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【崩壊:スターレイル】冥火大公の殺害にコンスタンスが関わっていた可能性について

 冥火大公を殺したのは誰か?

 「そんなもの、黄泉に決まっているじゃないか」という話なのですが、何故黄泉が冥火大公の殺害に至ったのかまではver. 2.1現在の開拓クエストでは触れられていません。しかし、わかっている範囲の情報を元に考えていくと、実はコンスタンスが裏で全てを仕組んだ可能性が出てきます。ここでは、冥火大公殺害の裏側で何があったのかをコンスタンスから紐解いていこうと思います。

 なお、ver. 2.1の開拓クエストのネタバレを含むため、未プレイの方はご注意ください。


「ダリア」コンスタンスについて情報整理

 冥火大公の4人の子供の1人。「最も優秀で野心に溢れた子」「お前に教えることはない」等の台詞からするに、冥火大公と同等レベルの相当な実力者であることが予想されます。また、冥火大公は宴の星ピノコニーに壊滅をもたらすことを子供達の成人の儀としていました。彼は子供達にそれぞれ1つずつ滅ぼす派閥を指定しており、コンスタンスには記憶の派閥が指定されていました。

 さて、ver. 2.1におけるコンスタンスの登場シーンですが、それはごく短いものとなっています。黄泉の正体に探りを入れるブラックスワンがピノコニーへの招待状(永火官邸から奪い去ったオルゴール)の記憶を読み取った際に、消された記憶の先に短いメッセージを残す形で登場しました。その際の2人のやり取りを書き出してみます。

「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎ あなた ⬛︎ ⬛︎⬛︎ は ⬛︎⬛︎⬛︎ 誰 ⬛︎ ⬛︎」
「──あなたは誰ですか?」

ブラックスワン:
…これは?
いいえ──これは「記憶」の一部じゃない?

コンスタンス:
「あら…メモキーパーさん。あなたはガーデン・オブ・リコレクション…それとも焼却人に仕えているのですか?」
「私はコンスタンス…お会いできて光栄です。本来なら私たちはピノコニーで出会い、共に…心に深く刻まれる時間を過ごすはずでした」
「ですが、それは叶わないようですね。宴の星はダリアを歓迎していませんし、私も成人の儀など必要としていません…そしてあなたは…私はあなたが何を探しているのか知っています……」
「『彼女』の秘密が欲しいんでしょう?それなら私が教えてあげますから…私の代わりに、その宴を楽しんできてください」
「あなたに『忘れられない』記憶が残りますように」

『崩壊:スターレイル』開拓クエスト「鳩たちの中の猫」より

 以上がver. 2.1現在におけるコンスタンスの全ての情報になるかと思われます。それでは考察を進めていこうと思います。

オルゴールのメッセージの謎

 このシーンで気になるポイントとして「誰がオルゴールの記憶を消したのか」という疑問が挙げられます。実際、ブラックスワンもこの事には驚きを隠せない様子でしたし、冥火大公の殺害の真相を読み解く上で重要な鍵になるかと思われます。

 まず考えられそうなのは「黄泉が歩む虚無の運命の影響を強く受けたから」というものでしょうか。確かに、黄泉自身記憶が抜けていると思われる描写がしばしばあり、それが周囲の人や物にも影響が及ぶという考えは、使令という強大な力を持った存在であるという事も考慮に加えれば、十分妥当なように思われます。

 しかし、コンスタンスとのやり取りの前にブラックスワンは黄泉と接触し、彼女の記憶を覗いています。つまりは、ブラックスワンは黄泉の正体についてある程度目星がついているはずです。そうであれば、このような事態はある程度予測できたはずです。にもかかわらず、オルゴールの記憶が消されていることに驚くというのは少々不自然なように思われます。

 では、一体誰がオルゴールの記憶を消したのでしょうか? 自分はコンスタンスの仕業ではないかと考えています。

 冥火大公の成人の儀において、コンスタンスに与えられた課題は記憶の派閥に壊滅をもたらすことでした。今のところゲーム内で登場している記憶の派閥はガーデン・オブ・リコレクションのメモキーパーたちだけですが、他人の記憶に干渉できる彼らは実に厄介な存在であることがゲーム中からも窺えます。

 例えば、同行クエスト『仮面幻想曲』の中で、ブラックスワンが花火とサンポの記憶に一時的に干渉して難を逃れるといった描写がありました。この時、花火とサンポは相手が誰なのか、自分が何故ここにいるのかさえもよくわかっていない様な状態に陥っていましたが、ブラックスワンが言うにはこれでも乱暴なやり方ではないとのことでした。逆に言えば、彼女のようなメモキーパーが乱暴なやり方をすれば、この程度では済まないということでしょう。

 話をコンスタンスに戻しましょう。冥火大公に記憶の派閥を指定されたコンスタンスですが、メモキーパーたちの能力から考えるに普通に戦ったら壊滅をもたらされるのはコンスタンスの方でしょう。ムービー中で冥火大公が「此度も退路はない」とか、コンスタンが「私たち、みんな死ぬかもしれないんですよ?」とか言っていましたが、いくら何でもそこまで無策で死に突き進むとは少々考えにくいかと思います。だとすると、コンスタンスは記憶に関する何らかの技能を備えていると考えるのが妥当でしょう。そうなってくると、コンスタンスがオルゴールの記憶を消去することも無理なく行えるのではないでしょうか。

 次に、オルゴールのメッセージの内容に注目してみましょう。一見するとブラックスワンを認識し、彼女と会話している様に読める内容ですが、実は予めオルゴールに植え付けられたメッセージだったとしても成り立つものとなっています。

 まず初めに、オルゴールの記憶を読み取れる存在はver. 2.1現在メモキーパーくらいしかいません。なので「あら…メモキーパーさん」は相手が誰なのかに関わらず言えるはずです。また、その後の「あなたはガーデン・オブ・リコレクション…それとも焼却人に仕えているのですか?」という問いから、相手の詳しい素性までは把握しきれていないことがわかります。

 そして、このオルゴールは黄泉が冥火大公の手から持ち去った物です。黄泉は謎の多い人物ですので、このオルゴールの記憶が読み取られる時は黄泉の謎について調べている時だということも容易に想像可能でしょう。なので、「『彼女』の秘密が欲しいんでしょう?」という質問も予め残しておいたものだったとしても不自然ではありません。

 しかし、このメッセージを事前に準備しておくためには1つわかっておかなければならないことがあります。それは、黄泉が冥火大公を殺すことです。逆に言えば、それさえわかっていれば、まるで相手の事を把握しきっている様なこのメッセージを残すなど造作もない事です。では、何故コンスタンスは永火官邸が襲撃されることを知っていたのかと考えたとき、最も可能性が高そうなのはコンスタンスが全てを仕組んだからでしょう。

コンスタンスにとっての冥火大公とは

 ここまで、オルゴールのメッセージの謎について考察を進めてきました。次は、コンスタンスと冥火大公の関係に話を移そうと思います。

 ナヌークに軽蔑されていたり、レイシオに手玉に取られたり、挙げ句の果てには本編登場前に退場するなど今までは散々な評価の冥火大公でしたが、ver. 2.1で更新された開拓クエストで大きく株を上げることとなりました。黄泉の回想から、彼は最期まで自分の信じる壊滅の道を歩み続けながらも非常に子供思いな親であったことが読み取れました。

 では、コンスタンスは冥火大公のことをどう思っていたのでしょうか? 本人の口から直接語られてはいませんが、メッセージの内容からなんとなく推測はできます。

 ポイントとなるのは「宴の星はダリアを歓迎していませんし、私も成人の儀など必要としていません…」の部分です。まず前半部分について、コンスタンスの二つ名であるダリアが何を指すのかはver. 2.1現在不明ですが、コンスタンスとピノコニーは相性が良くないということが伺えます。

 しかし、冥火大公はおそらくこのことを知りませんでした。何故なら、子供達全員を引き連れてピノコニーへ向かい、成人の儀を行おうとしていたからです。子供思いな一面もある彼がその事を念頭に置かずにいるとは少々考えにくいかと思います。ましてや相手は記憶の派閥、ガーデン・オブ・リコレクションです。彼らが非常に厄介な存在であることは先程も述べました。ピノコニーと相性が悪いことがわかっているなら、いくら最も優秀な子供だとしてもガーデン・オブ・リコレクションの相手をさせるという対応は得策とは考えにくいです。

 では、何故冥火大公はこのことを知らなかったのでしょうか? もっとも必然的なのはコンスタンスが隠していたからでしょう。自身のことでこのような重要なことをわざわざ隠さなければならないということは、コンスタンスにとって冥火大公とは信頼できる親ではないことはほぼ間違いありません。冥火大公は子供達を大切にしていたと思われるため、原因はコンスタンス側にある可能性が高いです。そうなってくると、コンスタンスは裏で何かを企んでいて、そのことを知られないために隠していたのではないでしょうか。

 このことは、後半の「私も成人の儀など必要としていません…」からも読み取れます。この台詞からは明らかに拒絶のニュアンスが伝わってきます。成人の儀という子供達にとっての重要なイベントを自ら拒絶するというのは、コンスタンスは冥火大公のことを親として見ていないと考えられます。しかし、PVやストーリー中の描写からは冥火大公はそうは思っていないようです。明らかにコンスタンスは冥火大公に何かを隠していたと見ていいでしょう。

まとめ

 ここまでの考察を元に、冥火大公殺害の裏側についてまとめてみましょう。

 まず始めに、コンスタンスは冥火大公のことは親と思っていなかったと考えられます。彼女には独自に何か目的があり、冥火大公の子供というのはあくまで目的達成のために利用していた身分であったことが疑われます。

 そして、彼女は冥火大公の殺害を計画し、実行に移しました。招待状であるオルゴールに細工を施して、記憶の消去とメッセージの挿入を行った後、黄泉が永火官邸を襲撃するように仕向け、冥火大公を殺害させたのでしょう。

 ver. 2.1現在では情報が少ないので、コンスタンスの目的を考察するのは難しいですが、おそらく冥火大公を殺すためなどといった単純なものではないでしょう。彼女自身の実力を考えれば、その程度であればいつでも決行に移せたと思われます。なのでおそらく、黄泉をピノコニーへと向かわせることも含めた、かなり大局を見据えた上での行動なのではないでしょうか。

おわりに ダリアの花言葉について

 以上、コンスタンスが冥火大公の殺害に関わっている可能性についてここまで述べてきました。本記事の内容が正しいか否かに関わらず、彼女はアナイアレイトギャングの生き残りということもあり、今後の動向が気になるキャラの一人です。

 最後に、自分もこの記事を作成中にたまたま見つけたのですが、コンスタンスの二つ名であるダリアの花言葉が今回の考察を補完しそうだったのでここに書いておきます。

 「華麗」「優雅」「移り気」「威厳」「不安定」そして「裏切り」

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