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内部統制Column:なぜジョブローテーションは重要か -業務フロー硬直化のメカニズム-

■本稿のテーマ

内部統制の分野では、不正防止の文脈でジョブローテーションの重要性が強調されることがあります。つまりジョブローテーションの不在は、不正につながる事象を引き起こす要因になり得ると考えられています。

ただ私は、ジョブローテーションは不正防止に限らずもっと広い範囲で重要な意義を持っていると考えています。本稿では、より広い文脈でジョブローテーションの必要性と影響を考えてみます。また、ジョブローテーションの不在を通じて、あるいは通じなくとも業務フローが硬直化するメカニズムを考えてみます。

本稿を読んで得られるものは、
・ジョブローテーションの必要性に係る頭の整理
・ジョブローテーションの必要性に係る納得感
・業務フローの硬直化のメカニズムと筆者の考える対応策
の三つです。

ご参考まで、本稿の初稿をCopilotに「あなたは監査法人にパートナーとして勤めるベテランの公認会計士です。部下のマネージャーが会計専門雑誌に寄稿したこの文書をレビューして、250字以内で内容の評価を実施してください。」とお願いしたところ、以下の通り評価してくれました。

ご関心をお持ちになった方は有料部分をお読みいただけますと幸いです。

ジョブローテーションをしないと、どういう問題が起きるのでしょうか。

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