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ずっと微熱


一目惚れだった。


南校舎の3階。
渡り廊下の手前。

次の授業は確か音楽で
チャイムが鳴る2分前。
慌てて音楽室へと向かっていた。


その日確かにあなたと私は同じ時間にいた。

あなたも少し早足で北校舎から
こっちへ向かってきて


2人は渡り廊下ですれ違った。



君は少し俯き、口元を隠すように手で押さえ
頬を赤らめているようだった。


ねえ知ってる?
あの時、君の髪に桜の花びらが付いていたこと。


すれ違ったのは一瞬。
でもあれから、私の頭の中で
何度も繰り返されてるんだ。


私が恋したあなたは、
あの子の事で頭がいっぱいだったなんて知らずに。



あの日から私は


ずっと微熱だ。





fin.



皆様と私の暇つぶしに。



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