健康ウスノロ
優秀な人になりたかったけど、それは無理だったから諦めた。優秀な人間なら多少変でも生きていけると思っていたけど、優秀になれなくてツラいから奇妙な言動や強すぎる個性を出さずに振る舞おうと思ったけど、どうしても滲み出てきてしまって無理だった。じゃあ、もう仕事の充実は捨ててプライベートを充実させるしかないということになって、今のところ結婚生活には概ね満足してるからそれはいいんだけど、プライベートを充実させるには仕事をして金を稼ぎ心や生活に余裕を持たないといけない。
じゃあ、どうやって金を稼げばいいかというと、会社に在籍して月1で金をもらうという方法がある。会社は、居ればいた間だけ定期的に金がもらえるので、とりあえず最低ラインをクリアすることを考えて生きている。
もう、色々と嫌な目に遭って、色々と嫌なことを言われて、向こうの都合のいい条件で働くように一方的に言われるのは、イヤなんだ。もうあんな目にだけは絶対に遭いたくないんだ。40代のベテラン気取りの事務員連中ども、自意識過剰なバカ上司たち、人を勝手にてめえらの考えた型に嵌めてくるクソ社長ブラザーズ、ムカつく後輩、空虚な先輩......。全員、全員死んじまえばいい。内臓ぐちゃぐちゃになって、頭おかしくなって死んじゃえばいいんだ。
親も旦那も、忘れろっていうけど、仕事をしている限り、類似のストレスは降りかかってくるし、職場環境が向上して私自身も以前よりは確実にミスも減ったし取り乱しなどの異常行動を起こすことなく、まともに仕事しているけど、トラウマを抱えコミュニケーション不全で結論から喋るとこができずに頭の中がグチャグチャになる私という人間は依然として存在しているし、そうだね!忘れた方がいいね!ってすぐ忘れられるならそもそも悩んでないし。
少女椿という漫画でワンダー正光が自分勝手で低俗な民衆どもに「お前らは臆病なくせに物見高い世の中を我が物顔で歩き回る健康ウスノロだ!」と罵倒して挙句、奇術で民衆どとの体を捻じ曲げたり肥大させたり色々な幻覚を見せるシーンがあるんだけど、あれのことを考えると、ちょっと、かなりスッとする。あいつらは健康ウスノロだ......ふふふって思う。
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