ニル・アドミラリの天秤 累ルート感想

【ネタバレありです】






ニルアドのキャラの中では一番普通の人っぽいと思ってたんですが、ふたを開けてみると全然そんなことはありませんでしたね。

序盤、ツグミとの距離の縮め方が鮮やかすぎてびっくりした。
とにかく息を吐くように自然に口説いてくる。
顔見知りくらいの関係性なのに「あなたに嫌われたら僕は寂しいです」などと口説いてくる。  イケメン医大生だから許されるが一般男性だったら通報ものだろう。

ふたりでご飯に行き、手作りのアクセサリーをプレゼントした後に「これからうちくる?」って流れは自然すぎて声でた。
こやつ手慣れすぎでは…?
直前にやったのが昌吾ルートだったから落差にびっくりするよ?

物語中盤でカグヅチのリーダーであることが判明。やはり普通の優男ではなかった。

カグヅチの動機は理解できる。
ただなー、やり方が雑すぎるんだよなー。印刷された本を燃やすのがなんの解決に?怪しい本を手に入れる気をなくすためって言ってたけど、まわりくどすぎでは?
そして本を燃やす騒動のせいで、フクロウの面々が本来の業務に集中できず多大な迷惑を被っているんですが…
過激な割に実益が伴ってないよね。やり口が累らしくないんだよなー。

ナハティガル以降はガラッと雰囲気が変わる。
百舌鳥山が累の父親だったのは驚いた。
あんなに好青年だった累が「殺してやる 」だの「地獄へ墜ちろ」などと喚いてたり、四木沼喬が思っきし悪役かましていてなかなか見どころがあった。

ナハティガルから帰還した後、累が葛藤の末、ツグミを手にいれる過程はただただ切なかった。
累がツグミを突き放すところは胸を打たれたし、その後 「やっぱり手放したくない!」て言うところもよかった。

先がないとわかっているからこそ一緒にいたい。日常の一瞬一瞬を慈しむような恋はどこか刹那的で美しい。

この先はフクロウとして共に生きるかカグヅチとして側にいるかを選ぶことができる。

私はフクロウルートを選んで大団円を迎えた後にカグヅチルートを見ました。

どっちもよかったけど、どちらかといえばカグヅチルートの方が累らしくて好きかなぁ。

カグヅチとしてのツグミは普通の女の子として累の側にいることしかできない。
最終的に本懐を遂げるものの、ナハティガルで二人とも還らぬ人に。これまでの人生をかなぐり捨て命まで燃やしてしまうという、凄まじい恋だった。

このルートでは薔子さんの気持ちを累が知ることはついぞない。
隼人が悲痛な声で呼びかけてもツグミには届かない。
ほんとうに二人だけの世界になってしまった。
トゥルーエンドで隼人たちと仲良くなり、普通の恋人のように過ごしている二人を知っている分、胸にくるものがあった。

総括ですが、
・ツグミとの恋模様
・累のバックグラウンド
・本を燃やす事件
が同時進行しつつ、途中でルート分岐したりとボリュームたっぷりで非常にやりがいのあるシナリオでした。

四木沼夫妻の話は翡翠ルートとも関連が深いので別枠で感想設けようかなぁと思ってます。

次は隼人ルートです!パケ写の男!
本ルートでもやたら絡みがあったし、声優は梶裕貴だしでワクワクが止まりませんな!期待!

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