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ロンドンで”大都会の神殿”を望むルーフトッププール、 ピンクフロイドのMVに登場するアイコニックな元発電所。 Vol.4 🇬🇧🇸🇪🇫🇮 10月3日 2024年
燃え尽きた中年が、たくさん歩けて、レストランで美味しくコースが食べられるうちに、好奇心を取り戻すひとり旅へ。
ロンドン3日目の午後はテムズ南岸でバタシーパワーステイションを望むプールを満喫。その後ABBA Voyageへ。
Day3【午後】 10月3日 2024年
The Hoxton, Shepherds Bushから、art'otel London Battersea Power Station Powered へ移動 Check-in
Battersea Power Station 見学
ルーフトッププールで泳ぐ
18:45 ABBA Voyage
ルーフトッププールで泳ぐ
テムズ川南エリアへの滞在は敵視的建造物を望む絶景ルーフトッププールがお目当て
テムズ南岸にあるBattersea Power Stationは元発電所、もともとTate Modern(元Bankside Power Station)を手がけた建築家ギルズ・ギルバート・スコット(ロンドンの赤い電話ボックスやセント・パンクラス駅も)によって1933年に建設されました。その後、時代の変遷とともに長らく使われない時期がありましたが、民間デベロッパー(マレーシア系の企業連合)を中心にロンドン市も関わる大規模な再開発プロジェクトが行われ大きな資金と長い時間を投じてリノベーションを行い、2022年のまだコロナ禍に商業施設やレストラン、住宅などが集まる複合施設として再オープン。
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大きな新しいスポットではありますが、今回ここを訪れるのをお目当てにしていたわけではなく、この建物にある”トマソン”ともいえる、神殿の柱のような煙突を望む絶景ルーフトッププールを味わうことがありきでした。
恥ずかしながらこの場所のことはコロナ禍でのオープンでそこまで日本では話題になってなかったので知らなかったのです。Northern Line(北線)延伸により「Battersea Power Station駅」が2021年に開業し、アクセスがさらに便利になったそうです。
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旅に出る時はガイドブックや「知らない人の情報に影響を受けすぎるのが嫌だ」、「何か人がまだ気づいていない予想外や想定外がないかな」、という気持があり、Googleマップをみてなんとなく決めることも多いのですが、ここはそんな感じで決めました。地理的なことをチェックしたあとはインスタで場所の情報みたり、bookingでエリア内のホテルの様子をみたりと、何度も地図と他の情報源を行ったり来たり、あととりあえず「最旬(trending)、人いない(secret/peaceful)」とかを日英で検索して情報取捨選択。映画や紀行、物語を心の中にインストールするのも最高ですよね。で、今回はロンドンの心象風景をアップデートするため大都会ロンドンの「最旬」味わいたかったんです!
Check-inまで少し時間があるので、決して消化試合ではないのですが、荷物置いたらすぐにプール行きたいし、その後ABBA Voyageだからとりあえず、Battersea Power Station(バタシーパワーステイション)へ。
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Battersea Power Station(バタシーパワーステイション)、元発電所の煙突からこんにちは!
いつもの早歩きをさらに学生時代の小走りくらいにスピードアップし、煙突の中の展望台へ。ちょうどすぐ上に登る回に滑り込めました。テーマパークのアトラクションとかと同じように数十分おきにひとまとまりで体験する形です。混んでない感じ、最高✌️
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走って到着したので肩で息をしていたのですが、呼吸を落ち着かせつつ、順番を待っている間に展示や解説の映像で理解を深めます。全部読んだんですが自分の生まれ年1977年の記録にはびっくり&親近感を感じてじっくり読んでしまいました。Pink Floydの名盤『Animals』(1977年発売) のアルバムジャケットにBattersea Power Stationが登場していて、煙突の間に浮かぶ巨大ブタ(名前はアルジー)のバルーンが有名だったとは、知りませんでした。
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1970~80年代にかけて発電所としての役割が薄れる一方で、Battersea Power Stationは映画・テレビ・ミュージックビデオ・アルバムジャケットなど様々なメディアの撮影場所として活用され、やがて文化的アイコンとしての地位を確立していったことが紹介されています。特に、1977年にリリースされたピンク・フロイドのアルバム『Animals』やザ・フーなどの作品に登場したことで、工業的な巨大建築から文化のキャンバスへと姿を変えたと述べられています。パネルには「空飛ぶブタ」の話題(ピンク・フロイドのジャケット)などが挙げられ、産業遺産でありながら象徴的な存在となったBattersea Power Stationの歴史的・芸術的価値が強調されています。
ピンク・フロイドのMVはこちら。テキトーに決めた訪問先なのに行って初めて知ると運命を感じてしまいますw
そうのうちいよいよツアーが開始。専用の待合ルームでプロジェクションによるバタシーパワーステーションの歴史をティーザー的に鑑賞。そのあと、少しの距離ですが、途中までくるくると煙突内部の螺旋状の階段を皆で一列になって登らないといけないのですが、これが意外と高揚感があってなんだかワクワクします。
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画像だとわかりにくいかもしれませんが、ゼルダの伝説の『ティアーズオブザキングダム』で眺望台で打ち上がる時のイメージに似ています。スピードはゆっくりでデザインもスタイリッシュですが、丸い筒からゆっくり打ち上がる感じはまさに!? 打ち上がると筒そのものが展望台になっていて、ロンドンの景色を一望できます。
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ロンドンにはセント・ポール大聖堂などの歴史的景観を保護するために、主要な眺望スポットから大聖堂の眺めが遮られないよう高層建築を制限している地区があるそうです。一方で、街全体に厳格な高さ制限を設けているわけではないため、高層ビルが林立するエリアも存在します。
それでも「アイコニックな心の景色を大切にする」という発想は、京都が山並みの景観を守るために厳しい高さ制限を実施しているのとどこか通じるものがあり、ロンドンらしい英国流の景観保護に親近感をもちました。
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眺望を味わった後は館内をぶらり。館内に残る昔の痕跡は資本主義の遺跡のよう。商業施設は今っぽいものが多数でブランドショップや等身大でチェスができるエリアや、流行りのコーヒーショップ『GRIND』もありました。
今日は大満足なミシュランランチをしたし、時間的にも夜ごはんは食べる暇がないので、気になっていたこちらの『JOE THE JUCE』でジュースを購入。日本ではないような味がしそうなプロテインシェイクがいろいろあって迷ったけれど野菜が欲しかったので一番緑っぽいのを注文。
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上記のように”一帯はいつしか「テムズ川のドバイ」と呼ばれるようになっている。”という記事や、アメリカ大使館の話などいろいろと背景はあるようですが、私は建物自体はやはりロンドンらしいと感じましたし楽しみました!
そろそろチェックインできるかなぁということで、ホテルへ。
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”大都会の神殿”を望むルーフトッププールart'otel London Battersea Power Station ( アートホテルロンドンバタシーパワーステーショ)
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このホテルにある”大都会の神殿”を望むルーフトッププールで泳ぎたくて一泊だけ予約。 部屋に入ってすぐ水着を着て、完璧なマジックアワーに駆け込みました。もちろん温水プールだけど10月初めのロンドンは寒い(でもだからこそ空いてる)!
寒さを超えてくる、雨上がりのピンクの夕景が完璧な多幸感、大都会の真ん中で高揚感に包まれながら泳ぎました。ロンドンは到着以降ほとんど小雨と曇りだったのですが、ついに晴れました。風が吹くともちろん震えるほど寒いのですが、人生の夏休みにぴったりの詩的瞬間。
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幻想的なプールには結婚60周年記念でこのホテルに泊まっているイギリス人のご夫婦と私だけ。フォトグラファーを仰せつかり、写真を撮りつつ少しお話し。私の名前が奥様の学生時代の日本人友達と同じだったらしく盛り上がりました。彼らの特別な結婚記念日に、数日雨が続いたロンドンのこの空の特別感、名前の偶然の一致で、このピンクと水色が一層尊いものに感じられました。
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ルーフトップバーで歓談する声も音楽も遠く、風の音だけがするプール。タオルとバスローブもセルフでほんとにそっとしておいてくれます。温水ジャグジーが併設されているので、息継ぎ的にそこにも浸かりながら夕暮れを見届ける。
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そろそろ「ABBA VOYAGE」にいかなければ、ここからPudding Mill Laneは遠い、この時点でもう遅れそうだけど離れがたい。
そして夜景も味わいたい…! 戻ってからもう一度来ようと決めてライブに。
ロンドン最後の夜はひとりプールを満喫
ABBA VOYAGEから戻り、再びルーフトッププールへ。さらに寒いけれど泳ぐ人は私だけ。大都会の真ん中で静寂を独り占めする瞬間がとても贅沢でした。
明日はいよいよ北欧ストックホルムへ。
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10/4 の予定メモ📝
朝10時台のSASのため8:30にはヒースローに到着しストックホルムへ✈️
Hotel Frantzへチェックイン
ストックホルムのMojangのオフィスへ
夕日を眺める