気づけば苦手になっていたもの

私はいわゆるオタクであり腐女子とされる分類に入るのだと最近まで思っていた。
もちろん夢女というのも兼業してはいるけれど。
元々ずっとBLを楽しんで来ていたので、腐女子である自覚はあった。

最近以前見ていたニチアサの俳優さんたちが出るBLドラマを見始めた。役者さん目当てだ。原作は失礼ながら未読、というかここ何年も商業誌のBLは見ていなかった。なんなら二次創作すらここ5年ほどはBLはほとんど見ていない気がする。
なんだろう。
見ているととても疲れる。
配信で見ることでその作品が人気であり、結果推しに還元されるのだという義務感でしか見られなくなっていた。
とても綺麗でかっこよくて、今はこんなに綺麗な男の人がいるのか、と実感はすれども、とにかく見て楽しいとは思えない。
とにかく薄目でここにこの作品を見ている人がいるんです彼らは人気です、というアピールを陰ながら続けている、という気持ちでしか見られない。

ニチアサで見ていた頃はただただ楽しくて面白くて。
来週が楽しみだ。
最終回などはもう見られないなんて辛い、としばらくロスったりもした。

SNSでも作品に即した営業を本人たちがしているのを見ていて、大変だな……とこれまた薄目でTLを眺めている。
地上波でBLが流れるなんていい時代(?)だとどこかで思っていた。でも実際自分の推しが演じているのを見ると、とてもしんどい。
過去に別の推しが映画でBL作品に出ていたが、結局見ることは無かった。
でも今思えばそれが正解だったとすら思う。
多分心のどこかで昔の、BLは隠れて楽しむもの(とはいえこれは二次創作に限った話のような気もする)という感覚が抜けきっていないのかもしれない。

楽しめるものが一つ減ってしまった。

そんな気がする。
多分最後まで配信なりなんなりで追うのだろうと思うけれど、今の自分にとってBLはノットフォーミーなんだな、と気付かされた。
もう腐女子も名乗れなくなる気がする。
別にそれでなにか支障をきたす訳では無いけれども。
他に好きなものがあるのだからそれでいい。
けれどこの先推しの俳優さんがそういう作品に出る度、薄目で見るのか、と思うと中々辛い。
嫌なら見なければいいのだけれど、見ることが推しへの貢献になるなら見たいというのが心情。
年々苦手なものが増えている気がするのもなんだか切ない。
複雑なところ。
しかもなぜ苦手なのか説明がつかないのももどかしい。
何となく、何となく薄目でないと見られないんです。
以前はあんなに楽しめていたのにな。
とはいえ実写と言うのはこれまでほとんど通ってきていなかったので、2次元であれば話は違うんですけども。……たぶん。
結局は自分の楽しめる範囲で推し活するのが一番ですけれどもね。

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