「青いトマト」の毒をコントロールする遺伝子
トマチンとは?
青いトマトには、じゃがいもの芽に含まれているソラニンと似た成分「トマチン」という毒性グルコアルカロイドが含まれる。
このトマチンを大量に摂取すると、嘔吐、めまい、腹痛などを引き起こし、さらに酷い場合は意識障害、死亡事故につながる。
トマチンの蓄積をコントロールする遺伝子が発見
トマチンは、前駆体物質であるアセチルCoAを出発点に、数十段階の反応を経て合成される。発見されたJRE4遺伝子は、トマチン生成過程に関わるすべての遺伝子を統括する「マスター遺伝子」である。
JRE4遺伝子は転写因子をコードし、トマチン合成関連遺伝子の転写を開始するプロモーター領域に直接結合することで、これらの遺伝子の転写、発現を促していることが示唆された。
今後の期待
JRE4遺伝子の働きが弱い品種の選抜、ゲノム編集による機能欠損によって毒性成分の低いトマトを作ることができるようになる。
詳しい情報が欲しい方はリンクへ(http://www.naist.jp/pressrelease/2016/04/000792.html)