生まれて初めて手放す本たちよ
生まれて初めて同人誌を専門ショップで買取してもらった。数日前に部屋が汚すぎてもやもやした気持ちを吐き出すため、このnoteに怪文書を書いてしまい、自分が最強に嫌になったため、行動をしようと思った。ほとんどの本がお気に入りだったが、このままでは生活できなくなるため心を鬼にして整理した。中学生の時から同人誌を買っていたため、かなりの量を手放すことにしたので、一度では持ち込めない量となった。
私は非常に怠惰な人間であるため、午前中から行動して午後は好きなことをやるぞ!と思いつつも、朝起きてソシャゲをし、昼寝をして昼ご飯を食べ、そろそろ買取に向かわないとまずい…と思いながら布団の上でダラダラしてしまっていた。本をまとめ、家を出るというだけのことが非常にハードルが高かった。重いし暑いし駅は遠いしで道中を想像しているだけで疲れてしまっていた。でも、同じように部屋の汚さをどうにかしようとしている片付け仲間の友人とLINEをして(友人も同じように100均に行かなければならなかった)、お互い「偉い!!」と鼓舞して立ち上がり、荷物をまとめ、家を出た。時刻は4時半を過ぎていた。
人ごみを避けながら買取受付に向かい、案内を受けて売りに出す本を並べた。必要事項を紙に記入して、査定が終わったら電話で呼び出してくれるだろう…と思っていた。なのにレジに案内され、なんと目の前で査定が始まってしまった。
なんという羞恥プレイだろうか(店員さんはまじめにやっているので、恥ずかしがっているのは自分だけです)。自分が今まで買った本が次々とカメラを通してスキャンされ、値段がつくものとつかないもの(同人誌はほとんどの場合値段が付かない)に分けられていく。この気持ちをどうにかしたくてTwitterで目の前で様子を実況していた。店員さんは表情一つ崩さずてきぱきと仕分けていく。プロだ。友人から「無心になれ」とのアドバイスを受けて無心になることができた。
結果は同人誌の約半分が売れて、半分は売れなかった。売値が高ければいいのにと思うより、私はとにかく部屋を片付けたかったため、「引き取ってくれる上にお金ももらえるならラッキーだな」と思った。
同時に、同人誌は本当に一期一会なんだと思った。値段がついたものはもしかしたらどこかでまた会えるだろう。誰かの手に渡り、その人を幸せにするかもしれない。しかし、売値のつかなかった同人誌は処分されてしまうだろう。一度、買うとき、作者さんの手から直接受け取って心が高鳴ったものに二度と会えなくなると思うと少し寂しくもあり、胸が痛んだ。あの時、私を喜ばせ、興奮させてくれ、励ましてくれた数々の薄い本よありがとう。同時に私の描いた本をずっと持ってくれている人にとても感謝したくなった。家のスペースは有限である。それでもどこかで誰かが本棚に入れてくれているかもしれない…。
売りに来れたことに安堵し、せっかく外に出たからなと思い、以前近くで見つけたカフェに入ってケーキセットを食べて帰宅した。
帰宅してからはダンボールがあった箇所に掃除機をかけることができた。(同人誌の入ったダンボールがあまりにもつまれていたため、床が見えなかった箇所)
少し心のもやもやが晴れ、部屋も片付き始めたので頑張って行って良かったと思う。この調子で部屋を片付けて絵を描ける状態にしたい。
余談
いいなあと思った曲、youtubeのPVみたらバリー・コーガン出てきてびっくりした。