正しい数値の見方と改善方法
中古せどりの本質である数値の見方と各要素の改善方法について記載しました。
1.せどりの利益要素
利益率*回転率*在庫額=利益額
せどりの利益要素は非常に単純で上記の式の通り、利益率と回転率と在庫額の掛け合わせが利益額となる。すなわち利益率か回転率か在庫額のそれぞれの要素を伸ばすことができれば、最終的な利益額が伸びていく。
2.各要素の改善策
(1)利益率:仕入れた時点で利益率はほぼ確定しており、向上は難しい。
(2)回転率:セリ方式の販路にて販売
(3)在庫額:自己資金または他人資本(事業融資等)を追加
上記の通り、セリ方式の販路で販売することで回転率、自己資金または他人資本(事業融資等)を追加することで在庫額は向上させることができるが、利益率は仕入れ段階で概ね確定しており、向上は難しい。
したがって、利益額を伸ばしたいのであれば、回転率か在庫額を伸ばすことに注力しかない。
3.シミュレーション
せどりにおける問題点を洗い出し、その問題を改善するために以下のシミュレーションを作成した。
「ファイル」→「コピーの作成」でスプレッドシートが編集できるようになるため使用いただきたい。
4.シミュレーションの使い方と各要素の改善方法
"シミュレーション条件"のクリーム着色のセルに直近のご自身のデータを入力すると、グレー着色のセルが自動で出力される。
(1)販売数(月)に対する改善
"シミュレーション結果"のうち、「販売数(月)」がご自身が想定している数より多い場合は仕入単価を上げていく必要がある。
この時、1人で事業運営している場合を仮定すると、専業の場合は150個以下、副業の場合は75個以下を目安に単価を設定することをオススメする。これ以上の個数になると工数的に継続が難しいと感じるため。
また、仕入単価はメルカリ等で個人向けに販売することを前提とした場合、30,000円以下とした方が良い。これ以上高い金額の商材を扱うとメルカリ等で販売する場合、あまりに時間がかかりすぎ回転率が下がる可能性が高い。
(2)目標在庫額に対する改善
次に"シミュレーション結果"のうち、「目標在庫額」が自身が想定している運転資金の75%を上回っている場合は、回転率を上げていく必要がある。
メルカリに出品して購入者をひたすら待つ手法だと、回転率は成り行きになりコントロールすることが難しい。回転率は販路でコントロールすることをオススメする。具体的にはヤフオク1スタ または 業者オークションに出品しセリ方式の販路に商材を流していくことが望ましい。
もちろん、「目標在庫額」を達成するため、事業融資といった選択肢もあるが、初心者が大きな資金を持ち上手く扱えないまま失敗した時には大きな損失が生まれるため、事業融資に進む前に回転率を上げることに注力すべきだと考える。
5.最後に
売上や利益率、粗利額等の要素は大事であるものの、これらはあくまでの出来上がりの数値でしかない。
利益率にこだわり過ぎて売り切れなかった。最高月利にとらわれ過ぎて損切りできなかったなんてよくある話。
せどりで KPI(Key Performance Indicator)に設定する要素はコントロールできる「回転率」「在庫額」「仕入単価」の3つだけ。
この3つを意識して、どこにテコ入れしていけば最終の利益額が伸びるか常に考え改善していきましょう。
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