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ピオフィオーレの晩鐘 ダンテルート感想

【ネタバレありです】
ニコラ→ダンテの順ですすめています



















序盤のダンテ、あまりにも言葉足らずすぎて笑ってしまった。
リリィを保護した経緯も説明せずに「お前はしばらくこの部屋で大人しくしていろ、それじゃ」って言い残して去っていくの、 不親切にもほどがある。
前ルートのニコラが過剰に紳士だったから落差があって余計におもしろい。

ニコラは懇切丁寧に説明してくれたのに!ホットミルク作って手まで握ってくれたのに!!


リリィも黙って閉じ込められる女ではない。「何も教えてくれないなら」と2階からシーツで脱出を試みる。おてんばすぎてわろた。
リリィってぼさっとしてそうで意外と行動力あって好きだなぁ。まごうことなき「おもしれー女」だわ。攻略キャラから愛されるのも納得。

脱出劇にたまたま居合わせたダンテはすごい剣幕で怒る。部屋を抜け出したことではなく、危ないことをしたことに対して怒ってるところに彼の優しさを感じた。

ストーリー序盤はレオが癒しだった。ダンテが全然構ってくれないからさー、君がいてくれてよかったよ…

レオはリリィにすっっごい肩入れして動いてくれる。秘密って言われてることも大体話しちゃうし、カポの言いつけ破ってまで教会に連れていってくれた。
単なるお世話係をこえた親切心に感動したし、そういう人間が当たり前にいるところに、組織の空気が見えた気がした。

ダンテルートのニコラはニコラルート以上にミステリアスで怖かった。
ニコラルートを先にやったからだろうか、会話のすべてが胡散臭く感じる。
あと言い寄ってくるニコラがエロすぎて、はわわわわわ…となった。
全然リリィのこと好きじゃないくせに…ずるい!!

リリィは「鍵の乙女について知りたい」とダンテに詰め寄るがダンテは頑なに口を閉ざす。私は「こいつまじ不親切で口下手じゃね??」と思ったが、リリィをマフィアの世界に巻き込まないための計らいだった。ごめん…
ダンテは「お前を守るためとはいえ俺も言葉足らずだった」とリリィに謝罪する。
まちのトップにも等しい存在なのに、町娘と正面から向き合って内省するダンテ、あまりにも誠実すぎて眩しい…

隠れ家での二人暮らしは、付き合いたての同棲カップルみたいで微笑ましかった。
なんかずっとダンテ謝ってんな…そして女慣れしてないな?
ファルツォーネのトップなのにピュア系とは…!意外すぎる。ギャップにめちゃくちゃ萌えた。
美形かつ権力者なのに色事に疎いのをところをみるに、ダンテは私生活をかなぐり捨て組織のため一心に尽くしてきたんだろうなぁと思った。

二人暮らしを経てふたりの心の距離は縮まっていく。
ダンテもリリィも「深入りしないようにしよ…」って思いながら接してるけど、どっからどうみても両想いなんですけど!!
はぁ~エモ……

このスチルのシーン、めっちゃ好き。

ダンテの照れと戸惑いの入り交じった表情がキュートすぎる…
基本血生臭いストーリーだから日常シーンがより光って見えるなぁ。尊い。

そうこうしてるうちにニコラの裏切りでリリィはヴィスコンティにさらわれる。
ギルが絶妙に悪役っぽい挙動をしていて安心した。
ダンテとの二人暮らしのあとも、ヴィスコンティで楽しく暮らしました、じゃ様にならないもんね。

なんだかんだでリリィはあっけなく帰ってきたが、その間にファルツォーネがガタガタになっていた。
ダンテが弱っているのを見たリリィは「私を切り札として使い事態を好転させるのは?」と切り出す。
対してダンテは「どうしてそんなに俺のことが信じられる?俺はカポの器じゃない。単なる臆病者だ」などと正直な心根を語る。

たぶんダンテはマフィアのカポである以前に、「人としてどうあるべきか」を考えてしまう性質なんだろうと思う。
「お坊ちゃん」だの「やり口が手ぬるい」だの揶揄されてるけど、暴力で支配する方がよっぽど簡単なのに道理を重んじるダンテの姿勢、私は好きだなぁ。 

ダンテは他人の痛みがわかる人だから今の地位での心労は並大抵でないはず。
カポであり続けることの苦しみを語る姿をみてると、ダンテを解放してあげたいと動いたニコラの気持ちがよくわかる。

お互い使命のために出会ったけど、それとは関係なくリリィを守りたい、リリィのことが好きだと告げるダンテ。
どこまで誠実なんだこの人…ダンテ…好きだ…!!!


■BAD
バッドのダンテ、バカすぎない?

「街を守るため聖遺物から身を引く」じゃねえんだわ。ファルツォーネの存在意義なくなるじゃん。しかも取引相手は老鼠。不確定要素が多い上に彼らの台頭を許したらゆくゆくは自分の首を締めることになるだろうに。うーん…

このエンドは心を抉られる結末でひたすら辛かった。
あの幕引きに至るまでにダンテ周りの人間の心理描写をこれでもかってくらい丁寧に丁寧に描いてるんですよ。

ダンテは鍵の乙女の使命のことを知る以前からリリィのことが気になっていたこと。

ダンテはニコラのことを兄のように思い、誰より信頼していたということ。

ニコラはダンテを思うがゆえに裏切ったこと。

これ全部バッドエンド分岐後に描かれるシーンなんですよ。しんどすぎない?これであの結末に着地するの、つらすぎる………

極めつけはニコラの死の間際のシーン。

無理。しんどい。

自らを省みずファミリーと敵対してまでダンテのことを思い続けてたのに、 リリィと天秤にかけられて敗北し、 ダンテに撃たれるニコラ…本当にかわいそう。

この時のニコラの感情は受け取り手によってどのようにも解釈できると思うけど、私は「ダンテを救おうと動いた結果、他ならぬダンテに撃たれるはめになるなんて皮肉だな。
彼女に銃を向けたのは君を救うためだったのに、君は彼女を守るために僕を切り捨てるんだね。僕はただ、君の望みを叶えてあげたかっただけなのに…」という気持ちで死んでいった説を推したい。地獄ですね。


■GOOD
なんやかんやでギル&ニコラと共闘することに!
ニコラはファルツォーネが風評被害で糾弾されているのに耐えられなくて、 ダンテに手を貸すことにした模様。世間に対してめちゃキレてた。
加えてニコラがビスコンティに寝返るために提示した条件は「ダンテを殺さないこと」。どこまでダンテファーストなんだよ…

ダンテはダンテで「ニコラはファルツォーネのために裏切ったのではないか」と考え、 構成員にニコラの裏切りを明かしていなかった。

なにこの二人の絆…

めちゃめちゃ…めちゃめちゃエモいじゃん…?!!!


組織とか血族とかの壁を飛びこえた深い深い結びつきを感じずにはいられない。


老鼠襲撃の前夜、ダンテが寝室に入ってきてベッドに腰かけた時は「ついに…!」とドキドキしたが、ダンテは胸にキスして普通に帰っていった。なんでだよ。鉄の理性すぎるだろ…そこは押し倒せよおおおお!!

 戦闘シーンが熱くて大興奮した。
全員かっこいいとか何事????贅沢すぎるんだが !!???
ニコラとダンテが共闘して楊を倒す展開、激アツすぎない?…好き…

戦いを終え、リリィは教会で暮らす日常を取り戻す。
本当はリリィを側においておきたいのに、教会で暮らすことを選ばせてくれるダンテ、まじで懐が深い。
GOODエンドのどこまでもプラトニックな二人が好きだ。
ベッドシーンがなくて一瞬発狂しかかったけど、ここに至るまでの恋愛描写が丁寧だったし、この二人はこれでいい気がする。


■BEST
GOODエンドにはなかったベッドシーンが追加されていて大興奮した!!!
「お前の心が俺のものならそれだけで戦える」ってセリフ好きだ…

最終的に遺跡で楊と戦い、リリィとダンテが共闘して楊を倒す。
ピンチに颯爽と現れるギルが相変わらずかっこよかった…
なんであなたはいちいち登場シーンがかっこいいの!!??

後日談ではダンテが教会で真摯なプロポーズをきめていて、私は大はしゃぎした。
このシチュはずるい!!!!!ダンテ…好きだ…
ピオフィでここまで誠実にリリィに向き合ってくれるのは、たぶんダンテだけだろうなぁ…(遠い目)


■ショートストーリー
スチルのダンテの表情に撃ち抜かれた。

リリィ酔わせようとして自分が酔い潰れちゃうの、かわいすぎでは!!!???


酔いが覚めたあと羞恥で死にそうになるところまで含めておいしい。
最後の最後にとんでもない特大の萌えが用意されててびっくりしちゃった…ありがとうございます…すき…



感想は以上です!
ダンテルートめちゃめちゃよかった~!
今までやった乙女ゲームの中で一番叫んだ気がする。
互いに刺激を受けて成長して強くなっていくっていう展開に正統派カップルならではの強烈なエモみを感じました。

正直ニコラはダンテルートの方が好みかもしれない。
優しいニコラよりも銃口を突きつけてくるニコラの方が好きだ。
ダンテのためだけに、なりふりかまわず必死になってるとこにグッとくる。
二人の深すぎる絆に胸が熱くなりっぱなしだった。


次はオルロックかな。私を2年間狂わせた某キャラと声優さんが同じなので非常に楽しみ。

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