【スイス・日本人がフランス語の現地校へ】 6. 子供の保険加入
2週間の秋休みが終わったところですが、ちょうど秋休みに入るタイミングで、夫が骨折し手術入院&息子がマイコプラズマ肺炎になり、当初予定していた旅行をキャンセルすることになりました。
暫く使うことがないだろうと思いあまり深く考えずに申し込みをした保険、また(高額の医療費を恐れ)病院にはなるべく行かないように気をつけようと思っていた矢先、このようなことになり、医療事情に関する経験値がかなり上がったので記録として記載したいと思います。
保険加入は個人単位で必須
スイスでは民間が運営する健康保健への加入が必須となります。子供でも個人単位で申し込む必要があり、我が家は家族4人各々保険に加入しています。(なお日本とスイス間では社会保障の協定が締結され年金制度と医療保険制度については、手続きを踏めば加入の免除も認められるケースもあるようですが、筆者はスイスでも保険加入しています。)
保険会社の選び方
民間の保険会社は複数あるようですが特に比較などはせず、英語対応が可能な保険会社を現地の日本人から聞いていたので「Helsana(ヘルサナ)」という保険会社を選択しました。夫は学校が提供する別会社の学割プランに入っているので異なる会社を使っています。会社ごとでそこまでの大差はなさそうですが、夫の怪我と子供の病気の際に利用してみてやはりサービスや対応の質は会社によって異なることは実感しました。
保険プランの選び方(Helsanaの場合)
保険プランは高額〜節約プランが複数あり自分に合ったプランを一人一人選びます。性別、誕生日、郵便番号を入力すると各プランの月額金額目安が一覧で表示されます。更にオプショナルのサービスを付加することも可能です。スイスの保険料のシステムは免責額(上限2500フラン)を上限とし、免責額が高くなるほど保険料の月額は低くなる仕組みです。
比較的安価なBeneFit PLUSは3種類
Basicプランの中でもお手頃価格なプランであるBeneFit PLUSは3種類あります。これから記載する各プランの内容は、2024年9月に筆者がコールセンターを通じて得た情報メモを元に記載をしているので聞き間違えもあるかもしれません。最新情報についてもご自身でご確認ください。
A<BeneFit PLUS Telmed>TeleMedに電話をして症状を伝えその看護師の指示に従うプラン。
メリット:24/7で電話相談が可能。安価。
デメリット:電話での看護師のアドバイスの拘束力があるため、言われた通りにしなくてはいけない。(可能性としては低いと思いますが、仮に指定された病院が遠い場合でも行く必要あり)
B<BeneFit PLUS Flexmed>GP/HMOとTeleMedの混合利用プラン。
*GP=General Practitioner / 個人のかかりつけ医
*HMO=Health Maintenance Organization / 医療組織団体
メリット:症状や状況に合わせてGP/HMOに直接連絡して病院に行くかTeleMedへ電話して相談するか2種類の方法を利用できる。安価。
デメリット:プラン内で指定できるGP/HMOが限定的で小児科はなし。
備考:2025年1月よりプラン内容に変更あり。まずは「compassana」という診断チェッカーアプリを使い症状の登録が必須。ただしアプリの診断結果の拘束力はないので、とりあえずアプリで症状を入れればその後の手続きはこれまで通り。
C<BeneFit PLUS General Practitioner>指定したかかりつけ医(GP/HMO)に直接連絡して診察が可能。
メリット:選べる病院(組織、個人)が広くカバーされている。小児科も多数あり。
デメリット:安価のプランの1つだが指定するGP/HMOによってプランの割引率が異なる。カテゴリはR1~R4までありR1のGP/HMOを指定すればAやBプランと同額になるがR2〜R4の医者を選択した場合はA,Bよりも高額になる可能性が高い。小児科はほとんどR4カテゴリに該当。
その他、月額は金額は上がりますが以下のプランも選択肢として出てきました。
<Basis> いつでもどの病院でも自由に受診可能だが月額費用は高め。
<PREMED-24>まずはTeleMedに電話をする必要があるが指示の拘束力はないのでその後のアクションは自由。
我が家の失態
我が家は当初、筆者・子供2人とBのBeneFit PLUS Flexmedプランを選択していました。理由はメリットにある通り色々な手法がある方が選択肢が広がると思ったからです。登録する医療機関(GP/HMO)も、駅の中にあり毎日遅くまで営業している所を選べば、先生が複数いるはずだから必ず対応してもらえるだろうという憶測からとある医療団体を登録しました。
ところが・・・
よくよくその団体を調べてみるとそこの医療団体には小児科医がいないことが発覚!電話をして念のため確認したところ子供は診察はできないと言われました。(申込の際、年齢情報からシステム制御で非該当の医療施設は選択できない設定にはなっていればいいのに..)
子供達のプラン変更活動!
全く活用できないプランを選んでしまった子供達のプラン変更に向け情報収集活動を開始しました。Helsanaのカスタマーセンターに電話をして各プランを1から教えてもらいました。ヘルサナのカスタマーセンターは電話でもメールでも本当に親切かつ丁寧に教えてくれます。Helsanaのアプリがとても使いやすいのでインストールもお勧めします。こちらが何度もわからないと言っても嫌な雰囲気は全くなく、わかるまで丁寧に教えてくれました。
保険プランの変更が適応されるのは年に一度のみとのことです。2024年11月末までに申請をすれば次年度2025年1月から1年間適応されるということなので申請時期については注意する必要があります。
子供にとって最適なプランとは
今回、プランBの息子が発熱した際、使えないHMOを選んでしまっていたため、Telemedを初めて利用してみましたが電話診察は例え英語で、医療用語やフランス語訛りの発音で理解できないことが多々あり、コミュニケーションが難しくしっくり来なかったのが初めて利用した時の感想でした。
スイスのウイルス免疫のない子供たちが、冬に向けてどのくらい体調を崩すか想像がつきませんがある程度の覚悟はしています。
また年齢によっては予防接種が必要になりますし、2歳〜6歳ごろまでは毎年チェックアップと言って子供の検診を受けることも推奨されています。これらは全てかかりつけの小児科医が対応します。
結果、子供達に何かあった時に相談できる「かかりつけ医」を近隣に持つことは重要だと感じたので、プランは必然的にCに変更することにしました。変更に伴うプラン額上昇を心配していましたが見積もりによると月額3CHF程度/人で思ったより少なかったです。(なお筆者については次年度もプランBを継続予定です)
ただしこのプランに登録するにはかかりつけ医の登録が必須です。Helsanaのサイトで希望の医者を勝手に選択するだけではダメで、まずは別途、小児科にコンタクトをし了承を得る必要があります。プラン変更の申請に向けて子供達のかかりつけ医探しがスタートしました。かかりつけ医探しについては次回記載します!