きみと緑のカーテン〔琲音さんに捧げる一作〕

緑の怪物が今年も成って、おいしく料理し続けて。
お嫁さまにも料理法伝授済ませ、ふと見ると、あらら、我が子が我が子叱ってた。

ちゃんと食べな。
体にいいんだから。
夏バテなんか吹っ飛ぶから。
ほんとだから。

思わず吹く。
それ全部、私がきみに言ってたまんまじゃない。
中学頃、自分でヤツらのパワーに気づき、進んで食べるようになった、その以前はきみ自身が孫ちゃんと同じくらいしか食べれなかったくせに。
でも、成長ね。
こどもは育ち、大人になる。
いつの間にか親になり、親とおんなじ言葉を使う・・・

緑のお化けが追ってくるよおお。

泣いてとび起きたきみだったのに?

おかずふりかけだけじゃだめ?って上目遣いしたきみだったのに?

いつの間にか、お父さん。
歳月は新幹線並みに速い・・・

緑の怪物七本持って、きみの一家が去ってゆく。
次はお正月かなあ。
流行り病にも気をつけて。
遠ざかってくきみの愛車の、後ろ姿を見送りながら、私の気持ちはもう冬に飛んでいる。
我ながらいつまでも・・・親バカだな。
そう思いつつまなざしは、見えなくなるまで彼らの車を追ってしまっているのだった。



※ ゴーヤのカーテンの記事が見つからなーい!!

↑みつけた!!


それでも地球は回っている