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【脳外科医が解説】痛みの脳科学

こんにちは、脳外科のあみとです。

今日は、多くの方が日常で経験する「痛み」について、専門的な視点から考えてみたいと思います。

「痛み」と一言で言っても、そのメカニズムは意外とご存知ではないのでし
ょうか? それでは痛みのメカニズムについて見ていきましょう。


1. 痛みのタイプとは

痛みには、「器質性疼痛」と「非器質性疼痛」という二つの大きなカテゴリーが存在します。器質性疼痛は身体のダメージから生じる、直感的に理解しやすい痛みです。一方、非器質性疼痛は肉体的なダメージが直接の原因ではない、より複雑な痛みと言えます。

2.器質性疼痛 = 生きるための「警告信号」

器質性疼痛には侵害受容性疼痛などがあり、これは手を熱いものに触れたときなどに感じる痛みです。私たちの身体からの「危険!」というアラームを出して危険から身を遠ざけるように働きます。

3. 必要のない「神経障害性疼痛」

非器質性疼痛に神経傷害性疼痛というのがあります。神経が傷ついたり異常をきたすと生じるこの痛みは、生存に直接関係ない不必要なもの。こういった痛みは取り除くことが望ましく、この治療は私たち脳外科医の得意分野です。

4. 痛みを抑える身体の自然な仕組み

私たちの体は、驚くべき痛みを抑える仕組みを持っています。痛みを感じると、ノルアドレナリンやセロトニンという神経伝達物質が放出され、痛みを和らげてくれるのです。

5. 日常生活での痛み管理

セロトニンやノルアドレナリンは私たちの日常生活とも密接に関わっており、腸の健康を保ちセロトニンを分泌させたりや適度な運動でノルアドレナリンの量を増やすことが、疼痛の管理に役立つ可能性があると考えられています。


私たちは痛みを避けたいと常に思っていますが、痛みには必要なものとそうでないものがあること。また疼痛を遠ざける鍵は私たちの身体や日常生活の中に隠されていることがわかりました。正しい知識と生活習慣の見直しで、痛みをコントロールする道は開けるかもしれません。


今回は「痛み」のメカニズムやセロトニン、ノルアドレナリンについてご紹介しました。次回も、さらなる身体の不思議や最新の医療知識をお届けします。お楽しみに!


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