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可能性を区切らない社会

昨年から年始にかけて、FOXで放送されていた「アメリカズ・ゴット・タレント シーズン14」にハマっていた。


お正月は、アマゾンプライムビデオのオリジナル作品「メイキング・ザ・カット 」にもハマった。

今回ハマった2つの番組に共通しているのは、どちらも年齢制限がないところ。様々な国籍の人が参加しているところ。

「アメリカズ・ゴット・タレント」は10歳くらいから60代まで、「メイキング・ザ・カット 」は20代半ばから60代(おそらく)まで参加していた。

「アメリカズ・ゴット・タレント シーズン14」の審査員の一人・サイモンは、他のオーディション番組の審査員をしていたが、参加者に年齢制限があることに納得がいかず、審査員を下りたらしい。

この2つの番組が面白かったのは、年齢だけでなく、国籍でも、貧富の差でも、障害でも区別(差別)せず、発表された作品で判断していたことだと思う。

60代で盲目になった後、ブルースミュージシャンを目指してもいいし、

自閉症でも歌手を目指していいし、

手が短いことを武器にしてコメディアンを目指してもいいし、

小児がんを克服して、ミュージシャンになったり、

「アメリカズ・ゴット・タレント シーズン14」に参加することで、貧しい暮らしから抜け出そうとしたりしてもいい、


そういう意味で、アメリカはフェアな国なのかもしれない。

その反面、才能にない人間にとっては、シビアなのかも。

でも、とりあえずどんな人にでもチャンスが与えられているという点では、やっぱり公平なのだろう。

「アメリカズ・ゴット・タレント」の後半は、審査員でなく、視聴者が10票まで投票できるシステムになっていた。

そのため、もしかしたら組織票で上位に行った人もいるかもしれないけれど、でもかなり順当な結果だったと思う。

決勝での優勝者の歌を聴いた時は、心がちょっと震えた。(YouTubeで事前に結果を知っていたのに)


「メイキング・ザ・カット 」は、アマゾンで商品を販売する人を選ぶコンテストだったので、最後のほうはアマゾンの意向が働いたのだろう。

コメント欄では、違う人が優勝すると思っていた、というコメントが圧倒的に多かった。

コメント欄にも書かれていたかもしれないが、アマゾンというスポンサーの枠にとらわれずに済み、知名度も上がったので、準優勝者も結果としては悪くなかったと思う。

「メイキング・ザ・カット 」も一般の人が投票するシステムだったならば、おそらく結果は変わっていたと思う。

「メイキング・ザ・カット 」では、20代半ばのデザイナーが60代(だと思う)のデザイナーとペアになった回があったが、ファッションの大学で学んだ若者が縫製技術はいまいち(しかし、デザインセンスはあり)な60代を助ける場面はいいな、

と思った。

10代や20代には若者ならではの勢いがあるし、60代には人生経験という武器がある。

もちろん、若い時から夢を叶え、それを継続していける人も立派だとは思うが、ある程度大人になってから、やっぱり夢を叶えたいと思い立ってもいいんじゃないかと思う。

30代後半でイラストの専門学校に入った時、おそらくわたしともう1人が最年長だったようで、同じクラスの子に「わたしより年上の人が入ってくるとは思わなかった」と言われたことがあるが、本当にやる気があるなら、何歳でチャレンジしたって関係ないと思った。

もう何歳だから、女だから、日本人だから、障害があるから、そういったことで区切らずに、チャレンジしたい人がふつうにチャレンジできる社会がくればいいのに、と願っている。

Photo by Aditya Chinchure(@adityachinchure) of Unsplash

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