じわじわ青に染まる
今日も今日とて新米観戦者
ああ、今日は遂にやってしまったか。
台風一過で暑さが戻った土曜日。
来られないはずだったロートフィールドからの帰り道、私はちょっと複雑な気分で一日を振り返る。
奈良クラブ観戦帰りの鞄の中には、青と赤ツートンの今期新作マフラータオル。
遂に応援グッズを買ってしまった!!
スタンド席でこれを掲げて応援し始める自分は想像していなかった。
こんなのもういつまでも素人って言ってられないよな。
そんなことを考えながら帰路に着いたのだった。
勝負どころの残るホーム4試合、行ける見通しが立ったらもう迷わず行くしかない。
今回驚いたのは、ロートフィールドまでの道路がずっと渋滞していたこと。3連休の中日だったのでもちろん観光客も多く来ていたのだろう。それにしても、この道ってこんなに混んだっけ?というぐらい車でいっぱいだった。
それもそのはず、前回の同じ会場での試合(7月31日)の5倍にも上る観客がスタジアムに足を運んでいたという。
スタンドは端から端まで人で埋まり、正面の芝生席にも大勢の人がいた。ラジオにテレビに新聞、ものすごい勢いで告知しただけのことはある。
メディアはネットに押されているとよく耳にするけれども、その力は十分に発揮されていた。
そんな大観衆の中に混じっての応援。ゲートで配布されていたハリセンが予想外に楽しかった。
一体誰のアイデアだったのか、こんなにも客席の一体感を感じることが出来ようとは。
一方で試合は終始しんどい展開が続いた。
いつもはもっと伸び伸び走っているように見える選手達が、何やらとても窮屈そうだった。
がんがん攻められている感じ。
今日はどうしたんだろうか?
その理由は詳しい人にはわかったのかもしれない。素人の目には何かが堰き止められてるふうに見えていた。
踏ん張れ! みんながここで観てるんだよ!
負けてしまったのは残念だったけれど、後半の奈良クラブの目が覚めたような猛攻に観客席は最高に盛り上がった。
バシバシバシバシ同じリズムでハリセンの音が鳴り響く。
同点劇、あわよくば逆転劇ともなればさらにお祭り騒ぎとなっただろう。
バシバシバシバシ。
願いも空しく時間が過ぎた。勝負のというもの厳しさを改めて見たような気がした。
最後に意地の1点、取り返してくれたのは良かった。あの時、これを待ち侘びていた5000人の歓声はどんなふうに聞こえていたかな。
この日が初めての観戦だった人もかなりいたに違いない。6月の私がそうだったように、楽しかった、また来たい!と思った人が沢山いますように。