レインズ・デイズ・アフター⑫六年


 葬儀に出れる状態じゃなかった。
 胸が張り裂けて俺も死ぬかと思った。
 やっと、やっと日の当たるところで活動出来るとこだったのに!
 どうして!!!!!


 気持ちが抑えられるようになるのに半年以上かかった。
 マムンの顔も見たくなかったし、エルダーどもなんかテレビ画面の端にも見たくなかった。
 ちょうどサボキが売れ出して、森井林が画面増えて。
 俺はテレビを売っ払った。
 なのにこういう時に限って、森井のほうから俺にアプローチがあったりするのだ。
 少年Tの二番人気、高見隆弥が貧乏籤を引いた。
 隆弥はそんなに俺とつるんでないのにTだろと無理強いされた。
 見かねたティリーが仲介に立ち、俺に当たられる羽目になった。
 とはいえ俺はそうしたことをネタにネチネチやるほうじゃないし、ティリーもそんな目に遭わせるには気の毒なくらいいい子なので、とりあえず俺は森井に会った。

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それでも地球は回っている