ACE HOTEL
京都にもできたけど、どんなホテルなの?
エースホテルは1999年、米シアトルのベルタウンで創業。
創業者の故アレックス・カルダーウッドは
友だちのミュージシャンやアーティストがツアーで訪れたときに滞在できるような、居心地が良く地元に密着した場所をつくりたい
という思いからエースホテルを立ち上げたという。
ホテルの一号館をシアトルで立ち上げ、トータルでブランディング及びプロデュースをしかけたneverstopというチームは今は昔、インテリアデザイナーを夢見ていた人、イベント企画のプロになりたいと思っていた人、音楽のプロになりたいと思っていた人、自分のレストランを構えたいと思っていた人、床屋の息子であるが故に床屋になる修行をしていた人、などなど。
そんな様々な夢を抱えながら各々邁進し活動して来た仲間が、必然的にチームとなりコミュニティとなり、大きな渦となっていた矢先に、古い建物リニューアルに伴い、様々なコミュニティを抱える彼らにエースホテルをオープンする話が舞い込んだとか。
ACE HOTEL NEW YORK
地域コミュニティーとのコラボレーションを重視したホテル運営に定評があり、デザインに地域性を取り入れ、新たな文化創出のハブとなるようなコンセプトを掲げているのも特徴。
「人が集まりたくなる空間」
見事に成立していて、独特なセンスが光るアンティークな空間には多くの人々がそれぞれの個人作業に取り組んでいる光景が広がる。
利用している人も様々で職種を問わない。まさにどのような目的にも適切と多くの人に思わせる空間なのである。しかしその起源をたどってみようにも「自然発生的に生まれたもので、誰が最初に訪れ始めたのかもわからない」とエースホテル創業者の故アレックス・コールダウッド(Alex Calderwood)氏は過去の取材で語っている。
「Ace Hotel」の創業者
アレックス・カルダーウッド氏は47歳でこの世を去った。
「ホテル」ではなく、「アートプロジェクト」自らのホテルをそう呼んだ。生前のインタビューではこう語っている。
若い頃、幅広い媒体に携わるデザイナーの数人と一緒に働いていました。 彼らはグラフィックも、服も、インテリアもデザインしてしまう。彼らの手にかかれば「何ができるか、できないか」の線引きはなくなってしまう。 明確なビジョンや視点さえあれば、協力してくれる人を集められたなら、きっと何か(something)を生み出せるのだと、彼らは信じさせてくれました。
あれからおよそ5年、彼の遺志を継ぐチャリティファンド「ALEX CALDERWOOD FUND」が誕生。若きアーティストやクリエイティブ起業家を支えていく。