その時、タカは舞い降りた
朝目が覚めると、彼女が隣ではぁはぁ言っている。
いったいどうしたの?
「なにかがこうさ、肩の上にさ、バサッて降りてきたの」
え??
「そんで肩をぐわし~って掴んで、グワーッとひっぱるのよ。頭の横にいるのよ」
ええ?な、なにが??
「これ絶対にタカだなって思って、もうタカめ~!」
とファンヒーター前に正座して座り温風を背中に当てながら、沸き立つタカへの想いを吐き出している。
手だったらまだ良かったのにね、と狩りをする暴れん坊将軍を思い浮かべながらまだ気の収まらない様子の彼女に伝えるが、手でもあの手甲みたいなのがないと大変かもとか考える。
手にとまってくれたとしても、目の前でバサバサされてうきゃーと取り乱している彼女を想像するとちょっと笑ってしまう。
いずれにしてもちょっとうらやましい気がする。
肩にタカがとまってるなんて、間違いなく勇者的な存在だよね。(もしくはクック船長的な??)
きっと彼女は前世ではタカを肩に乗せるような存在だったんだろうなとなんとなく思ったりする朝でした。