お誕生日なので

幹に□□□ーズするバージョンをお届けします
例によって公式にはご内聞に・・・汗


峰が山駐車場で6時〔二次創作弱虫ペダル。神崎幹目線〕


少し早く着きすぎた。
暮れきらない空の色が赤い。
この場所に、何度来ただろう。
私は自転車屋の娘に生まれ、父と兄と、兄の連れ合いが自転車の仕事をしている。
高校は、坂の上。
表門坂もそうとうだけど、裏門坂はもっともっと凄い。
そこを自転車で、鼻歌で、かれはするする登っていた……


アニメ研を再開したい。
かれは繰り返しそう言っていたけど、もったいないと私は思ってた。
登りに強くなりたい自転車乗りがどのくらいいると思うのだ。
今泉君をけしかけて、競わせた。
登れる!
レースもさせた。
潜在力がある!
たまたま関西から、なにわのスピードマン、鳴子君もうちの高校に転入してきて、かれをついにその気にさせてくれた!
かれは自転車競技部の人になったのだ!!
一年生レースの山岳賞。
初インハイで総合優勝。
人はかれを山王と名付け、
二年目は…

お待たせしてすみません。

今も丁寧な口調の彼は、はにかんだ笑みでこちらへ来る。
胸ポケット?
スーツの内ポケット?
四角い形に盛り上がってる。
くるの?
来たの?
この日、
この時間。
私はなんて答えるんだろう。
多分…


私の名前は寒咲幹。
山王、小野田坂道を、えへッ、
見出したオンナだ。

それでも地球は回っている