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【スイス・日本人がフランス語の現地校へ】 7. 子供のかかりつけ医探し

前回、子供(家族)の保険加入についての記事を書いた後、息子に続いて娘がマイコプラズマ肺炎に疾患しました。世界で流行しているというニュースは見たものの学校内では流行している気配はなくやはり子供たちは、スイスでの免疫力が低いのか2人とも1週間の高熱とひどい咳に見舞われました。
スイスではかかりつけ医制度をとっており、日本のようにどこの病院でも受診ができる環境ではありません。いざという時のために子供はかかりつけ医を見つけ登録しておくことをお勧めします。子供かつ医療事情は海外で暮らす上で不安になる事項かと思いますので、今回は我が家の子供たちの「かかりつけ医探しまでの道のり」を紹介します。


当初、かかりつけ医は不要だと思っていた

筆者の保険加入の際の登録ミスの失態がわかった時点で、改めてかかりつけ医は必要かについて再考しました。
子供たちはもう乳児ではないし、定期的に診察処方が必要な状態でもない(*皮膚だけはアトピー体質なので今は日本から持参したステロイド薬で対応している)、薬局でもある程度の薬は購入できると聞いていたので何かあれば「urgence」と言われる予約なしでもいける救急病院に行けば問題ないかと思っていました。しかし現地在住の日本人の方から、処方箋なしで薬局で購入できる薬は制限があること予防接種(や健診)は通常かかりつけ医が対応する幼児とはいえまだ6歳&4歳という若年齢という点からもかかりつけ医はいたほうが良いのではというアドバイスをもらいました。

まずは近隣の小児科を把握

かかりつけ医の小児科を探す上で自宅から通える範囲を重視しました。まずは、Googleマップで自宅近隣の住所を表示させた上で「Pédiatrie(小児科)」と検索し、自宅近隣にどの程度小児科があるかを調べました。
他のブログでもよく紹介されているOne Docという医療機関検索サイトでも探すこともできます。One Docについては(1)小児科(Pedestrian)と市名を選択し、(2)「Spoken Language (言語選択)」で英語、(3) 更に「New Patients」でAccceptedを選択することで、「市内の英語を話す新規患者を受け入れている小児科」を表示できる仕組みにはなっています。ただし、上記のように条件を絞るほど、結果の数は減っていきます。筆者が探した時点では、(1)~(3)の検索結果は1件のみ、ローザンヌ市内でも自宅からかなり遠い小児科の表示のみだったため、この時は受け入れ先がないかもしれないと焦りました。
でも!ここで諦める必要はありません。One Doc については、検索結果が出ればラッキーですが、出ない場合でもあくまでもGoogle マップと同様、情報収集の参考程度に留めておきましょう。

候補の小児科を2〜3件ピックアップ

筆者はOne Doc ではなく、Googleマップの結果で表示された小児科の中から3つほどピックアップしました。Googleビジネスプロフィールに小児科のホームページが記載されている場合は、ホームページを見ると対応言語や時間や雰囲気もなんとなくわかるので参考になると思います。飲食店やホテルではないのでGoogleに記載のわずかな件数の口コミは気にしませんでした。
筆者が3件の候補をピックアップした際の優先事項は自宅からの距離のみです。自宅から歩いていける距離(5分以内)で、仮に歩いて行けない場合も考慮しバス停が近い場所を選択しました。なお営業時間は平日は9時頃から17時または18時頃まで、お昼休みが12時〜14時頃、平日どこかで1日休み、土日祝日は休みという点は類似していました。またこのタイミングで英語の対応可否はホームページがあった1箇所以外は調べられなかったので当初優先事項にあった言語については考慮しませんでした。

学校のママにもヒアリング

ウェブサイトリサーチと並行して娘の学校で近所に住んでいる現地ママにもかかりつけ医がどこなのか聞いてみました。近隣に住んでいることを知っているママに朝の登校時、かかりつけ医を探していること、子供たちがどこの小児科に登録しているか?を思い切って聞いてみました。彼らのかかりつけ小児科医は自宅からバスでないと行けない距離でしたが聞いてあげようか?と言ってくれたので、自宅からの距離のことは一旦置いておき、まずは受け入れ可否を聞いてもらうことにしました。
現地ママに聞いてもらったところ、その小児科は新たな新規患者は受け入れていないとのことでNGでした。(この時、病院から断られることって本当にあるんだと実感しました。)

候補の小児科へコンタクト開始

現地ママのかかりつけ医がNGとなったので、筆者がピックした3件のうち2件への小児科へのコンタクトを開始しました。ホームページがあった1件にはメールで問い合わせをしました。
内容としては、
・夏に日本から移住をしてきて6歳と4歳の子供がいる
・今すぐ病院にかかる緊急性はないが、あなたの病院に子供を登録することは可能か

これらの内容をシンプルにGoogle翻訳を使って記載して送りました。
ホームページがない2件に対しては、フランス語での電話問い合わせが不安だったので、病院に直接行って受付で話をしようと思っていましたが現地ママが代わりに電話をして聞いてくれることになり、まずは2件のうち1件に電話で聞いてくれました。回答は明日まで待ってほしいということで、メールをした1件と合わせて2件の連絡を待つことにしました。

小児科からの連絡は・・・

翌日、2件どちらの小児科からも連絡があり結果は両方とも受け入れ可能との連絡でした。現地ママが電話で問い合わせをした時の感想を教えてくれ、受付の対応が良かったこと、先生は英語を話すことがわかったのでこちらを選択しました。(なお、この小児科医はOne Doc 上の情報では英語を話すとは記載されていませんでした)

かかりつけ医の登録手続き

予防接種履歴(母子手帳のコピー)と名前や住所、連絡先等基本情報をメールで送信、または小児科に持参すれば登録完了です。
日本で発行された母子手帳の予防接種履歴のワクチン名は日英併記がされているので問題ありませんが、接種日については病院によって和暦で記載されているものがあったのでそこは西暦に直して提出しました。

個別に問い合わせをしてわかったこと

当初、One Doc に頼りすぎて条件結果が出ずに焦りましたが、個別に問い合わせをすることで、
新規患者を受け入れてくれる小児科は近隣に必ずある
英語を話せる医者は意外と多い(公開情報に記載されていない場合でも)
この2点は大きな収穫でした。また思い切って近隣に住む現地のママにもヒアリングをしたことがきっかけで手助けを得ることも良かったことの一つです。

子供達がマイコプラズマ肺炎に疾患した際、息子も娘も38〜39度の高熱が1週間続きました。病院に行ったタイミングはどちらも高熱4日目でした。息子はかかりつけ医が定休日だったため予約なしで行ける救急へ、娘は上記で登録したかかりつけ医に行きました。なお、小児科医の診察は原則、予約制なので即時で行ける可能性は低く、連絡タイミングによっては翌日以降と思っていた方が良さそうです。

子供の風邪や体調不良は予測ができません。いざというときのことを考えて早めにかかりつけ医の登録をしておくことをお勧めします。なお、かかりつけ医の登録の際、保険証の提示が必要な場合があります。そのため、渡航前ではなく、渡航後、スイスで保険の申し込み手続きを完了した後からでも遅くはないと思います。


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