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奈良博三昧
*2021年7月17日(土)〜9月12日(日)*後期は8/17(火)より
訪れた日:2021年8月6日金曜日
平日ということもあり今回は京都の自宅から車で行ってみました。この辺りに車で行くのは初めてでしたが電車よりだいぶ早く着きました。
高速代や駐車場代含めると電車の方が断然お得ですがコロナ禍の昨今なら車の方が安心ですね。
県庁の隣の登大路駐車場で一日最大1000円。少し離れると1000円かからないところもたくさんあります。死ぬほど暑かったので多少高くても近くに停めて正解でした。
今回の奈良博三昧は撮影OKなので数点書いてみます。
五大明王像
平安時代
五体揃っている貴重なもの。
とても状態がいい。修復されているのかしら? 不動の右手先と持物は後補とのこと。
ニコニコ美術館で奈良博研究員の方もはっきりおっしゃらなかったので一体どうやってこの状態を保っていたのか不思議。「恐らく個人の邸宅で修法に使われていたもの」とのこと。
特に軍荼利明王がこのバランスで欠損せず残っているのはすごいなと思います。
奈良博の収蔵データにも書かれていましたが絵ではなく像でこのポーズは結構珍しいと思います。バランスを取るの大変だから作る人もこのポーズでは作りたくないよね。五尊の中でこの一尊が特に躍動感があり、障碍を取り除く仏として個人の修法で重宝されたのが窺える。
また降三世明王に踏まれている大自在天がだいぶとこちらを見ているのが愛嬌があります。
最推し軍荼利明王をあらゆる角度から。
軍荼利の髪型だけなんでこんな花びら餅というか餃子というかナースキャップみたいなんでしょう。
あんよが太めでかわいい(あんよと言いたくなる太さ)。
兜跋毘沙門天。
東寺のだと思って近づいたら東寺のものを模像したものとのこと。元々は興福寺にあったものらしい。
■左 地獄草紙・尿糞所
巨大なウジがわいてる……ひぇ。
■真ん中 泣不動縁起
祈祷する安倍晴明の前にいる魔物(安倍晴明はこの写真に映ってません)。魔物面白い。
■右 泣不動縁起
お不動さんが来たらそりゃ閻魔王もびっくりするよね。
■左 盛装男子埴輪(伝群馬県出土)
オカルト好きなのでとてもわくわくする埴輪。ちょっと怖い。デカイ。
■真ん中・右 埴輪犬(伝茨城県東海村出土)
キャプションにも書いてあるのですが多分このわんこは猟犬ではなくペット犬だったんだろうな、という愛嬌。盛装男子とは違う空気感。ついこの前作ったみたいなタッチにぞくっとします。犬の立ち耳にしては横に生えてるのが当時から日本人はデフォルメ好きだったのではと思わせる。リアルわんこサイズ。
東大寺南大門前
平日とはいえ人がいない。
東大寺大仏殿
車で奈良の街に入ったら突然この大仏殿が目に入ってきて笑ってしまった。デカすぎ。この面白さは車で行かないと伝わらない。
興福寺中金堂
今回はどうしても阿修羅に会いに行きたかったので東大寺は二月堂とかは行かず、こちらへ。
こうやって写真に撮るとちょっと秋っぽい。
興福寺東金堂と五重塔
■東金堂
比較的小さいお堂に薬師三尊、十二神将、四天王、維摩居士、文殊菩薩がみっちり。
■国宝館
左側に見える屋根が阿修羅像などが置かれている国宝館。国宝館、内装がオシャレ。
阿修羅像は東寺の帝釈天と同じく写真で見るよりずっとイケメン(美少年)だった。
板彫十二神将もありました。これは滋賀の石山寺で見たのと似てる。あちこちの寺に行ってるとこういう発見があるのが楽しい。
■五重塔
初層には
東 薬師三尊
南 釈迦三尊
西 阿弥陀三尊
北 弥勒三尊
が安置されているらしい。通常非公開。
高さは京都の東寺についで国内二番目の高さなんだとか。現在の塔は1426年に建てられたもの。
*弥勒三尊がよくわからなかったので調べてみた。
薬師寺では左脇侍 法苑林(ほうおんりん)菩薩、右脇侍 大妙相(だいみょうそう)菩薩とのこと。
東金堂前で遺跡調査してました。一切影のないところで調査してる人大丈夫かなと心配になる。