
見えないウイルスが分断を生んだ時
ただ身を任せて
何もない空間で死んでいく
誰もこの状況を打破することができないなら
もう少しゆっくり行こうよ
私ができること
しなければならないこと
もう少しゆっくり行こうよ

息切れしてやっと気づく
もし出口がないのなら
自分自身で立ち止まり方を見つけないといけない
何が起こっているのか
何が私を責めているのか分からない
キミが欲しいものなんて気にしないで
ボクはそろそろゆっくり行くよ
私ができること
しなければならないこと
もう少しゆっくり行こうよ

written by Satoru Kitajima





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