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失恋話しは聞いてもらえるけど、死別の話はタブーなの?


30代の私が、母を亡くして思ったことをつらつらと書いてみたいと思う。

(以前のnoteもよければ、、、)

死別って人生最大のストレスと言われることもあるらしい。
鬱になったり、眠れなかったり、心身ともに様々な症状が現れて体調を崩す方もいるみたい。

最近ふとおかしな話だよねって思ったことがある。

独身の私は婚活をしたり、時にうまくいかなくてお付き合いに至らなかったり、ふったり、ふられてしまったり色々なことがあるのだけど、もうこんな痛い目にあいたくない。
心がえぐられるくらい辛い思いだってする。

でもそういう時って必ず友達や会社の同僚達が、最近どう?あの人とどうなったの?
なんで別れることになったの?
いつでも話聞くよ。(なんなら前のめりに聞いてくれるし聞きたそう笑)

悲しい失恋の話しはいつだって聞いてもらえるのに、母が死んだ【死別】について話を聞こうとしてくれる人はほんの一握りだった。

長い間、母を心配して力を貸してくれた友達も、実際に母が亡くなったあとは、ぱたりと私の母の話しに触れなくなった。


たぶん【触れられない話し】になってしまったんだと思う。

みんな「大変だったね。」って言葉をかけてくれる。それ以上でもそれ以下でもない。
大変だったね。に全てを集約されるのだ。

みんなが仕事や人間関係、恋愛で様々なことがあったように、わたしも世界がひっくり返るほど悲しい出来事があった。 
でも触れてはいけないもののように、私に何事もなかったかのように話題にも上がらない母の死。


友だちに会えたけど、聞いてほしいことの一つも言えなくて、だからといって自分から母の死について話す勇気もなく、泣いたら申し訳ないし、雰囲気こわしちゃうからやめとこう。
そうして割り切ることにした。
死について話せる場所はあまりないようだ。

きっと悲しいことを思い出さないで済むように…辛い気持ちにさせないように…ってみんなの優しさなのだと思う。

悪く言えば腫れ物に触れるような、でもそんなお気遣いはいらないのだ。
失恋した時みたいに泣かせてよ。
でもいい思い出だった。
もうあんな人に出会えない、辛い、悲しい。
でもがんばるって言わせてよ。
そうやって悲しいことから立ち直ってきたんだから。

ネットで見た、死別後のうつや不眠。
その人たちは悲しみを吐き出せる場所はあったのかな?
思い切り泣いて受け止めてくれる人の存在はあったのかな?

わたしは母の死後、親戚のおばさんが電話をくれて、「いっぱい泣いてよかよ。悲しい時はないてよか。私も母が亡くなった時いっぱい泣いた。お風呂に入って声をあげて泣いた。だからおむすびちゃんもたくさん泣いてよかよ。」

初めて誰かを前に泣いて、悲しい気持ちをぎゅっと受け止めてもらえた気がしてうれしかった。
悲しみを隠さないでいい場所は絶対に必要だ。

人生最大のストレスは思っている以上に険しい道のりだから。

悲しみに大きいも小さいもない。
どんな悲しみもオープンに話せる世界がいいな。

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