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エドのサバイバル

 2024年11月29日

 真実という名前に惹かれる。まみとして字を見るとまみにしか見えない。それなのにしんじつという重く堅い言葉を示す字でもある。

 でもやっぱりまみとして見るとまみ。しんじつは浮かばない。こんな堅い言葉が浮かばない。際どく不安定な不可思議。


 Youtubeのディスカバリーチャンネル エド・スタンフォードのサバイバルを片っ端から観ている。もう何周したのか分からない。サバイバルでは自分を褒めることが大事ですと語るエドは、何かあったらすぐHappy daysと言って、イーヒッヒッヒと笑う。イーヒッヒッヒ集という動画があるくらい。

 大抵、いつもカメラのみを持ってすっぽんぽんでサバイバルを始める。

 空腹でも水不足でも火を起こしたり拠点を作ったりしなければならない。極端な話、エネルギーを手に入れるためにエネルギーを使う。矛盾しているが、エドが行く場所はそんな何もかもがない環境だ。どうにかなってしまいそうな状況下でただ一人っきりでいるエド。心の力の強さにいつも感動する。

 「私には待っている人、帰る家があるから頑張るのです」。るろうに剣心でもそうだった。何かへ立ち向かう力が、もう死んでもいいから全てを賭ける捨て身な気持ちではなく、どうしても生きたい、死ぬわけにはいかないからこそやってやる、そんなある意味王道、なんのひねりもない、だからこそ凄まじい、そんな生への気持ち、の方が格好いい。ハンター×ハンターの覚醒したゴンの「もうこれで終わってもいい」という気持ちは分かるけど、少し悲しい。

 話が逸れてしまった。エドのサバイバルは面白い。エドによると、おたまじゃくしはめちゃくちゃまずいらしい。食べたあと不味すぎてぶるぶる震えていた。あと、サバイバル終盤は自作のお茶をよく飲んでいるが微笑ましい。


 エドが他のサバイバルの達人たちと様々な環境下で目的地までナイフ1本で向かうサバイバルレースバトルシリーズがあって、それもよく観ている。エドも達人もすごいのだけれど、一番すごいのはレース経路を作っている人なんじゃないかと思う。

 よく経路を作っているのは、ウディだ。ウディ作の経路の場合、毎回「友人のウディが究極のコースを考案してくれました」と字幕が入る。ウディは、ボルネオ島、モンゴルの砂漠、タイのジャングル、ヒマラヤ山脈、etcと多種多様の経路を作っている。

 環境を熟知した上で、適正レベルの難関を含む経路を作るのは、知識と体験ともに豊富でなければ難しいだろう。ウディはすごい。


 でもまあ、エドも達人たちも尋常じゃない。レースだから早く進まなきゃいけない中で、火を起こしたり、住処を作ったり、食料を取るための罠を作ったり、経路を見渡すための櫓を作ったり。ここでは進む、ここでは留まる、の判断がおそろしく早くて的確。

 よく焦らないな。いや焦ってはいるんだろうけど、その焦りを抑えこんで、冷静に思考を巡らせているのだ。その胆力に眼福。普通に考えて出来ることじゃない。僕だったら焦って進むことだけ考え、ゴリ押しで走った挙げ句の途中棄権が関の山だろう。


 とりあえず、エドのサバイバル術を見てよく学んでいる。まだ火の付け方は分からないけど、火を持ち歩くには、チャーガの中に火種を入れればよいことは覚えた。




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