銀行からアセマネへの転職は可能か?
メガバンクからアセマネへの転職は可能か?との質問をいただいた。今回は在籍年数別に転職の可能性について考えてみた。希望する職種やスキルレベルによって状況は異なるのでその点は留意して欲しいと思う。
【入社1-2年目の転職】
せっかく厳しい競争を勝ち抜いてメガ銀行等に入ったのに正直もったいないなと思う。私もそうだったが学生時代と社会人のギャップには誰しもが苦しむもの。ハラスメント等が理由であれば別だが、本音言えば多少は銀行員としての足跡を残した方が後々の転職にはプラスだ。この時期に転職市場に出た場合は第二新卒扱いになるが、少なくとも当社では採用枠があまりないと思う。
【入社3-5年目の転職】
社内のこともだいぶわかってきて色々と考えることが多くなる時期だ。会社の悪い部分がみえたり他にやりたいことが出てくる人も多いだろう。営業成績を残すなど、何か人にアピールできることがあれば思い切って転職するのも悪くないと思う。銀行や証券のリテール営業とアセマネの販売会社向け営業ではかなりスタイルが異なるが、これまで培ってきた経験はプラスになる。この年代の社員は当社でも退職者が出始めるので、こうした観点でもチャンスはあると思う。
【入社6-10年目の転職】
何回か人事異動も経験し部下がいる人もいるだろう。現在の会社で身に付けたスキルとアセマネの業務に親和性があればチャレンジする価値はある。自分の強みが何かを整理して、転職エージェントに登録する。30前後になると明確なポジションが思い付かないような転職は厳しくなる。またこの時期に上司ではなく、会社に不満がある場合は将来的にも解消しない可能性があるのでしっかり考えて決断するべきだと思う。比較的募集があるのは営業関連業務だが、最近は動画編集やWeb周りの知識を持った人も需要が高いはず。
最後に系列にアセマネ会社がある場合、公募制度でアセマネに異動できるケースがある。銀行や証券会社に在籍したまま出向者としてアセマネ業務を経験できるのでリスクが小さい。この場合、もし希望が叶うのなら企画や総務などではなくアセマネの本来業務(投信営業、マーケティング、商品開発等)をぜひ担当したい。その後の転職がしやすくなるからだ。
どの転職にも共通していることだが、一番大切なのは自分自身の職業感で何を一番大切にしたいかということ。偉くなる?お金?WLB ?あるいはやり甲斐?きちんと整理してより良い職業人生を送って欲しいなと思う。