ササキさんの【drums解説】「defloration」
A M Gをご覧の皆さま、いつもありがとうございます。ariel makes gloomyの佐々木です。
既にお知らせしている通り、10/26(水)タワーレコード新宿店限定発売のコンピレーションアルバム「VERTHDAY Ⅱ」に「defloration」で参加させて頂く事になりました!
TOWER RECORDS新宿店の店頭でのみ、300枚限定の販売となります。
去年発売された「VERTHDAY」は早々に売り切れてしまったようなので、お店でのご予約をおすすめします。価格も¥500と良心的なので是非手にとってみて下さいね。
さて今回はその「VERTHDAY Ⅱ」の発売を記念しまして、収録曲「defloration」をdrums観点で解説してみようと思います。
かなり詳しく解説してみました!
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◆イントロ(前奏)
アリエルでは現状唯一の、冒頭キメから始まる曲です。キメとは、全員で同じリズムやフレーズを出すことでまとまり感や締まりを出す手法です。
このキメ、全体では「ダダダダダ」と5回に聴こえると思うんですが、実はドラムだけはそれより細かく打ってます。なかなか一聴しては聴き取れないかもしれませんが、よーく聴くと聴こえてきますよ。
キメから始まり、ピアノフレーズが印象的なセクションへと移っていきます。
ここでは刻んでいる感じをあまりはっきり出したくなかったので、クラッシュシンバル(僕のセッティングでは比較的高い位置にあるシンバルですね)を淡~く打っています。シャワワ~と、広がりのある音像を意識して薄く色付けするような感覚でプレイしています。強く鳴らしすぎないのがポイント。
◆Aメロ~Bメロ
ここから歌が入ってきます。イントロとは打って変わり、Aメロからは刻み感の強いエイトビートのフレーズになりますが、一般的なエイトビートではなく間引きしたようなフレーズになっていますね。
ここは隙間のある歌唱フレーズなので、そこに合わせて時々立ち止まるようなプレイをしています。ただしビートの連続感、進んでいく感じを損ねないように、合わせすぎていないのがポイントです。
Bメロになって少しバスドラを跳ねさせて季節が巡ったあとは、4人揃ってクレッシェンド(だんだん強くなる)、短いブレイク(無音)でコントラストを付けて、サビへ。
◆サビ
一拍目から大きく鳴らします。シンバル類の音も増え、一気に華やかになりますね。
前半のフレーズは重奏感を出すために、敢えて他のどの楽器とも揃わないようなリズムにしています。
サビ後半になってからは、全員と合わせてリズムを大きく取り、楔を打つような意識がポイントです。
◆間奏~Cメロ
サビが終わって全員でキメて、ここからたっぷりと間奏へ。
間奏は、ここまでの1、2、3、4という拍の数え方から、1、2、3、1、2、3という三拍子に変わります。
が、簡単に1、2、3と数えられないような複雑なリズムにしているので、簡単に数えられたあなたはリズム感が良いかもしれません!
一旦キメを挟んで、ギターの目立つセクションへ。ここから1、2、3、4の四拍子に戻ります。ドラムは、低い音の太鼓を核に場面の切り替わりを演出しています。
Cメロの歌が入ってきて、全員で静かにしたあと、1サビよりも大きなクレッシェンドで盛り上げて、最後のサビへ!
◆2サビ
一番大きな音を出します。1サビで敢えて他の楽器と外したリズムを一瞬だけ同調させたり、歌の強いところにシンバルの強い音をリンクさせたりして、サビの高揚感を強調しています。
◆アウトロ(後奏)
サビの高揚感のまま全員でキメた後は、そのキメのリズムの発展系で、静かにアウトロを演奏します。
ここでのドラムは、マーチングのような細かなフレーズを用いて繊細な雰囲気で。いかに綺麗に余韻を残すかを意識しながら最後に一発シンバルを鳴らして、曲が終わります。
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以上、「defloration」をドラム観点で解説してみました。
いかがでしたでしょうか?
たった一曲の中でも意外と、演奏者は色んなことを考えて構成したり、演奏したりしています。
自分たちも、こうした一人一人の思惑が四つ重なって一曲が出来上がっていくのを楽しんで制作してますね。
今回の解説を参考にじっくり聴いてみるもよし。難しいことは考えずに楽しむもよし。
聴いてもらう皆さまには、思い思いに自分に合った聴き方を見つけて、この一曲を楽しんでもらえたらと思います。
ぜひ「VERTHDAY Ⅱ」を予約して、手に入れて。「defloration」を聴いてみてくださいね!
◆◆◆10/26(水)発売◆◆◆
「VERTHDAY Ⅱ」¥500(税込)
※タワーレコード新宿店限定発売
※300枚限定、店頭限定発売
※前作「VERTHDAY」完売につき、店頭にてご予約の上でのご購入をおすすめします。
それではまた!
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