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測尺時馬体重からデビュー戦馬体重を予測する

まずは補正なしでの測尺馬体重と、デビュー戦の馬体重を散布図にプロットする。以降、横軸は測尺時の馬体重、縦軸はデビュー戦の馬体重。

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測尺時の馬体重からはどの馬も概ね増えているが、やはりバラつきが大きい。続いて、補正値を作って生まれ時期による影響を減らせるため、測尺時の馬体重を補正後のものにしよう。

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バラつきがわかりやすく収束している。

更に、デビュー戦の時期でも当然誤差は出てくるはずなので、それについての補正も行うことにする。傾向を出すためなので値についてはざっくり、補正の±0は新馬戦が多くなる11月1日頃とし、デビュー戦が20日遅くなるごとにマイナス補正がかかるようにする。それで再度、散布図にプロット。

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▲散布図A
ひとまず、この散布図を散布図Aと名付ける。この散布図Aのほうが1つ前よりも分散が抑えられてはずなんだが……よくわからんので、補正前後で分散の値の違いを見てみる。

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赤が補正前、青が補正後。よし、ちゃんと分散は抑えられているようだ。

デビューが遅くなるほど補正をマイナスに振っていっているのは、下記データより。

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横軸は測尺実施日(仮定)からデビュー戦の日数を50区切りで。青線がその日数期間内の補正後馬体重とデビュー戦馬体重の差の平均、赤線は期間内の出現数。デビューが遅くなるほど馬体重は増加する傾向にあると言える。

さて、上で作成した散布図Aを使っていこう。引いた線形近似曲線に数式が書いてあるので、それが馬体重補正値から推測する2歳の10~11月頃にデビューの馬体重がだいたいそこにありそう、という数式である。
y = 0.9523x + 36.535
yの補正後デビュー戦馬体重を、xの値の測尺時補正後馬体重を使って求めるために本note恒例レイデオロさんにご登場いただく。レイデオロの測尺時馬体重は461kg、補正値が0なので測尺時補正後馬体重は461kg。461 × 0.9523 + 36.535 = 約475.5453 小数点1位を四捨五入して476kg、レイデオロのデビューは10/9の2歳新馬戦なのでデビュー戦補正の基準の11月1日から20日程度前なので1kg減らして予想馬体重が475kg、デビュー戦の馬体重が476kg。ほぼピタリ賞、レイデオロさんいつもお世話になっております。マジでレイデオロ先生。
と喜びたいところだが、これだけだと最終的な差分値の安定がイマイチだったので、管囲20cmを基準に0.1cm増加ごとに予測馬体重を1kgする補正を上乗せした。ちなみにレイデオロは管囲21cmなので、予想馬体重は485kgでデビュー戦との差が9kgとなる。少し外れるが、±10kg以内なのでヨシ。

デビュー戦馬体重予測の結果は、全1181例のうち誤差が-10~+10の範囲に収まっているのが483例で40.9%程度。-20~+20の範囲が833例なので70.5%程度。精度としては不満足ではあるが、まあ、こんなもんか? 例えば450kg予測、デビュー時は430~470kgと言われたら、あいまい過ぎません?ってなるのではないか。管囲のパラメーターを上手く使った補正が必要なので、そのへんをもう少し考えて行かねば。

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