イソップ寓話『卑怯なコウモリ』は卑怯なのか?
イソップ寓話に「卑怯なコウモリ」という話がある。
この話を読んで、思ったこと。
私は、コウモリは卑怯だとは思わなかった。
それよりも「お前ははどっちの仲間なんだ」と、呼び出してコウモリに聞いた鳥や獣の方が卑怯ではないだろうか。
コウモリはどちらでもない。なんなら、哺乳類から進化した動物だ。
コウモリ自身でさえ、どちらの仲間か分からないのに、鳥か獣かどちらなんだと聞く方が性格悪いではないか。そんなの、両方にいい顔をするしかないじゃないか。
自分の身を守るためには、コウモリは両方に仲間だと言わないといけなかったのではないか。
勝手に喧嘩して、コウモリを巻き込んで、勝手に和解して、それでコウモリだけ仲間外れなんて、あんまりではないか。
コウモリはどんな気持ちで暗い洞窟の中にいるのだろうか。
「コウモリはコウモリであって鳥でも獣でもない」と、認めてくれる世界はなかったのか。
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