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看護師を2年で辞める決断

こんばんは、産業保健師のあみです。
ブログを始めるにあたって、親しみやすいかなと思い、
ペンネーム的なものとして、Amiiigoをチョイスしたのですが、
今回2回目の投稿で既に使うの辞めました。笑
そもそも自分でAmiiigoっていうのもどうなんだろうと。
(決めたのは誰でもない私なのですけどね)

さて今日は、看護師を2年で辞めた決断についてのお話をいたします。

結論から言うと、他者の価値観を取り払い、自分のど真ん中に聞いてみよう、と言うお話。
案外自分の考えだと思っていたことって、他者の価値観が影響していたりするなと思う今日この頃です。

始まりは看護師2年目の冬

慣れないことが多く厳しかった1年目を乗り越え
「看護師ってなんて面白い仕事なのかしら」
とふとした業務中によく思っていた看護師2年目の冬。
だけど心の中で、

「病院看護師をずっとやりたい訳ではないし、
今何をしたら、この先もっと自由になる選択肢を増やせるかな〜」
とひたすら思っていました。

(病院勤務開始前から、
病院看護師として勤務するのは最長3年とどこかで思っておりました。
看護師の先輩方、知識も経験も未熟だし大した仕事も出来ないのに
頭でっかちな私をどうかお許しください。笑)

転職がいいのかな〜とかなんとか思いながら過ごしていたら、
大学時代のゼミの教授からLINEが・・・。

「とある企業の保健師さんからあみさんへ、産業保健師をやらないかとお誘いがあります。どうですか?」

(実際の文章とは若干変えておりますが、内容としてはこのような感じ)

実はこの”とある企業の保健師さん”は、私が大学時代に大変お世話になった方で
企業の雰囲気やその方の感じもなんとなくは知っていました。

ただでさえ産業保健師の新規求人が少ない中でこんな素敵なお誘い最高すぎる!
と思ったのは5分くらい。

今自分がいる環境を見てみると、

職場の人間関係もいい
同期も最高
先輩の看護のレベルが高いと感じる
給与もいい
家賃3万で都心の超いいマンション住ませてもらってる(寮)
科も興味深くて面白いし、まだまだ色々なケースを見たい
患者さんとお話するの楽しい
というかやっぱり看護師楽しい
本当に不満は何もないし、楽しいから、このまま環境変えずに続ける方が楽かもしれない

とかなんとか思ってしまったわけです。

1ヶ月間ひたすら悩む

あまり進路など悩まないのですが、この選択はかなり悩みました。
こうやって悩み始めると、本来の自分の本心(価値観や考え)とは別に
他者の価値観や考えが入り始めることがあるんですね。

例えば・・・

看護師2年で辞めるなんて。リーダー(その日の責任看護師)取ってからにしたら?
プリセプター(1年目の看護師に先輩看護師がついて、一定期間マンツーマン指導を行う制度)もやってないんでしょ?
この先また転職したい時、難ありだと思われるよ
何事も石の上にも3年っていうじゃない

といった、既存の価値観が侵入してくるわけです。

確かに上記は事実な場合もあると思います。
ただ、私にとってはどうなんだろう?
そんな中で、1ヶ月が過ぎました。

信頼できる副師長さんに相談

悩み過ぎて年が明けてしまった1月末。
大きな組織なので、退職するなら早くお伝えしなきゃ
とは思っていたものの、決断しきれず、
なんなら2ヶ月が経ってしまった1月末。

焦り始め、もうこうなったら思い切って
看護師としてものすごく尊敬している副師長さんに相談をするしかない!

と思い、ちょうどシフトが被った夜勤明けに相談をさせてもらいました。

相談って本当にどなたにするかが重要で、
私の場合、この副師長さんに相談して本当良かったと思います。

相談内容としては、
・今産業保健師のお誘いをいただいている
・せっかくのチャンスだからやってみたい気持ちもある
・今の職場と仕事が楽しいしようやく色々学ばせていただいているから迷っている
・看護師を2年で辞めるのはどうかなという気持ちもあるということ

一通り話を聞いてくださったあと、どちらがいい、という立場はとらず、
続けるメリット、転職するメリットを話してくださいました。
その中で私の決断の決め手となったのは、

「看護とは何かということや、看護の力みたいな、看護が介入することの意義を学ぶのは2年で十分だと思うし、2年で十分わかったと思う。」という言葉です。

その言葉で転職しよう、と思ったということは、私は私の学んできたことに自信がなかったんだなと気づかされました。

なんとなく、2年というペーペーの内に辞めてしまってもいいのかなという不安がどこかにあったんだと思います。( 冒頭にあんな頭でっかちなことを言っておいて案外自分の学びの深さに自信がなかった私です。)

もちろん副師長さんは

「長く続けていると色々経験もできるし、自分の自信にも繋がるなって思う。」「同じ職場に知り合いがたくさん増えるのもいいよ」
「プリセプターはやってほしいと思った。人を育てるということはどういうことかっていうことを学んで欲しかったな。人を育てるのって楽しいよ。」
「リーダーをやると、看護師として、というより社会人として成長するよ。他のスタッフも忙しいわけだから、相手のことを考えて連絡したり、予定を調整したり、相談したりってするからね。」

などなど看護師を続ける楽しさと、社会人として成長できるよさを話してくださいました。(ほんと素敵な副師長さん、、、)

辞める決断

副師長さんの言葉でもう即決断をすることができたので、
その場で師長さんへお時間をいただき報告をしました。

もちろん形式上?軽く引き止めのお言葉もいただきましたが、
最終的には背中を押してくださいました。

幸いにも、看護部長も転職に対しポジティブな方で、
入職式で
「新卒でうちに入職した後、転職し他で活躍している方はたくさんいます。
ここでずっと働け、とは思いません。
社会で活躍できる人を増やすのは、大学病院の使命だと思っています」
のような大変視点の高いことを話されていらっしゃいました。
(入職式にこれを言うのは結構驚き)
私としては、組織的に離職をあんまりネガティブに捉えていないなんて、なんていい組織!と思っていました。笑
(経営層がどう思われているかとか、
今現在はどう思われているかわからないですが)
ただ実際、転職しても出戻りが多いみたいで、
本当に働きやすい病院だからこそなのかもしれませんね。

そんなこんなで私は2年間働かせてもらった病院を退職しました。

最後に

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当たり前ですが、正解はないと思います。
そして、どっちがいい、悪いの話でもありません。

看護師を辞めようか悩まれてる方へ参考に、
といった烏滸がましい考えもありません。

私の経験が他者にとって参考になるとも思っていません。

ただ、「こういう人もいるのか。」
という、一情報として読んでいただければというのと、

「自分はどうしたいんだろう?」
って考えるきっかけになってもらえたらいいなと思います。

大事だなと改めて思うのは、
既存の考え、周囲の考え・価値観・当たり前にとらわれることないよう、
自分の今の考えは誰が考えた価値観に基づいているのか問い続け、
本当に自分がしっくりくる好きなこと・やりたいことなのか、
自分のど真ん中に聞き続けることです。

私はおそらく副師長さんへ相談する前から、
転職をしたいと思っていたと思います。
ただ、学びが浅い状態で転職していいものかという考えがあり
踏み込めずにいました。
(何年いても学びのゴールはないはずなんですけどね)
その考えの根底にはなんとなくで刷り込まれた既存の価値観(3年は続けなきゃ、リーダーとってから、短期間で転職をしている人はダメ、、などなど)があったような気がします。

結果的には転職して本当に本当に本当に良かったわけです。

こびりついている他者の価値観や当たり前を取り払って
「本当に自分がしたいことは何?」
「本当に自分がいいと思うものは何?」
「これってどの価値観から来てるの?」

と今後も自分に問い続けようと思います。