ある女オタがアイドルのＳＨＯＷＲＯＯＭイベントを応援して思ったこと
・はじめに
先日、ＳＨＯＷＲＯＯＭのあるイベントを一通り応援するという体験をしてきた。
その前に、一般的にはまずＳＨＯＷＲＯＯＭ（以下ＳＲ）というのがわからないと思うので解説したいと思う。
ＳＲは、スマホやＰＣから簡単にライブ配信やラジオ配信を行えるストリーミングサービスのことで、主にアイドルやタレントが配信しているが、全く素人の一般人でも配信することが可能である。
視聴者の姿はアバターで見えるようになっている（初期アバターはアメーバピグのような姿だが、自分で購入したりカスタマイズが可能）。そして最も特徴的なのがギフティングと呼ばれるネット上のギフトを配信者に投げられるというシステムだ。そのギフトは無料でもらえたり、購入も可能。そして購入したギフトの一部料金は配信者に還元される。
――『購入も可能』。金額に制限なし。そこで何が起こるのか、ぬるいオタクの私にはまだ未知の領域であった。
・今回応援に参加したイベント
ＡＫＢ×ＢＩＳ レギュラーモデル最終審査進出権獲得イベント。
これに関しては最推しではないものの、なんとか報われてほしいと思っていたアイドルが参加表明をしたのでついガチってしまった。
実はこれより前に、ＴＧＣのランウェイ争奪イベントというものがあって、それもなんとなく応援していたのだが、それに関してはものすごく他のオタが強いな……という感覚があったのと、ちょっと私生活がバタバタしていたのとであまり真剣に向き合えなかった。
今回は、会社から自宅待機命令が出されてアホほど暇の上に外出不可という言い訳できない環境が揃ってしまった。じゃあやってやろうじゃないの。ＳＲイベントってやつを。
・今回応援したのはＮＧＴ４８加藤美南ちゃん！
顔が良い。顔が既に優勝なので一億ポイントくれって感じなのだが、そうもいかない。
このイベントはあることがあってから今まで自分の主張をせず常に一歩引いていた彼女がアイドルとして再び輝きたいと思って踏み出したイベントであるのだ。イベント出場を決意したＳＲで私は涙してしまい、一層の応援の意志を固めた。
・ＳＲのシステムがわからない
いきなり大問題が発生した。オタのブログなどを読むと、ＳＲの仕組みがわかりやすく解説してあるのだが、いわゆる実践してみて行き詰まってから説明書を読むタイプの私には全く理解ができなかった。
無料でギフトが獲得できると言うことは既に書いたが（無料ギフトは星型のため星と呼ばれる）、その星を漏れなく獲得すれば、下手に課金するよりも強い力となる。そうなのだが――いかんせんちょっと意味がわからなかったのだ。
とにかくやってみるしかない。そう思った。
しかし、実はそんなアホにもちゃんとなんとかなるようにできているのだ。なんと、アイドルちゃん自身がちゃんとタイムスケジュールを組んでくれるのだ！！
きっつい！！！！！！！！！ねえこれ普通にきつくないですか？？？？？
ただ見て○○ちゃん可愛い～とか言ってるだけのオタですらキツいのにアイドルはこれに加えて生配信するわけで……鉄人か？衣笠祥雄なのか？
ちなみに、タイムスケジュール通りにやれば良いよ（はあと）のはずだったのに、これが全く上手くいかなかった。ついうっかり時間が経過してしまって、それを取り戻そうとすると今度は次の時間が上手くいかない……システムがわからないまま一つ間違えると後まで響いてしまうので、ここは慎重にやらなければならない。
・失敗は成功の母だ
しかしながら、成功していたときは、あっ本当だ、言われたとおりにすればいいんだ。という状態で、いわば受動であった。諾々と動く機械であった。失敗すると、「あれ？これってどういうこと？」と考え始める。先述した「行き詰まってから説明書を読むタイプ」の本領発揮だ。いろんなブログを読んだりして考えた。そして考えついた結論は――
無料ギフトは一時間ごとに取れる！！
ということである。最初の最初に書いてあるような結論であるが、そういうことである。要するに一時間ごとに取れる星を、配信がある前に漏らさず取る。それが大事なことなのだ。もし時間配分に失敗し、意味がわからなくなったら一度落ち着いて、三周するとか考えずに、とりあえず目の前の二周だけをこなそう。そこから立て直していく。やっていくうちにリズムが掴める。時間に関しては、アラームをかけておくのが個人的には一番良いと思う。
・捨て星とは？
ＳＲのシステムで一番理解しづらいのがこの「捨て星」とかいう謎のシステムではないだろうか。
これは、とあるアイドルの出したものだが、やはり「捨て星」というものがある。私はこの概念だけは途中までさっぱり理解できなかったのだが、あるときコンビニに買い物に行った際に突然ヘレンケラーの「Ｗａｔｅｒ」並の理解をした。奇跡の人である。奇跡の沸点が低い。
「星は一時間ごとに取れる」と書いたが、星を取るには目的ではない別の配信者のところへ行く。３０秒閲覧すると、星が１０もらえて、最終的に１００までもらえる。
そうなると、「最初にもらった星と最後にもらった星」ではかなり時間が違ってくる。１時間ごとというのは、「最初の星をもらってから一時間」である。
さらに、既に星が満タンの状態でも最初の星を貰ってから一時間経過していれば再び星を貰える。もちろん星は増えないので、それを「捨て星」と呼ぶ。
そしてお目当ての配信が始まればすぐに星を投げる。すると、「捨て星」をした時間から再び星を取ることができる――ということである。
まあこれは理屈がわかってもタイミングとか難しいんで、ほんと慣れてこないと難しいと思う。
・「すこすこツール」とかいう武器
これはＳＲの非公式ツールなのだが、これを教えてもらってからは格段に星集め、星投げが楽になった。
ＰＣからしか利用できないのが難点だが、星を投げるためにスマホポチポチしてた時間があほくさくなるほどスムーズだった。星集めも指定さえすれば勝手にしてくれる。
とても便利なのだが、やはりいきなりイベント中に導入するとしくじることもあるので、事前にダウンロードして使い方を把握しておこう。
・いろんなショールーマーがいて、イベントがある
これを見てほしい。「ガチイベ」でＳＲを検索した結果である。
すこツールを使う前や、どうもネットの調子が悪くツールがうまくいかない場合などは他の配信者の配信を３０秒見つめるという作業が入ってくるわけだが、それを見ると、「いろんな人生があるな……」と思う。歌手になりたい人、知らないアイドル、知らないお笑い芸人、ジュノンボーイになりたい人……夢を追うもの達なのに、なぜか兵どもが夢のあとのようにも見える。それを見つめる我々は夏草なのかもしれない。この中の何人がはたして夢をつかむのだろう。きっと、１００人に１人もいないのだろうなと思うとしんみりする。
・最後は札束の殴り合い
……と、まあここまでＳＲのシステムなどについて語ってきたが、実はもう単純明快なのである。最後はお金。そういうことである。
これは先述した「ギフト」というものだが、大体１Ｇ＝１円という計算で良い。かわいいクマちゃんが配信者に投げられる。それは１０００円が投げられたのと同義である。システム的なことを言えば、１０同じギフトを連続で投げるとポイントが１．２倍になることから、ギフトを投げる際には「１０連」が基本になる。
私はこのギフト合戦を見ながら、「虚無への供物」という中井英夫の名著のタイトルが浮かんでは消えていた。この愛らしいギフトたちはどこへ行ったのだろう。この虚無へ捧げる供物なのか。
しかし、そのうちその気持ちも払拭されていった。この供物は、対象への期待や情熱に対してのものだ。美しいものへの対価だ。きっとそうなのだ。
・応援していたアイドルの結果は
そして、イベントが終わって翌日に結果が発表された。ネット投票は結果が早くて良い。
加藤美南ちゃんは二位でした。三位までは女性誌である「ＢＩＳ」の紙面を飾れます！もちろんその中でも専属モデルのオーデを受ける権利のある一位が良かった、と思いますが、ずっと四位で来ていて少し本人やオタにも疲労が来ている中、それでもお互い楽しめるように配慮してくれた美南ちゃんの努力が実ったものだと思います。本当におめでとう！最後の配信では泣いてしまった。ＢＩＳ買うからね～！！
コメントをくれたみんなに手書きのお手紙を書いてくれたのですが、私はうっかりコメントを忘れてしまいました。ただ、いちいち手書きのお手紙を書くなんて本当にすごいことです。貰った人は家宝にしてください。
・総括
総括というか、純粋に終わった際の感想を率直に言えば、疲れましたね。いやもうほんとすみません……と虚空に謝りそうになってしまった。毎日５時くらいに起きて星集めをする日々……あれはつらいものがあった。配信しなければならないアイドル側も大変だったでしょう。ゆえに、終わった感動もひとしおなのかもしれない。
ただ、あと一週間続いてたら死人が出たと思う。私も最後には眠くならないようシャワーを浴びる等の最後の手段を使っていたし、久々にお外に出たときにはシャバの空気おいしすぎワロタみたいになっていた。
・女オタの要素ある？
ここまで書いてきて、「タイトルが女オタなのに何一つ女要素ねえな」と思われるかもしれない。やはりタイトル詐欺はよくないですよ。なので恥ずかしいのですが、私の部屋着を公開しようと思います///
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荒波翔引退記念Ｔシャツです。ここまでご覧頂きありがとうございました。終わり。
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