フレーベルの第2教育遊具「三体」
今日は、第2教育遊具をご紹介します。
※トップ画像はフレーベル館HPより引用させていただきました。
【第2教育遊具「三体」】
第2教育遊具は、性質の異なる3つの形を比較し、理解するための遊具として考案されました。球、円柱、立方体の3種類あり、どれも直径6cmです。
子どもに紹介する時は、まずは第一教育遊具に出てきた毛糸の球体と、三体の1つである木製の球体を提示し、同じ形をしているけれど「柔らかい、固い」、「温かい、冷たい」、「軽い、重い」他にも、転がした時の音や転がり方の違いなど、2つの球体の持つ性質の違いについて感じとらせます。
その後、1つひとつの形を紹介し(子どもが興味を持てるような紹介の仕方があるのですがここでは割愛します)、球は動く(動)、立方体は動かない(静)と言った性質の違いを知らせます。そこに、横にすれば転がり、縦にすれば静止すると言った2つの異なる性質を持つ円柱を加えて紹介します。
回転遊戯と呼ばれる遊びでは、付属品の棒に1つあるいは2つの形(それ以上にはしない)を吊るして回転させることでどのような形が見えるのかを示すのですが...。
例えば円柱を縦に回すと円柱に見えますが、横に回すと球が見えるのです。
フレーベルは、形が持つ性質を子どもに言葉だけで理解させるのは困難であると考え、この教育遊具を考案しました。どうすれば子どもが自ら発見できるのかを一番に考えていたというその気持ちに感動します。
ちなみに、この回転遊戯を行う際は歌などを歌って楽しく活動するのではなく、子どもが集中して形の動きを見られるよう、教師は極力余計な説明や言葉がけを省くことも留意点としてあげられています。
最後に、今回も『フレーベルの恩物の理論とその実際』より興味深い一文をご紹介します。
『ゆりかごに眠る幼い頃は、第一恩物の時代で、子どもは外からの刺激によって目覚まされたのであったが、第二恩物においては、目覚まされた子どもの単純な知りたい要求に応じて、物体の性質を知らせるのである。』
次回は第3教育遊具についてご紹介します。
いよいよ積み木の登場です。
こちらでご紹介している内容はフレーベル教育のほんの一部です。投稿に書かれていることをきっかけに、フレーベル教育に興味を持っていただけたら嬉しいです🌿