Slowdownというテーマは2011年の震災の時から、漠然とではあるが重要視している表現である。
そして、ボクがうつ病に苛まれた時、特に思い返したフレーズである。
今回のEPのタイトルにしたのも、自分の20代から現在に至るまで、それぐらい重要なキーワードだから。
何かに失敗した時、何かどうしようものない不幸に見舞われた時、立ち止まって向き合い直すことがどれだけ大切か。
反対に、全力で走り続けないといけないことが、どれだけしんどいことか。
近年資本主義の是非を問うような議論が活発であると感じるし、それにボクは関心を思っている。
決して資本主義を真っ向から否定したいという強い意見があるわけでもない。
またはこの曲において加速主義など新しい考え方や方法論などの是非について批判などしたいわけではない。
ボクにおける資本主義の問題点は、メンタルヘルスの問題として捉えていて、ボクという1人の人間が幸せを感じ続けるために、どうこの社会と向き合って行けばいいんだろう?というのが1番の関心ごとだ。
例えば株式会社で働くサラリーマンである以上は、成長を当然のように求められる。
立ち止まる暇もなく成果を出して、他社との競争に渦中にて走り続けないといけない。
そういう宿命を背負っている存在であり、責め立てるような対象でもない。ただ構造としてどうやっても抜け出せない競争に巻き込まれていることには、漠然と疑問を感じているわけで。
結局は、自分なりの解釈で振り回されないこと。
自分なりのペースを持って、時には立ち止まること。
あわよくば、あなたや社会全体がもう少しでもゆっくり進んでもいいのでは?という思いが、この曲に封じ込めている。