【就活】アセマネ運用担当者の仕事
ファンドマネジャーやアナリストを希望してアセマネを目指している方も多いと思う。それぞれの業務や証券会社等との関係性についてまとめてみた。ところでファンドマネジャーは文系でもなれるのか?
アセマネでファンドマネジャーが銘柄を選ぶプロセスを簡単に説明する。私が体験したり、知っていることをそのまま書いているので会社によって多少の違いはあると思うのでご了承ください。
❶マクロ経済リサーチ
世界、日本経済を分析する。
⇒エコノミストと言われる人たち
❷業界、個別企業の分析
①を受けて業界動向や個別銘柄を調査する。
⇒バイサイドアナリストと言われる人たち
❸投資信託に組み入れる銘柄の選定
②を受けて個別銘柄を売買する。
⇒この人がファンドマネジャー
ざっとこんな感じなのだが、実はファンドマネジャーの中には❶や❷を参考にしないで自ら企業選びをする人も多い。腕がいいファンドマネジャーほどその傾向が強いように感じる。実は彼らをサポートするのは外部の証券会社のアナリストたち。彼らをセルサイドのアナリストと呼ぶ。アセマネのファンドマネジャーたちは質が高いレポートを書くアナリストが所属する証券会社に株式の売買注文を出す。
注文を出す人:アセマネ=バイサイド
注文を受ける人:証券会社=セルサイド
一般的にセルサイドのアナリストの方が競争が激しい分、質の高いレポートを書く。だからファンドマネジャーたちは彼らのレポートを活用する訳だ。
以前はアナリストが企業の取材をする場合、対面で行っていた。移動時間もあるので午前、午後に2社ずつ回ればかなり頑張った方だ。ところがコロナ禍でリモート取材が一般化すると、人によっては1日5社以上面談することも可能になった。ファンドマネジャーたちもアナリストに頼らず自分自身で取材する人が増えたように思う。優秀なファンドマネジャーもアナリストの手厚いサポートが不要になったのだ。レポートの質が高く人気があるアナリストはもちろん生き残るが、それ以外は今後苦しくなるかもしない。AI等がその流れに拍車をかける。一口に運用志望といっても、セルサイドとバイサイド、あるいは職種によって役割や将来の見通し等も異なる。外から見ていると細かい部分まではわかり難いが、ぜひOB訪問やインターンの機会を通じて研究して欲しい。
最後にファンドマネジャーは文系でもなれるのか?答えはもちろんYESだ。クオンツ運用等は理系でないと難しいかもしれないがアクティブファンドのマネジャーは文系、理系関係ない。決算資料がきちんと読めれば大丈夫。あとはアナリストや取材先企業から如何に情報を引き出すかが重要だ。そして自分の感性で成長性がある企業を選ぶ。コミュニケーション能力と分析力、創造力がとても大切な職業なのだ。