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【カラマリ】Collar×MaliceFD アドニスルート感想(執行者編)

【ネタバレを含みます】

本編の重要なネタバレを含むため、未プレイの方はバック推奨です





















カラマリFDのアドニスルート、めっちゃおもしろかった…
ちゃんと覚えておきたいなって思ったのでTwitterに投稿した文章をサルベージし加筆しました。

以下、人物ごとの感想です。



■御國れい

ゼロに命じられて会いにいったら「わかりきった社交辞令はいりません」って冷たく返されて怖かった。

まあ市香ちゃんが気に入られる要素ないよな。後から来たくせになんでゼロから信用得てんだよって妬む御國の気持ちはわかる。

「裏切り者の調査をする」って言うからどんな緊迫のシーンが待ち受けているのかと思ったら、趣味の話と食べ物の好き嫌いの話しててずっこけた。緊張感ねえええ!!!

対話が進むにつれ御國れいの態度が軟化する一方で、市香ちゃんの悪感情が膨れ上がっていったのが皮肉だなあと思った。人間関係って難しいですね。

市香「彼は犠牲となった人のことを駒としか思っていない。自分だけが傷ついた顔をして、犠牲に心を痛めているフリをする。こういう奴こそ、いちばん性質が悪い…」

独白とはいえ、辛辣な物言いにびびる。

その後「あなたはアドニスのためと言いつつ、私情でこの組織をつぶそうとしている。傲慢で自己愛の強い偽善者だ」と言い放っていてびっくりした。

市香ちゃん、語彙の殺意が強すぎるだろ…御國れいにレスバで勝っちゃったよ…

御國れいは痛みに突き動かされて動いているのではなく、支配する側の思想をもって動いているから、冴木と市香ちゃんから信頼が得られないんだろうな。

自らの欲望をかなえたいがために何も選び取ることができずに迷って葛藤して。それでも夢と希望を抱き続ける御國れいはどこまでも人間のエゴを体現したような人だなあと感じた。

やってることは冷淡なのに情が捨てきれないところ、嫌いになれない。

白石さんのルートでは冴木殺しを決断するも白石さんに殺され、柳さんと岡崎くんのルートでは冴木に見限られて…
冷たそうに見えてしっかり情が深い人なのに、同士だと思っていた人に裏切られてばかりなの、かわいそうだなって思ってたから、市香ちゃんとの居酒屋イベントと冴木とのカードゲームイベントにはすごくほっこりしました。

生まれが違えば周りに愛され幸せに生きられる人だっただろうなあ。


■相田

なんかかんか世話を焼こうとする市香ちゃんに対して相田が一言。
「勝手に俺のフィールドに踏み込んできて勝手に心配するとかキモくね?」
それはそうwwwこいつとは恋は始まらなさそうだ…

と思っていたら2日で市香ちゃんに落ちてて笑ったw
市香ちゃん…その気もない男の心を弄ぶなんて罪な女ですねえ…

相田「ゲームをしていると誰かとつながっている気がして安心できる。でもあんたは違う」
相田「これからも俺を頼れよ…強くなってもちゃんと頼れ」

乙女ゲームはじまった…?
めっちゃいいじゃん相田…あんた根は優しいんだからアドニスにいなくても立派に人間やってけるよ…

相田はゼロが力を与えなければ普通の人間として生きられたかもしれない人。
人を手にかけたことを後悔し、いつか自分も殺されるのでは…と怯えつつも「俺は正しいことをしたんだ、選ばれるだけの資質があったんだ」と言い聞かせる相田の姿はあまりにも哀しかった。


■ハナ

アドニスでは一般人の勧誘業務を請け負ってて、引き入れた人数は3桁を越えるらしい。普通にすごいな…
顔がいいだけじゃなく手口も巧妙。敵にまわしたくない。

ハナちゃんは完全に女友達ポジで見ていて和んだ。
そこいらの女子と何ら変わらん。ふわふわトークで癒される。

菅原とのイベントめっちゃおもしろくて好きだったな。

ハナちゃんに洋服チョイスしてもらって菅原にメイクしてもらえる市香ちゃん、ただでさえかわいいのに更に最強になってしまうのでは??
と思ったらなぜか険悪な雰囲気になる菅原&ハナ

菅原「スイーツ女!」
ハナ「年増の嫉妬!」
悪口の切れ味がすごいwwwww

その後仲直りしてわいわいファッションショーしてて和んだ。
悪の組織でやることじゃないよ…なかよし女子会てえてえ…😭

ハナも相田同様、アドニスが力を与えなければ普通に生きられた子。
観察眼ある子なのになんで一色の望みに気が付かず犯罪に手を染めちゃったんだろうな…


■菅原

「ゼロがあなたのことを知りたがっている」と嘘を吐いて菅原から情報を聞き出そうとする市香ちゃんすごいな…罪悪感とかないの?

最初は塩対応の菅原だったが、市香ちゃんと交流を重ねるごとにどんどん緊張をほどいていく。
「もっと身なりを整えないと」って市香ちゃんにメイクを施す菅原理香。親切で優しくてお節介なおねえさんだ…
本編やってた時はヤバさしか感じなかったけど、本来の彼女ってこんな感じなんだね。

「アドニスにいることに後悔はないの?」と尋ねる市香ちゃんに対し菅原は「怯えることしかできない自分を変えたかった。生まれ変わらせてくれたゼロには感謝しかない」とはっきり言い切る。彼女はアドニスによって居場所と救いを得た人だった。

優しいお姉さんのまま終わるのかな、と思いきや菅原は市香ちゃんのたくらみに気づいていた。

ゼロを信奉する菅原とゼロを殺したい市香ちゃん。
「相容れない」と理解しつつも互いを害することはなく、静かに別れを選ぶ二人が優しくて悲しかった。


■山条

山条とのやりとり、全然会話のキャッチボールが成立してなくて笑うんだけどw
ボケに徹する市香ちゃん、貴重。

山条は飲みに連れて行ってくれたり「適度にストレス発散しろよ」って声かけてくれたりとすっごい気さくな人だった。望田先輩とベクトルが違う面倒見のいい先輩。

こんなあからさまにいいあんちゃんが「みんな死ねばいいのに」みたいな強い破滅願望もってて人を15人も殺してんのマジで闇が深すぎるんよ…

なんかカラマリプレイしてると、悪いことなんて何もしてないみんなに愛されるような人でも、ほんのちょっとしたきっかけで人生暗転することがあるんだなってのをまざまざと見せつけられてぞっとするね。人生わからないもんだな、私も気をつけよ…


■詩音

「アドニスは逆らわずに言われたことをこなせば衣食住の保証をしてくれる、夢のような場所だ」と語る詩音。

そうかもね…宇野兄弟は表の世界より裏社会の方が生きやすいのかも。
なにも悪いことなんてしてないのに普通の世界では生きられず、犯罪に手を染めたことで居場所を見いだすなんて悲しいね…

「お前を見てると俺には鈴音がいてよかったって心から思う」
やめて…香月を亡くした市香ちゃんにとってそれは特大の地雷よ…

詩音「憎しみを抱えたまま生きていけるほど俺も鈴音も強くなかった。復讐が生きる目的になってたんだよ」

あああああ復讐心を持ちながらもまっとうな道で生きてる笹塚くんのシナリオを思い出して苦しくなる…


■鈴音

第一声が「迷惑」
だろうねえ

手仕事得意なんだねって誉めたら「ご機嫌とりなんかして何が狙いだ?偽善者!ばかにすんな!」って大声でなじられてびっくりした…!

どんだけ他人のこと信用してないんだよ…
この子がこれまでどんな仕打ちを受けてきたのか、なんとなく察してしまって心が痛い。なじられたのは私なのに。

この感じでは人が寄りつかないのも納得だなあと思ってしまった。
鈴音が人との接触を避けるのは、裏の人格が原因で疎まれるのが目に見えているからなのかもしれない。

でもな…たぶん裏人格の存在は鈴音の心を守るために必要な要素でもあったと思うんだよな…難しいな

「ゼロはなにも持たない私たちに力を与えてくれた救世主。だから少しでも役に立ちたい」
悲しい…健気でまじめなのに、こんな組織でしか生きていけないなんて…


■宇野兄弟

市香ちゃんが二人のために買ってきたガトーショコラに感動する二人。
チョコレート好きなのにガトーショコラの存在すら知らずに生きてきたんだ…泣ける…

大事に少しずつ味わって食べるって言ってたのに「心を満たしてくれたお礼」って言ってわけてくれるの優しすぎませんか??
すげーーー人間不信なのに根がいい子!!!😭

こんな子優しい子たちなのにさ、親が育児ノイローゼで殺人を犯したことになってんだよ…他人から責められただろうし自責の念に駆られることもあったのかな、なんて思うと胸が苦しくなる。

警察が保身に走ったために両親の死の原因と宇野兄弟の犯行が正しく世の中に伝わらなかったのってすごく哀しいなって思う。
世界から見放された存在ってかんじがしてやりきれない。

彼らは家を買うために貯金をしているらしい。
切実に居場所を欲してるんだなってわかってしまってすごく切ない…私、子供が酷いめにあうシナリオほんとだめ…


■緒方

アドニスに加わった一般人の洗脳教育に携わってるらしい。がっつり悪事を働いている!

休日にボランティアに参加するのは民意を味方につけて隠れ蓑にするため、か…
すげーーー利己的。こいつは根が深いですよ…
善意で人助けをしようとした結果こうなってしまうとは、人生ってわからないものですね。

娘から「一目でいいから会いたい」と手紙が届くも「あの子にはアドニスとは無関係な場所で生きてほしい」と拒否の姿勢を見せる緒方。

そんな緒方に対して市香ちゃんが一言。
「このまま何もしなければつながりは消える。心だけでも家族でいたいなら、手紙を送ってくれたことに、あなたが感謝している気持ちは伝えた方がいい」

そのとおりだ…
市香ちゃんは香月を失って、自分がどれほど香月が大事だったかに気づいた。
緒方はまだ取り返しがつく、同じ気持ちを味わってほしくない、という気持ちででた言葉なのかな…

緒方「私は人を殺しました。もうこの手で娘には触れられない。この組織に身を捧げることにひとつも迷いはありません」

緒方は割り切ってやってんだな…一度踏み外してしまったからもう落ちるとこまで落ちて自分の意思を貫くしかない、そんな気持ちなのかな。
本当に家族が大事なら罪を認めてやりなおすこともできると思うけど、そこまでの強さは持ち合わせていないんだろう。

緒方を見て、白石さんの尊みを改めて実感したよ。
愛する人と自分の幸せのために間違いを認めて罪を償う道をえらんだ白石さんってどこまでもまっすぐだしやっぱりすごいよな。

榎本くんのシナリオも「過ちを犯した人間は死ぬべき」を否定するシナリオだったしさあ…
アドニスで命を燃やそうとする緒方と対比になってるの粋だよね。

FDのアドニスルート、ファンサービスの後付けのおまけストーリーに留まらず本編のエモみを再確認できるコンテンツになってて大好き!



以上です。

アドニスの執行者ってすごくバラエティー豊かで色んな立ち位置の人がいるんだよね 学生、フリーター、既婚者、社会人etc.…

これはつまり誰もが無関係ではいられないということで、プレイヤー自身も当事者になり得るんだよ、というメッセージなのかもしれないと思いました。

キャラクターの食べ物の好き嫌いや好みのタイプの質問はサブキャラファンのための掘り下げ要素なのかなって思ったけど、市香ちゃんがコミュ障でありゼロから命じられた調査という名目があるのでまったく違和感がなかった。

ほっこりイベントも多くていっぱい笑ったな。
味方だとこんな表情見せてくれるんだ…みたいな、特に菅原理香は印象的だった。

この交流を経た上で冴木エンドに至るのか…って思うと
カラマリスタッフは我々プレイヤーをどうしたいの!!!???
て掴みかかりたくなるよね。
言葉では言い尽くせない感情を抱かせてくれるカラマリFDアドニスルート、精神がめちゃくちゃになり大好きだ…!!!


黒幕編へ続く!!!!


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