公立保育園で新人保育士はなぜ育たない?公立保育園の裏側②

公立保育園は新人を育てる能力が低いと前回の記事で書きましたが、私立の方がなぜ育つのかを書いてみたいと思います。

私は東京と大阪の公立、私立の両方で仕事をしましたが、やはり公立の方が職員の数が多かったです。職員が多いと子どもに丁寧に関わることが出来るという点では確かに良いのですが、その分、保育士が子どもをまとめる力があまり無くても、人の多さで技術をカバー出来てしまうのです。

そのため、保育士自身に技術を高めようとする意識があれば良いのですが、そのままでも保育が出来ているためそう言った意識が育ちにくいこと、技術を高めなくても給与が上がることで、保育士として大切な新人時代に技術の幅が広がらないのです。

私立はベテランが少なく若いうちから責任がある仕事を任されること、職員の数に余裕が無い分、職員が子どもをまとめる保育技術を身につけないと、仕事を回していけないので、自然と技術が身につきやすいのです。
ただ、その状況が若い職員の負担になり、耐えられない職員が辞めて、悪循環になる可能性も秘めています。
職員が大量に退職する、1年目が毎年辞める、アルバイトの保育士がよく変わるような保育園は、気をつけた方が良いかと思います。

東京都は、保育士が足りていないので転職がしやすくなっています。そのため、若い職員がすぐに辞める傾向にあり、保育士の保育技術が育っていない現状がこれからも続くと思われます。

保育士の保育技術は、研修で育つものではなく、現場で「どうすれば子どもが自分の言うことを聞いてくれるのだろう?」「あの時はどう言葉をかければ良かったのだろう?」など、自分の関わりを振り返りながら、色々な方法を試すことで身についていくものです。
保育は技術が身につけば身につくほど、子どもの可愛さや仕事のやりがいを感じ楽しくなるものです。若い保育士が、現状と向き合わず自分が楽な方へ向かう人にはなって欲しくないと思います。

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