「酒場のぷりンス」Vol.8ぷりa.k.a.星葡萄
スナックの理想郷で食べる
フルーツ盛り
30代になってから、スナックに足を運ぶ機会が増えてきた。
文化的な香りがするスナック、文壇バーに出入りするようになって、かれこれ。そんな中でも高松次郎、赤瀬川原平とともに前衛芸術の「ハイレッドセンター」のメンバー中西夏之さんが看板を手がけたことで前衛家ばかりが集まるというスナックだったり。ちょっと偏ってるのかもしれないけれど、自分のアンテナにひっかかる店というのがある。
或る日、たまたま入ったたこ焼き屋さんにいた新聞社の文化欄を担当しているというAさんとスナック話で意気投合。「紫の看板のあるスナックは行ったほうが良い」というAさんの定義する「いいスナック」の見分け方なんかを訊いていたらどんどん興味がわいてきて、「これは実際に行って調査してみなくてはなあ」とぼくの心は浮き足だった。
ここから先は
741字
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?