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amou始動するので、今まで始めなかった理由を振り返る

初めまして。
"amou" という名前でソロプロジェクトを始動させたキタジマサトルと言います。
ソロプロジェクト?とは何かというと、音楽の活動を装い新たに始めたということです。

しかし、やろうやろうと思っていたにも関わらず、だいぶ先延ばしにしてしまっていた、と言うのが事実。

手始めに note には、この10年のちっぽけな葛藤と一歩踏み出したことについてまとめておこうと思います。
これから始めるぞ!ってのに、始めなかった理由をツラツラ書くことにはなりますが、アナタにも何かを始めるキッカケになればと。

↓↓↓ 併せて音声版はこちら


簡単なプロフィール

amou(エイモユー)は、シンガーソングライターであるキタジマサトルによるソロプロジェクト。

1991年神奈川県出身。14歳でギターを始め、20歳で単身渡米。ハリウッドにてインディペンデントアーティストとしてセルフプロデュースでの活動をコンセプトに、レコーディングやクリエイティブ、マーケティングなどを体系的に学ぶ。
帰国後もITベンチャー企業で働きながら、falleavesでギターボーカルを務めるなど音楽活動やdivergent recordでレーベルディレクター、フリーのレコーディングエンジニアとしても活動している。

そして2023年にamouとしてソロ活度を開始。1st ep "Slowdonw"をリリースする。
自身はエモ、ポストロックなどに影響を受けながら、インディフォーク、チルアウト、トロピカルハウスなど幅広いサウンドが特徴。
社会で感じる息苦しさを見つめながら、自分の中に潜む生きづらさを向き合うような哲学的で内省的な歌詞を持ち味としている。

仰々しく書いていますが簡単に言うと、
これまでは主にバンドでギターを弾いて歌っていただけだったのですが、自分1人でもって曲を書いてリリースするというのをやってみることにしたわけです。

恥ずかしながら、10年以上前の学生時代に学んだようなことを、今更本格的に始めようとしていることになります。

パソコンで1人で音楽ができるなんて、最先端だった10年前

20歳の頃、ハリウッドにあるMusicians Instituteという学校に入学するため、単身渡米しました。

ミュージシャンがネットを駆使してセルフプロデュースでの活動、という今では当たり前となったスタイルですが、当時は素人に毛が生えたレベルでもiTunesに音楽を配信できること自体がほとんど知られていませんでした。

そういったコンセプトでもって体系的に学べるクラスというのは、当時世界でも唯一だったはずです。
半年間で自分で1枚アルバムを作ってリリースする、という最終課題を目指して、ひたすらスタジオに籠るということをやっていました。

(ちなみに当時リリースされたアルバムがこちらです)

仲間探しを諦めてしまった帰国後

1人で時間をかけて突き詰めて作品を作ることは得意です。
しかしその分こだわりもめっぽう強く、しかも自分のこだわりを理解してもらえないと思っていました。(子供ですね・・)

帰国してからボクと一緒にバンドやりたい、と言ってくれる人は何人かいたのですが、ボクが彼らを信用しなかったのです。
自業自得ですが、メンバー探しには苦労した挙句、ついぞ諦めてしまった。

理由はいくつかありますが、1番大きかったのはお金の面でした。
ソロプロジェクトというのにこだわりを持っていたので、何人組バンドという形ではなく、サポートメンバーと考えていました。
つまり、自分が全てスタジオ代を出さないといけない、なんならギャラを出すのが筋という考えです。

しかも当時はDTMのような考え方ではなく、バンドサウンドをソロでやるつもりでした。
そのため スタジオで生演奏、ライブハウスでの活動を前提としています。

到底20歳そこそこがバイトして資金を投下できるわけもなく。
しかも自分の音楽に叶うメンバーと巡り会うこともなく、音楽活動自体ができずに、ただアイデンティティを失うだけの状態になりました。

今思えば非合理な考え方かもしれないですが、なんとなく諦めてしまったのです。

キッカケは30歳の誕生日

それから月日は経ちつつ、細々でも末長くバンドを続けることを重点におき、仕事の合間に音楽を続けていました。
falleavesは仕事や家庭と両立させながら、音楽を続けていくという価値観が全員完全に合致したバンドなので、本当に巡り会えてよかったと思っています。

しかし、自分のソロプロジェクトをじっくりやりたいという思いも、どこかでずっーーとありました。
それこそがボクの本当のアイデンティティであり、今はそれが出来ていないから自分は仮の姿で、本当の自分はこんなもんじゃない!と心の中だけでは思っていました。恥ずかしながら。

仕事も続けていると、ボチボチお金にも余裕が出てきます。
そうしているウチに、楽曲制作用の機材をたびたび買い漁るようになりました。
ただ、ギアばっか揃えて中々作品を発表しない日々に、焦りが募ります。

転機は30歳の誕生日。ボクは会社で深夜まで働いていました。
0時になった途端、誕生日だと知った同僚が朝までやっているお店へ飲みに連れ出してくれました。

その時聴かれた30代の抱負にボクが答えたのは「なるべく早めにこの働き方をやめる」でした。
これは自虐ボケのウケ狙いであると同時に、ほんの少しだけ本心でした。

この時に思っていたことは「本当にやりたいと思っていることを、本当は優先してやりたい」ということです。
そのための時間を仕事に奪われている、と心の奥底では考えていたのです。なんなら、少し仕事に逆恨みすら感じていたかもしれません

そこでボクは「30歳のウチに作品を作って発表する」という漠然とした目論見をしました。
仕事はそれなりに忙しいですし、結局リスケリスケが流れ流れて、31歳と半年くらいでやっとこさリリースするところまで持って来れたという経緯です。

行動を起こさないことで、自分に失望することを避ける

やらない言い訳を作ることが如何に簡単で、そして巧みに自分を騙し得ることをこの10年ずーーーっと痛感してきました。

例えば時間がないこと。
仕事が忙しい、大変な事業だから頭を常に持っていかれる、とか。
土日は疲れてしまって、リフレッシュするために使ってしまう、とか。

例えばプライドが高いこと。
好きな音楽で上手くいかないことが怖い。いい曲をポンポン作る能力がないことを認められない。

リリースして聴かれない、ライブも人が呼べずに否定された気分になるという悲観的な未来を勝手に予想してしまう。
それを避けるためにそもそも行動を起こさない。

そして、いとも簡単に自分を騙せてしまう。
キミが音楽に向き合えないのは、仕事がしんどいからだ。
本当はキミは素晴らしいアーティストで、他の連中はそのことを知らないから、キミを見くびっているだけだ。

そんな迷信を自分に信じ込ませ、そして行動を起こさないことで、現実とブチ当たって失望することを避ける。
ボクは本当は素晴らしいアーティストであるかもしれない可能性の中で生きることができる。(それはほとんど妄想ですが)

そうやって、ちょっとずつしか傷付かない生き方をしていた挙句、ただ時間ばかりが去っていってしまいました。
そのことに気付くのは30歳といった分かりやすい数字でなければ難しかったのかもしれません。

本当の意味で、自分の人生を生きたいと思った

結局のところ、本当に自分の人生を生きているという実感を得るためには、行動するしかありません。
行動しないための理屈をこねて外界のせいにしていてばかりでしては、自分の人生に嘘をつき続ける事になります。

今日行動を起こして、明日起きたら人生が楽になっているわけでもないし、ましてや仕事が暇になっていたりはしないけれど。
妄想の中の1日とは違って、自分の起こした行動のフィードバックを得る人生になります。

もしかしたら何の反応もない、というフィードバックに傷付くかもしれないし、祝福や賞賛をくれる人がいるかもしれない。

ずーーっとやりたいけど、やりたくない。矛盾した自分に失望し続ける状況を変えたくて、探していたのは入り口だっけ?出口だっけ?ってなったけど
そんなのどっちだって良くて、リリースができた自分をまず祝福したいです。

よかったら聴いてみてください。


最後にnoteでは今後も継続的に発信を続けていくつもりです。
直近だと、ボクのもうちょっとちゃんした自己紹介や、曲のセルフライナーノーツを書いていくつもりです。

その後も音楽の話や、歌詞の世界観に通づるような哲学などをゆるーく語ったり、好きなエンタメの話などをできればと思います。

ぜひフォローして、また読んでみてください!

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