私の弱虫ペダルは、青八木一に始まって、青八木一に終わっています。
手嶋と一体だったけれど、その過去には葦木場がいて、T2の手を離した青八木は、流れ流れて今泉と生きています。
ある特別なドリンクの力で女体化した時期に、三つ子を妊娠出産しています。



9月11日〔二次創作弱虫ペダル。青八木目線〕


カレーの鍋をかき混ぜていて、ふと、気づいた。
今日って…


おかあさん。
おいしくなった?

ちいさなえみりがのぞき込みたそうにするので、片手鍋の持ち手を、レンジの奥側に回した。
今は女姿。
かれは海外遠征でいないのに。
でもこれは、身を守るすべでもある。
俺は不用意に男の欲をそそるらしいから…

お皿並べて。

あたしかき混ぜたい。

だったらよそう?

やったあ。

真や迅に食器を並べさせ、えみりに手を添えて、白いご飯を黄色くしてゆく。

福神漬け間に合ったかな?

ご老人が福神漬けの袋手に、うちの母と来る。

やだきょう一子なの?

(危険日だから)

胸の奥で囁く。
愛された記憶は、今はいささか恐怖に変わっている。


誕生日おめでと。

差し出されたプレゼントを、気もない態度で開ける。

やったあこれ欲しかったんだ。

口先だけで言っている。
俺わかってるし、シキバもわかってる。
何なんだこの形だけの関係…

町田君も来たがったんだけど、ぼくどうしても二人で祝いたくて…

町田…東戸な。
定着してしまった間違い方。
あいつのことはなんて呼んでたっけ…はじめちゃん、だっけ?

胸の奥が張り裂けそうになり、俺は全く唐突に、現恋人に挑みかかった。



女の姿が解ける。
お義父様をお見送りしたあとで良かった。
こどもらも寝付いてるし、今は母と二人だ。

何回見てもどきどきしちゃうわ。
私より胸あるのもむかつく。

母は言うほど動じていない。
一より一子のが好きなのかもしれない。
母親と娘は特別だなあとよく思う。
ウィンドウショッピングなんかもたまに一緒にする。

と。

不意に怖くなり、母の肘をつかんだ。

一?

母はわかってる。
若き日の恋の傷が、あなたの息子を怯えさせていることを。
母の瞳が言っている。

だから来たのよ。

一つ年下の恋人~今は夫となってもうかなり長い~に守られて、どうにかこうにかここまできた。
今幸せでも、体は忘れていない。
今でも俺を呪縛してやまない、あの男との時間…

そう。
今日は911。
9月11日…



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NN/わがまま旦那と再同居開始(>_<。)ウットーシー
それでも地球は回っている