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黒と白の渦を追って。


こげ茶色のカップに注がれた黒い液体。

トングで角砂糖を1つ落とす。

ティースプーンでクルクルと混ぜると、黒い液体に小さな渦ができる。

その渦の端から、注ぎ込まれるミルクが流れに沿って白い渦を描いていく。

黒と白いが混ざりカップの色に近づく。

私はその工程を膝の上からまじまじと眺めていた。

いつのまにか私はコーヒーを飲むようになった。

家で角砂糖やミルクピッチャーに出会うことはなかった。

その代わりに、カプセルとボタン1つでコーヒーが飲めるようになっていた。





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