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MG1はプロテアーゼインヒビターと相互作用し、イネの根こぶ線虫に対する抵抗性を付与する/勝手にサイエンスvol.5

 根こぶ線虫(Meloidogyne graminicola)は、イネ(Oryza sativa L.)の生産に深刻な被害をもたらす。

 本研究ではイネの根こぶ線虫抵抗性遺伝子を特定した。その抵抗性遺伝子はR遺伝子のMG1であり、複数イネ品種において線虫に対する抵抗性に関与していることが分かった。

 MG1は、根こぶ線虫の侵入部位で高く発現し、また感受性品種にMG1を導入すると、抵抗性品種と同等の抵抗性が見られた。MG1のルシンリッチリートドメインが根こぶ線虫の侵入を認識する際に重要な役割を果たしていると考えられている。

 さらに、MG1が介する抵抗性において、MG1と直接相互作用するプロテアーゼインヒビター(MGBP1)を同定した。プロテアーゼインヒビターは、昆虫や線虫の消化酵素を阻害することによって感染を抑制する。しかし、MGBP1が線虫の抵抗性に関与しているかは、さらなる研究が必要である。

 本研究によりイネの根こぶ線虫抵抗性を理解が深まり、抵抗性の高い品種の開発につながることに期待。


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