ジャンダム
ジャンダム、バリン・ミュエの突然の引退は、モアナ即位、ルティ・エイレとエリュス・ノリンガフ・ゼエの補佐でいいと思い始めていた私の心を大きく傷つけた。
ミュエが最初に提案したのだ。
このままだと、直系後継が決まってしまいますよ。
でもあなたが男児を産めば…
男児。
その母。
王母…
私はその気になってしまった。
政権は盟友・ゼオム・ケレムンに渡りそうだ。
ゼオム・ケレムン。
私をいつも、成り上がり者みたいな目で見て。
見下して。
あいつが次のジャンダム。
でもってこの国初の女王にルティが?
ルティが…
そんなばかな!!
誰かが低く呻いている。
誰、と思ったら私自身だった。
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それでも地球は回っている