【編み物】実は四角形は難しい
手編みハンカチの記事を書いてからふと昔のことを思い出した。
「ハンカチやマフラーは四角形だから易しい」
今の私はうっかりそう認識してしまうが、これが編み物覚えたての頃の私にはどうだっただろう?
まだ小学生、母から初めて「表編み」を教わったばかりの私は四角を四角く編めていなかった。
大抵は台形になる。
初心者のうちは糸の引き具合を一定にできないので形は歪むものだが、私の場合はそれがだんだん強くなる傾向があり、編み進める程に幅が狭くなってしまっていた。それを踏まえて次からは緩め緩めを意識して編むと、今度は逆に広がっていってしまう。
難しい…。
その他にも途中で目を落としたり、逆に糸が割れたのをそれぞれ編んで目が増えたり、ありとあらゆる不具合を生じさせては、およそ作品とも呼べない謎の四角形を作り続けた。
それでも編めるということがとにかく楽しくて、夢中になって編んでいたものだ。
大人になった今では、特に意識しなくても四角は四角く編める。
目を落とすこともないし、糸割れも起きない。
いつ頃、どのようにしてできるようになったのか、実は全く記憶にない。
ここしばらくは編み物が続いているが、私には昔から刺繍と編み物の2つの波が交互にやって来る。
刺繍はクロスステッチ。編み物はいろいろな編み方を知っては没入するといった感じで、かぎ針のレース編みやアラン模様、近年ではドイツ製のソックヤーンに心を奪われるなど、幾多の作品を編み散らしているうちに自然に克服できたらしい。
継続していれば案外なんとかなるものだ。
時間をかけていろいろ編んできたおかげで、最近は自分で編む物のデザインや編み方を考えて作れるようになった。
ここ数年作り込んでいるのは寒がりの愛犬の服がほとんどだ。これもなかなか簡単にはいかないので、何度も編み図ならぬmy設計図を変更しながら編んでいる。
良いアイデアだと思ってもうまくいかなくて頓挫したり、編んではみたけど納得できずにボツにするということも少なくない。
それでも考えている間、試し編みをしている間はとても楽しいし、正直なところ時間を忘れて取り組んでいたりする。
楽しいから続けていけるのかな、と思うのである。