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【月刊あめのもり】2022年10月「納品の秋、器用貧乏の僕が、父を想う……。」
みなさん、こんにちは。雨森です。
この記事のアイキャッチ画像は、僕が生まれ育った大阪の箕面(「みのお」と読みます)という場所のもの。(こちらの記事から拝借させていただきました)
関西以外の人はピンとこないと思いますが、紅葉の名所で、秋は人気の観光地になります。今月の日経の『私の履歴書』で、今日まさに連載が完結した西川きよしさんの家があることでも知られていますね。(私の履歴書の中でも触れられていました)
さて、食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋……、それぞれに過ごしやすいこの季節を堪能していることと思います。
僕にとって今年の秋は「納品の秋」となりました。今日のコラムはそんな話をしようかなと。
ちなみに先ほど配信されたメルマガに書いたのは、僕の結婚式で流れたサプライズムービーで、父が「あの子(=僕)は器用貧乏で……」と言っていた、というお話。
実際に、幼少期の僕は、勉強、水泳、サッカー、ドラム、ピアノ……と、いろいろなことを割と人並み以上にこなせたので、父の中では、そういう印象になっているんだと思います。
そしてそれは今も一緒かも知れません。現在の僕の仕事上での肩書は以下の3つ。
雨森の肩書
クリエイティブディレクター
ブランドコンサルタント
コピーライター
実働しているのが僕1人の会社なので、「専門の領域を超えて、ちょっとやっている」みたいなレベルじゃなく、どれも専門として、もうガッツリやっています。
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本来、仕事においては、1点豪華主義というか、「ヘディングだけは絶対に他の選手には負けない!」的ないわゆる“スペシャリスト”への憧れはあるのですが、今も幼少期と同じく、“器用貧乏”の道を、、、
進んでないわ! 今は昔とちゃうからな!! おとん、よ〜く、見てろよ!!
では始めていきましょう。
(この記事は2022年10月31日に株式会社アイタイスの公式サイトに公開されたものの転載になります。)
その前に……
まずはいまお仕事としてやっていることの簡単な説明から。
僕は「ブランディング&クリエイティブ」という大きな括りの中で、いろいろな業種に対して、いろいろなジャンルのお仕事をしています。
ただし、やはりその中では『Webサイト』というアウトプットが、世の中的に広まりやすく、また少しずつですが、弊社の制作物が世間的な評価を受けることも増えてきたので、『Webサイトをつくる人』と思われることが多いわけです。
これを読んでいるクライアントの方も、いま「え? じゃあ雨森さんってWebサイトをつくる人じゃないの?」と思ったかもしれません。
もちろん実際に『クリエイティブ・ディレクター』としてそれもたくさんやっているので否定もしませんが、実はそれだけではないんです。
それに僕は、デザインもできなければ、ソースもまったく書けません。自分のパソコンにアドビのソフトが入ったことすらなく、仕事はペンとノートをメインで使うアナログ派。これだけでもう「Webの人ではない感」が出まくりますよね。
で、『Webをつくる人』として仕事を進める中で、僕は『コピーライター』でもあるので、当然「じゃあコピーも僕が書いておきますね」と伝えることがあります。
そうすると、「コピーもまあ書けないこともない」くらいの、なんていうか、
「書くのも好きで、趣味レベルでやっている」みたいな感じで捉えられてしまうこともあったり。
それが故に「費用もかからない」と思われることすらありますが、僕はもともと、ガッチガチのコピーライターで、「日本語」はまぎれもなく僕の商品です。
「コピーライター」は、本当は封印したい肩書ではあるのですが(もうあまり書きたくない・爆)あえて一番得意なものを選べと言われれば、やっぱりコピーライティングになると思います。
それでいて、ここ数年、チカラを入れているの『ブランドコンサルタント』としての領域。
商品やサービス、事業、そして企業など、いろいろなレベル感で、それぞれが持つ強みや価値などを、様々なアプローチ方法で明らかにして、伝えるためのカタチにすることを目的とした取り組みです。
分かりやすいアウトプットとしては、『経営理念』や『スローガン』、『ロゴ』などがありますね。
ただ例えば経営理念や行動指針などは、Webサイトと違って世の中に出ない場合も多いので、あまりやっていること自体を知られることの少ない仕事かもしれません。
はい。ここまできたところで、『納品の秋』と銘打てるほどに納品が多かったこの10月。(結果的に、納品できそうで11月に持ち越しちゃったものも何点かあって、それほど多くはなかった……)
それらを紹介していきましょう。長くなりましたが、ここまでは前置きです。
※本日10月31日の時点で、ギリギリ公開されていない、もしくはDNSの切り替えが完了していない可能性もあります。
1)『株式会社ベルモ』 公式サイト
『クリエイティブディレクター』としてのお仕事です。
株式会社ベルモ様は、サイトの問い合わせを通してお仕事を発注いただいた珍しいお客様。
とにかくいつも我々の制作物を“過剰に”褒めてくださり(笑)、「長い期間をかけてずっと調べていった結果、アイタイスさんが日本で一番優れた制作会社だと判断しました」なんて嬉しい言葉をかけ続けてくれました。(さすがにそれは絶対にないですけどね・笑)
その期待に応えられるか心配でしたが、サイトの制作に入った後も、「天才にしか分からない領域に!」といったお褒めの言葉をいただきながら、プロジェクトを進めて、今に至っております。
非常に高い期待値の中で進めた案件でしたが、満足していただけるものができあがってよかったです。
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2)『MY METHOD』ブランド立ち上げ
こちらは『ブランドコンサルタント』としてのお仕事。上記のベルモ様による、はじめてのオリジナルブランドの立ち上げにも携わらせていただきました。
商品は「練り香水」。
プロセスとしては、開発メンバーの皆さんに参加していただくことでブランド構築ワークを行い、強みの整理、ペルソナの設定、そのインサイトの考察などを経て、スローガンやロゴなどのお手伝いをしました。
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商品の販売は12月になるとのこと。みなさんもお楽しみに!
パッケージや、本体のラベルなどのデザインも担当させてもらいましたが、ここではロゴだけ、紹介しておきましょう。
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3)『Graffiti Racer』 公式サイト
またまた『クリエイティブディレクター』としてのお仕事です。
昨今、大きな注目を集めるNFTを活用したオンラインゲーム『Graffiti Racer』の公式サイト。こちらもまさに公開が完了したばかりです。
写真を活かしたデザインをすることが多い弊社のワークスの中では珍しく、いっさいの写真を使わずに制作を行いました。またアイタイスとしてはじめて臨んだ“きちんとした”多言語化サイトでもあります。動的ページを含めて、すべてを英語でも閲覧できますよ。
普段からTOPページのファーストビューにはかなりこだわってつくるのですが、このサイトのファーストビューは、もはや芸術ですね。
引退した中村俊輔選手の(あえてフリーキックではなく……)ループシュートか! と言いたいレベルで、ため息が出るほどに美しく仕上がっています。そこも含めて、デザインはこれまでの弊社のワークスの中でも、最高傑作と呼べるでしょう。
過去にこんなツイートをしておりますが、今回のものが歴代1位かもしれません。
ということで、この辺、アイタイスの事例のFV。
— 雨森武志 (株)アイタイス代表と、そのスタッフ l ブランディング・クリエイティブ・サッカー・子育て (@T_Amenomori) February 3, 2022
どれもすごくいい。もうこれくらいの感じじゃないと、満足できない。 pic.twitter.com/rYOEIkfrqn
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ということで、NFTゲームをやる方も、やらない方も、これから挑戦しようと思っている方も(←僕はこれ)、ぜひ一度、見てみてください。
4)Graffiti Racer リリース記念特別対談
こちらは『コピーライター』としてのお仕事。上記の『Graffiti Racer』のリリースに際して、リリース元となるDEA社の代表である山田氏と、ゲームプロデューサーの清田氏の対談に、司会と原稿作成で携わらせていただきました。
当初の予定とは変わり、紆余曲折を経て、弊社サイトでの掲載となっております。
上に書いたのと重複しますが、NFTゲームをやる・やらないに関係なく、めちゃめちゃおもしろくて、示唆に富む内容です。ぜひ、読んでみてください。
※ここに掲載する予定ではなかったので、カメラマンを入れずにスマホでの撮影になったのだけが残念。
ちなみにコピーライターとしての仕事の中では、上にあるような「取材系」「対談系」の原稿が多いと思われがちですが、それも実はそんなことはありません。多いと思われるのは、やはり世の中的には広がりやすいからでしょうね。ただ「多くない」と言っても、1年間に30〜50本くらいは書いてますけど。
取材系や対談系の記事における僕のやり方の特徴は「鬼編集」です。とにかく編集して、編集して、編集しまくる。
なぜなら、原稿を作成するうえで大事なのは、対談者やインタビュイーが「なんと言ったか」ではなく、「何を伝えたいか」だから。
それがいちばん伝わる言葉を、実際に発された言葉を使うのではなく(使ってもいいけど)自分で探して原稿にする。それが僕のやり方。実際に発された言葉を文字にする(それはただの「テープ起こし」)のとは歴然と違う作業です。
だから、対談記事であれば、話す順番を変えるなんてことはもちろんながら、実際は発していない言葉もいくらでも喋ったことにするし、リズムを整えるために「こっちの人が喋ったことにする」みたいなことも当たり前のようにやります。
だからといって、なんでもありかと言われるとそうではなくて、話の本質となる部分は変えてはいけないし、「キャラクター的にこんな言い回しは使わない」とか、「逆にキャラクター性を際立たせるために、こういう喋り方にしよう」とか、その辺を繊細に調整しながら、原稿をつくらなければなりません。
これをできるライターさんが、なかなかいなくて、(と思っているけど、僕の周りにはいないだけで、探せばいるのかな?)「できるよ! それくらいの編集、当たり前だろ!」って人は、声をかけてください。まじで、お仕事、手伝ってほしいです。
5)アッシュコンセプト創立20周年記念 特別連載
最後も『コピーライター』としてのお仕事。20周年を迎えるアッシュコンセプト株式会社の代表である名児耶秀美氏の人生を振り返るコンテンツです。
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このプロジェクトをスタートさせたのは、たしか1年半ほど前で、全20回の連載の第1回が公開されたのが今年の6月あたり。そこから少しずつ公開されていって、今月、全原稿の公開が完了しました。
アッシュコンセプト創立20周年記念 特別連載
この原稿を書く中で大切にしているのは「ただの“思い出話”にしない」という点。実は『コピーライター』として、この原稿作成のプロジェクトを進めている同時期に、『ブランドコンサルタント』として、同社の経営理念の策定もお手伝いさせていただきました。
それもあり、原稿の中で言及されているエピソードや、その中で名児耶さんが抱いた感慨を、できるだけ理念に紐づくカタチで紹介することで、インナーブランディングにもつながるように心がけています。
これは言わずもがな、最初にも出てきた日経の名物コンテンツ『私の履歴書』を模したもので、僕は、ずっとこれを商品として売りたいと思っていました。
理由は上にも書いた通り、会社として大切にすべき価値観が、どのような経緯を経て生まれたのかを明確にすることで、社員への浸透度が絶対に変わるはずで、ブランディングの観点で、絶対に有益なコンテンツになると思っていたから。
その1回目を、大好きな会社、そして超絶尊敬している名児耶さんでやれたのは本当に幸せなことでした。
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とはいえ、なかなか大変なお仕事なので(ヒアリングは計30時間ほどやりました)、「いつでも、誰でもやりたいか」と言われると簡単には首を縦には振れないですが、1年に1本くらいはやれたらな、なんて思っています。
自身の半生を振り返り、言語化し、(適度に美化し・笑)、それを社員・また世の中へと発信したいと考える経営者の方、お声がけください!
今回は以上です。
3つの肩書で携わった5つの案件を紹介しました。すべて10月に公開・納品されたものです。
これだけの仕事を(実際はこの倍以上の数の案件が進行しています)、基本的には一人で頭をとって、回しております。
しかも、これは誰のせいでもなく自分のせいなんですけど、それらすべてに『プロデューサー』としての役割がくっついてくるのが大変なところ。つまりお客さんとのやりとり、諸々の交渉などもすべて僕がひとりでやらなくてはいけません。
したがって自分が担当しているクリエイティブワークに着手したいのに、お客さんとのやりとりばっかりで1日が終わる、なんてこともしばしば。ここが本当に辛いところですね。
実はあと2つ、上で紹介したのと同じくらいイケてるサイトを10月で公開できるような気もしていたんですが、あと数日かかりそうです。まあそれはまた弊社のワークスでみてください。
はい、今日はここまで。
実は僕には4つ目、さらに5つ目として、あとふたつ大切な肩書があります。
それはもちろん「パパ」、そして「夫」。
これをないがしろにしては、どれだけ仕事でいい結果を出したって意味がありません。
たくさん納品した10月も、もちろん9月も、8月も、7月も、6月も、5月も……(ry
パパとして、毎日かならず2人の子どもを保育園に送り、毎日かならず2人の子どもと一緒にお風呂に入り、毎日かならずお姉ちゃんの好きなniziuの映像をYOUTUBEでみて、毎日かならず絵本を読み聞かせし、すべての週末を家族と一緒に過ごしてきました。
これは体調を崩したり、出張があったり(そんなの年に数日だけ)しない限りは、毎日、かならず、です。
夫としてのアウトプットには、あまり自信がありませんが、それでも打合せなどで外出があった日は、いつも妻にお土産を買って帰りますし、家事もできる限りやってきたつもりです。
クリエイティブディレクターとして、コピーライターとして、ブランドコンサルタントとして、そしてパパ・夫として、同じ肩書の他の人と比べて、能力が秀でているかは分かりません。
ただ肩書が多いからって、一つひとつのクオリティが低いわけではないという自信はあって、すべてにおいて、それなりにいい結果を出していると、、、