
「オモコロがananの表紙」で思い出した、コンプレックスと戦った話
私は約10年前、大学を中退しました。
中退した年内には企業に入って事務員デビュー。
一方で、SNSをひらけばかつての同級生たちが輝く青春を謳歌していて。
やれ旅行だ、やれイベントだ、やれ授業をサボっただの、そこにある「学生の日常」は満員の通勤電車に揺られる私の日常とは違う世界のようでした。
私が通っていたのは普通の大学の芸術学部でした。デッサンや色彩構成から始まり、フィルムカメラでの撮影、写真の現像、ポスターデザイン、回路をはんだ付けして電飾を制御することまで幅広く学び、刺激に満ちた授業ばかり。
私は昔から本の虫で、趣味もカメラだったので、自分の写真とデザインを組み合わせて本の装丁を作るデザイナーになりたかったんです。商品パッケージもやりたい。第二の佐藤可士和になるんや!!と密かにウハウハしていました。
大学を退学して少し時間が過ぎた頃、かつての同級生たちの卒業制作展があることを知りました。私が自ら「行くね!」と言ったのかもしれないし、もしかしたら友人に「来てね!」と言われたのかもしれません。
経緯は覚えていないのだけど、私は横浜の赤レンガ倉庫で開かれる卒業制作展に行くことになったのでした。
友人たちの集大成を見に行きたいという純粋な気持ちももちろんありました。機会を利用して、なかなかリアルでは会えなくなった友人に会いたい気持ちもありました。
でも、コンプレックスも強くありました。
彼らが4年間の集大成を披露するところに、学歴も作品も失い、ただの事務員になった私が乗り込むこと。
見たい。行きたい。
会いたい。見たい。
ちょっとだけ、行きたくない。
そこで私は、町田のルミネでちょっと悩んで買った高いコートを着ていくことを決め、いつも行っている美容室ではなく、みなとみらいにあるちょっとオシャレでちょっとお高めの美容院を予約。
エクステもつけてもらうことにしました。
髪の毛を綺麗にしてもらってから、いいコートに身を包み、卒業制作を見にいく、という算段。
とにかく、「学生」に対抗して自意識を保つ術が、ひと足先に就職し稼いだお金をかけることしか思いつかなかったんです。
「大学は中退しちゃったけど、今の私は私で充実してるのよ」という顔をしなければ、と焦っていたんです。

実際に卒業制作展に行ってみれば、誰も私のことを憐れむ人もおらず、ただ友人の制作に感動し、再会を喜び、なんだか拍子抜けして帰ってきたのでした。対抗意識は私の中にあるだけだったのか、なんだ。
振りかぶってしまった拳が情けなくて、自分が小さいことも思い知らされて、でもスッと友人への見栄みたいなのが抜けていって。
もちろん、コンプレックスは、今でもゼロにはなっていないと思います。
学生を最後まで全うできた人に。
時間をたっぷり芸術に費やせた人に。
好きなことをストレートで仕事をできた人に。
それでも、私は私の人生を携えて生きるほかないのです。
だったら、中退だって高卒だって年齢だって、生い立ちぜんぶぜんぶを武器に変えてやる。
コーチングで起業しようと決意してから、私はすべての経験をネタにできる強さが身についたのかもしれません。
みなとみらいのお高い美容室、担当してくれたお姉さんはギャルでした。私はギャルがめちゃくちゃ好きなんですが前から歩いてくるとビビり散らかすほど怖いと思ってるので、緊張したことを覚えています。
心配は杞憂で、お姉さんは底抜けに明るくて優しくて、長い施術時間もあっという間に過ぎていきました。
途中でお姉さんは、「ネットとかよく見る?」と聞いてきました。見ます、と答えると、「アルファって知ってる?」と。
知らないです、という私に食い気味で、「見て!めっちゃおもしろいから!!!」と勧めてくれたのです。
それが今や大活躍の、「ARuFaさん」でした。
当時は確かはてなブログで活躍されていて、それを見た私はどハマり。ブログの更新を待つファンになり、一人暮らしデビュー、就職、どんどん増す魅力と影響力をずっとひっそりと見守ってきています。(ちなみに ARuFaさんの家族も超おもしろい)
あの日、見栄を張って着た高いコート。その下に着たお姉さんワンピ。ふわふわに巻いてもらった、自分の髪の匂いじゃないエクステ。
どれももう、私の手元にはありません。あの美容室だって、厚木で働いていた私には通うのが不便すぎてあの一度しか行っていません。
あんなに感動した友人の卒業制作も、何個か印象に残ったもの以外は全然覚えていません。誰に会えたのかも、数名しか思い出せません。
覚えているのは、戦うような気持ちで歩いた新港サークルウォークから見る夜景。
顔も思い出せないお姉さんギャルの教えてくれた、 ARuFaさんのブログのおもしろさ。
そんな ARuFaさん(オモコロメンバー)が、ananの表紙になるんだって。ananの表紙!?!?!?

黒い目隠ししてるのが ARuFaさん。10年追っていて素顔知らないのおもろいな。
Xでこの情報を知った時、頭の中に ARuFaさんを知った帰り道のみなとみらいの夜景が流れてきました。早く電車に乗りたい、電車でゆっくり ARuFaさんのブログを読もう!と早足でみなとみらい線に向かったこと。
それで、こんな記事を書きたくなったんだ。
まだ自信がなくて、怖がりで、見栄っ張りで、プライドの高かった10年前の私。手放した居場所にある憧れの対処を、対抗意識でなんとかしようともがいていた私。
懐かしいな、と率直に思います。
あの卒業制作展から5年後、私はコーチとして起業することを決断して。
さらにそこから5年、ここまでやってきました。そりゃ大変なこともあったけれど概ね順調で、幸せだと思う瞬間の多い暮らしをしています。もっともっと見たい景色はあるから進み続けるけれど、今は今で十分過ぎるほど満足していて。
ほとんど記憶の霞んでしまった10年前のあの日から繋がったコンテンツが、こうしてビッグニュースを引き提げて今も私をワクワクさせてくれる。
しんどいなぁと感じた日があったから、目を細めて懐かしめる情報がある。
人生っておもしろいね。
私は ARuFaさん含め発信している方に応援してる人がたくさんいるので、これからの10年20年も楽しませてもらえるんだろうな、っていうワクワク感。
そして発信者の端くれとして、10年20年後「見てきて良かったって」長く楽しんでもらえるような活動をしていきたいって想い。いやほんと。まじでもっとでっかくなるわ、私。
これを読んでくれてる人ももしかしたら、今何かと戦っている気持ちになっていたり、コンプレックスに揺さぶられているかもしれません。
それ自体を、否定することはしません。思っちゃうもんは思っちゃうもん。どうしようもない時もあります。
ただ、きっとその気持ちは、動いていった先で懐かしめる話題になってたりするってことだけ、ほんのり知っておいてもらえたらそれでいいんです。
そして、そういうもがいている時期にこそ、日常とは違う出会いがあったりして、そこで一生モノのコンテンツや推しや元気の源に出会う可能性があるってこと。
ひとときのストレスで、一生モノのコンテンツが手に入ったならそれはお釣りが来るってもんよ。
みんなで10年後、笑ってようね!!
お金の事情で大学を中退した。悔しかった。友達の卒業制作展を見に行く時、もう働いていた私は精一杯の見栄で高いコートを着て、行く前にみなとみらいの高い美容室で髪を切った。私は私で充実してるの、という顔をしたかった。
— 大高あみ (@coach1028ami) October 11, 2024
友人たちの卒制は美しくて、素晴らしくて、そんな見栄がまた悔しかった。
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【自己紹介】
大学中退⇒ただの事務員⇒独立⇒第二子臨月に月収100万円達成。起業5年目。クライアントさんたちが0から高単価コーチに!
難しいことを、おもしろくやっていくのがだいすきです。起業するなら、たのしくなくちゃ。
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