はじめまして

みなさん、こんにちは。
初めまして。吉成亜実といいます。

ネット黎明期に生まれた私にとって、実名でなにかを発信をすることは非常に怖い、抵抗感のあることでした。というか今でもそうです。でも、思い返せば仕事でもそうだし、メディアにもそこそこ本名を晒して生きていることに気づき、なんかもういいやと開き直りました。あと、ライティング関係の大学院に通い始めたからには、何かアウトプットをしなくちゃと思ったのもあって、noteを始めることにしました。3日坊主にならないことを切実に祈ります。

話がそれましたが、自己紹介です。
私には、生まれつきの難病があります。脊髄性筋萎縮症(SMA)という病名なのですが、これは病気の進行により全身の筋肉が委縮する(簡単に言うとだんだん動かなくなる)病気です。10万人に1人の確率で発症し、病気の重症度により1~4のタイプに分かれます。1型はより重度で、数字か大きくなるにつれ、軽度と言われています。私が生まれたころは、3歳までしか生きられないと言われていました。3歳を過ぎてからも、20歳まで生きられればいい方だと言われていたそうです。医療の進歩や病気に対する適切な対応がある程度なされるようになったことで、30歳になった今でも元気に暮らしています。医療や技術の進歩ってすごいね。病気についての詳しいことは、興味があれば調べてみてください。

SMAの中でも、私は「1よりの2型」だと言われていました。つまり、そこそこ重度ということです。生まれてから一度も歩いたことがなく、座る姿勢を自力で保つことも難しいです。病気が進行した現在では、電動車椅子のコントローラーと、PCを操作するマウスの操作以外のことを自分ですることはできません。着替えも、トイレも、お風呂も、食事も、日常生活のすべてに人の手を借りる(介助を受ける)必要があります。
私の生活は、主に介助者であるヘルパーと電動車椅子、人工呼吸器、メガネ(これは障害のせいでなく、純粋に目が悪いだけ)によって成り立っています。できないことがたくさんあると、大変そうだなとか、辛いんだろうなと思うかもしれません。それはそうです。……そんなことないよ、っていうと思いましたか?(笑)
正直死ぬほど大変で、人生ハードモードにも程があると思うことのほうが多いです。でも、それでも30年生きてきました。たくさんの工夫と交渉と、ときに戦い、逃げたりしながら生きてきて、今は"普通に幸せ"に暮らしています。

この、"普通に幸せ"にたどり着くまでを思い返してみると、本当に険しい道のりでした。そして、きっとこれは永遠に続くものではないと感じています。ヘルパーをはじめとする他人の手や、支援制度といった自分以外のものに頼らざるを得ない私は、どうしてもそれらに依存してしまいます。それらがなくなると、途端に生活が立ちいかなくなるからです。だからこそ、私の"普通に幸せ"な状態は、永遠に続くものではないし、何かの拍子に簡単に簡単に崩れ去ってしまうもののような気がしています。

私は、人生はロールプレイングゲームだと思っています。たとえ、人生ハードモードだとしても、攻略法が必ずあります。本当のゲームは得意ではありませんが、このリアルな自分の人生RPGは、そこそこ上手くできているように感じています。色々あったけど、今は"普通に幸せ"だし、これまでの人生を振り返っても大きな大きな後悔や未練がひとつも思い浮かばないからです。そういう状態にやっとなれました。小さな後悔や未練はそれはもうたくさんありますが…。
これから、その"普通に幸せ"な状態にどうやってたどり着いたのかということや、人生ハードモードなりの私の攻略法を、みなさんに少しずつ共有していきたいと思います。それは、障害がある中での便利な工夫かもしれないし、何かと戦った記録かもしれないし、ただの日記かもしれません。もしかすると、逆に攻略法をみなさんに聞くことだってあるかもしれません。

このnoteは、基本的に「過去の大変だった自分」に向けて伝えたいことを書いていきます。その中で「同じく障害のある誰か」や、「障害があるということについて知りたい・考えたい誰か」にもなにか伝わることがあればいいなと思います。
時々、大学などのゲストスピーカーの仕事を受けることがあって、そこでは学生さんとの対話を大切にしています。だから、ここもいずれそうした場になったらいいなと思います。でも誹謗中傷はやめてね。泣いちゃうから。

どうしたら、この"普通に幸せ"な状態をずっと続けられるのでしょうか。また、より幸せになるにはどうしたらいいのでしょうか。そんなことを考えていきたいです。「今幸せならそれでいいじゃないか、欲張りだ」と思いますか? 私は、誰だって、常により良くを望んでいいと思います。それは、障害の有無にかかわらず、等しく誰もがです。

はたしてこれが自己紹介になったのか、自信はないけれど、これはこれでよしとします。だってみなさん、私の好きなものとか知りたいですか? そうでもないよね。もし知りたい人がいたら、それはそれで個人的に聞いてください。

それでは、またね。

吉成亜実


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