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Photo by
soeji
父とうちわ
パパとママと娘ちゃんが、四角いちゃぶ台で仲睦まじく食事をしている。
パパは麒麟の田村さんだった。
ママと娘ちゃんは纏まったままの新聞紙でちゃぶ台を拭き、ぴかぴかきれいになっている。ママがわたしに「どこで買えばいいか教えてあげる」と、書く紙を貸しなさいと言う。
それを買いに、わたしは自分の父と文房具店に来ている。何階かに展開していて、エスカレーターを上がる時、両手に小さい団扇と中くらいの団扇をそれぞれ持っている。左手の小さい団扇のデザインは、持ち手から白く洋風に飾られとても氣に入っているが、右手の中くらいのほうは少し和風でそれほどでもない。「この団扇、戻して来ていい?」と言うと父は呆れている。
次の階では、新聞と同じ形状のものが、色とりどりに天井から下げて展示されているのを見上げている。