生誕100年 松澤宥 長野県立美術館
長野県立美術館(長野市)にて、今年生誕100年となるアーティスト・松澤宥の展覧会が、2月2日からスタートする。
第1章 建築、詩から絵画へ
10代から詩作にふける傍ら、早稲田大学理工学部建築学科に進学した松澤は、「私は鉄とコンクリートの固さを信じない。魂の建築、無形の建築、見えない建築をしたい」という言葉と共に同校を卒業。
第2章 1964「オブジェを消せ」--観念芸術に向かって
1964年、夢で聞いた「オブジェを消せ」の啓示の下、「アンデパンダン’64」展に出品した≪プサイの死体遺体≫という「非感覚絵画」を生み出す。
第3章 共同体幻想
1969年に長野県信濃美術館(現・長野県立美術館)で開催された「美術という幻想の終焉」展を皮切りに、松澤の周辺に集まった「ニルヴァーナ・グループ」と呼ばれる人々と共に活動を繰り広げる。
第4章 言語と行為
松澤が生涯を通して主張した「消滅」という観念。
言葉を媒介とした作品やパフォーマンスを通して、松澤が目指した「観念美術」から「量子芸術」までの流れを辿る。
第5章 再考「プサイの部屋」
諏訪大社下社秋宮付近に位置する松澤の自宅にあるアトリエは、親交の深かった美術評論家・瀧口修造によって「プサイの部屋」と命名された。
ここでは、この伝説の「プサイの部屋」を一部再現するとともに、VRで「プサイの部屋」を体験出来る展示も行っている。
生誕100年という記念の年に、ぜひ松澤宥の世界に浸ってみてはいかがだろうか。
※画像の展示風景は許可を得て撮影したものです。
展覧会概要
『生誕100年 松澤宥』
長野県立美術館(展示室1・2・3)
会期: 2022年2月2日(水)〜3月21日(月・祝)
休館: 毎週水曜日(ただし、2月2日・2月23日は開館)、2月24日(木)
観覧料: 一般800(700)円、大学生及び75歳以上600(500)円、高校生以下又は18歳未満無料
https://nagano.art.museum/exhibition/matsuzawayutaka#