Uターンチャレンジ報告
■ 概要
日本で最も過酷といわれる山岳レース「トランス・ジャパンアルプス・レース(TJAR)」( https://www.tjar.jp/ )のコースを静岡側から逆走でスタートして魚津で折り返して静岡まで戻る往復コースを自分の足だけで踏破するチャレンジ。
■ 結果
15日と23時間12分で完走。
静岡スタート:8/10 10:30
魚津到着:8/18 3:28
静岡到着:8/26 9:42
■ 動機、経緯
2年前にTJARコースの逆走に挑戦して完走した時、実は手違い(勘違い)で16連休を取得していて8日以内の完走後、復路の準備/計画をしていれば挑戦できたかもしれないと思った。このテーマを意識したはそこが始まり。
余力を残して8日以内で折り返すイメージが確認できた。
自分の職場で16連休の取得が可能なことが確認できた😅
2022年の逆走完走後、TJARを目指す方〜経験者達と行う皇居練習会(スピード練習がメイン)に参加するようになり劇的に走力が上がり(戻り?)、2024を第二の全盛期として高めていき、そこで何か挑戦したいと思うようになった。
2023年はTHE TOP TEN 2023をメインの目標として準備した。
単なる完走ではなく吉藤くん(主催)らと競える内容で挑戦したかった。
それが出来るのはこのタイミングが最後のチャンスと考えていたが、直前にコロナになりDNSというとても残念な結果になった。
この結果から気持ちを切り替えようと今回の挑戦が動き始めた
https://www.threads.net/@amemo10/post/Cwyj1EWvrWX
* 自分の強みだと思っているコンディションを維持する能力を最大限表現出来そう
* 誰でも思いつきそうですが誰もやってなさそう
* 多くの人に説明なく伝わるわかりやすさ
こんなところが理由でこのテーマを選択した。
特別これにこだわりがあったとか、目標として見据えてきたとかではなく、今出来る、今だから出来る丁度よいテーマだった。
スタート時の年齢は58歳と3ヶ月。こんなバカな挑戦でも数年後には出来なくなる。
それは間違いない。今なら可能性がある。やるなら今。
https://www.threads.net/@amemo10/post/C96FUQ9vpE8
■ 内容、ルール
https://www.threads.net/@amemo10/post/C8IiuVTyA73
スタートは静岡県静岡市内の大浜海岸(高松海岸に変更)、富山県魚津市の早月川河口付近の海にタッチして折り返してスタート地点の静岡市内の海岸に戻るコース。
ノンストップの1ステージとする。
日本海にタッチした瞬間から復路スタート。魚津の海は通過地点の一つ。
制限時間はTJAR完走に相当するスピードとしながら悪天候による停滞の可能性が高くなることも考慮して16日+予備日1日とした。
実際は休みの取得は最低限としたいので土曜日の昼スタートとしたうえで予備日0.5日として休暇を取った。
途中のCPはTJARと同じとしたが関門は一箇所で魚津の海に8日以内に到着することとした。
細かいルールは現在のTJARのルールを理想としつつ、レースではないので自分が旅として楽しめるように都合良く変更した。
はじめからこのルールでやります(破ったら失格)といった厳しい制約をする感じではなく、結果としてこの内容になりましたと報告できれば良いと考えた。
「自分の足で16日以内に往復する」これの達成を目指すことが最優先。
https://www.threads.net/@amemo10/post/C8ImpWEh3le
ルールの補足
静岡側をスタートとしたのは神奈川県在住の自分が移動時間を抑えて休みを最小限に出来るというのが主な理由。
単独でのチャレンジなので関門時間に大幅に遅れた場合にどこでどうするかはその時の状況で決めることとした。
日程については悩むところだった。
出来ればTJAR本戦と重ならない日にしたいが職場の夏休み(TJAR日程とほぼ一致)と土日祝を活かさないと16連休は難しい。そうなると選択肢は本戦の一週前にスタートするか本戦と同じ週にスタートするかの二択。
前の週スタートだと折り返してからが選手の通過と近い時間になってしまうため(シンクロしてしまう可能性も)、本戦と同じ週のスタートしかなかった。
結果としては逆走応援も出来たし、テント場スペースとか限られたリソースを圧迫することも無かったのでこのタイミングで良かったと思っている。
大浜海岸が工事中で使えないと聞いたのでGoogleMapで近隣で海に出られそうな適当な場所を探し高松海岸を選択。事前の下見はしていないので当日現地で確認して調整することとした。
火器はアルコールバーナーを使用。完全に個人的な好みですが十分なテストを行い問題なく運用できることを確認済み。
GPSトラッキング無し。
とにかく機器類(スマホ、GPSウォッチ、ライト)の充電が忙しく、モバイルバッテリーの消費もシビアな節約が予想されたため、ケアが必要な機器は増やしたくなかった。家族にはiPhoneの機能で常に位置共有オンとした。
通過時刻の記録はGPSログで残すこととした。(往路の中アの一部区間はGPSウォッチの充電が切れて写真のタイムスタンプで記録)
山小屋利用(水以外の飲食物入手)出来なくても問題なく進める想定で準備はするが利用禁止とはしなかった。
山小屋利用無しは実際にやってみると山小屋の方とのコミュニケーションが激減して登山者が少ない時はほとんど人と話すこともなく黙々と進む感じになってしまう。レースならともかく単独の挑戦でそこまでやる必要は無いかなと感じた(とてもさみしい)ので復路はむしろ積極的に利用する方向に考えを変えた。
実際のところは以前と違い、軽食の提供を行っている山小屋は少なく、提供している時間もランチタイム(お昼前後)のみという場合が多く、食事が出来たのは北アルプスの一の越山荘(キーマカレー)と双六小屋(カレーライス)の2箇所だけだった。カップ麺は手持ちのものを十分に持っていたので山小屋で購入する必要は無かったがあえてコミュニケーションを取るために購入したりもした。
駄菓子系は眠気覚ましに良かったので復路の南アルプスではよく購入した。柿ピーとか。
■ 事前準備、トレーニング
特別な対策は特になし。
普段の帰宅ラン(出社日の帰宅時にはほぼ毎回約20kmのラン)と隔週水曜日の皇居練習会(実際は月1回程度?)、週末のランニングと合わせて月間500km前後を通年で維持。
6月以降は可能な限り標高2500m以上の山に登って長時間行動するという毎年のパターンをそのまま実施。今年は週末の時間が限られていて宿泊を伴う山行があまりできてなくて0泊1.5日の弾丸登山がほとんどになってしまった。
■ 装備
基本的には使い慣れたいつもの装備を使用。水/食料/燃料を除いたベースウェイト4.1kg前後
※ この一覧は持ったものをそのままリストアップしているので失敗だったものが含まれています。
※ 装備としてストックを持ったがツェルトの設営のみに使い、ストックとしては使わなかった。現時点ではストックをうまく使いこなせてないのが原因とは思いますがストックの方に気を取られて足の動きに集中出来ないのと手が塞がるのが嫌といった理由。
■ 行動計画
静岡海岸 8/10 11:00 -0:30
井川ダム 8/11 0:30 -3:41
8/11 6:00
畑薙第一ダム 8/11 10:40 -4:06
8/11 11:00
聖平 8/11 19:20 -5:00
8/12 2:00
三伏峠 8/12 18:02 -5:15
8/13 0:00
市野瀬 8/13 17:47 -4:33
8/13 18:30
駒ヶ根 8/14 1:25
8/14 7:30 -5:12
木曽駒高原 8/14 22:07 -1:02
8/15 4:00
上高地 8/15 19:34 -2:34
8/16 1:30
薬師峠 8/16 17:57 -3:30
8/17 0:00
早月小屋 8/17 18:28 -2:45
8/18 0:00
馬場島 8/18 3:40
8/18 4:00
魚津海岸 8/18 9:55 -6:27
8/18 11:00
馬場島 8/18 17:10 -3:40
8/18 23:00
薬師峠 8/19 21:59
8/20 4:00 -0:43
上高地 8/20 20:03 -0:48
8/21 2:00 -2:11
沢渡 8/21 4:53 -1:20
8/21 5:30
コンビニ 8/21 14:24 -1:08
8/21 15:00
木曽駒高原 8/21 17:40 -1:51
8/21 23:40
駒ヶ根高原 8/22 14:22 +1:52
8/22 14:30
市野瀬 8/22 21:34 +2:39
8/23 3:30 +2:51
熊ノ平 8/23 16:48 +2:29
8/23 22:48 +2:54
百間洞山の家 8/24 15:24
8/24 21:24 +0:48
畑薙第一ダム 8/25 10:26 +2:56
静岡海岸 8/26 8:14 +1:28
※差分は予定と実績の差
計画は登山届コンパスで地図からコースを作りコースタイム70%設定し日々午後に6時間のレストを入れて機械的に作成した。丁度16日以内に収まる感じだったのでそのまま今回の行動計画として使用。実際に走った結果、ロード区間が全体的に甘い設定となっていた。山区間は中央アルプスだけ厳しくこの区間だけで往路/復路共に4時間くらい予定をオーバーする感じだった。
計画書の提出/下山報告は各アルプス区間だけそれぞれ分割で合計6回提出と下山報告を行った。
■ CP通過日時
■ 食料/飲食店/山小屋での購入物
装備リストにも書いたが次の物を1日あたりの基本セットとした。
* カップライス ✕ 1個
* カップ麺 ✕ 1個
* 菓子パン ✕ 3〜4個
* カロリーメート ✕ 2袋
* 月餅 ✕ 1個
スタート時、コンビニ補給時に次の補給場所までの分を持った。
カップライス、カップ麺はジップロックに移し替えて元の容器は破棄。
それ以外にスタート時な家にあった余りのエナジージェル10個くらいと三ツ矢サイダー飴を一袋持った。序盤で全部消費。
だいたいどの区間もカップライスが一つ余った。
非常食としてビバークレーションを往路用、復路用で2つ持ち、往路の終盤で一つ食べた(往路用の物は消費して荷物にならないように)。一つは最後まで残った。
往路
• 静岡市内のコンビニ(凍らせたペットボトル、最後の店舗で食事)
• 塩見小屋(水500ml✕2)
• 駒ヶ根セブン(木曽までの分)
• すき家(うな丼セット)
• 木曽セブン(食事と魚津までの基本セット)
• 沢渡の土産店(アイス、パン、餅)
• 薬師峠(ビール350ml ✕2)
• 大汝休憩所(水500ml)
• 魚津セブン(食事)
復路
• 魚津セブン(木曽までの基本セット)
• 早月小屋(ビール350ml ✕2)
• 剣山荘(カップ麺)
• 一ノ越山荘(キーマカレー、コーラ500ml)
• スゴ小屋(ビール500ml)
• 黒部五郎小舎(パン2個)
• 双六小屋(カレーライス、コーラ500ml)
• 横尾山荘(パン2個)
• まると(歩きながら食事)
• 木曽セブン(駒ヶ根までの分)
• 木曽殿山荘(カップ麺)
• 駒峰ヒュッテ(コーラ500ml)
• 駒ヶ根幸楽苑(トマト&カレーラーメンセット)
• 駒ヶ根セブン(畑薙までの基本セット)
• 三伏峠(パン2個)
• 荒川小屋(カップ麺、駄菓子、パン1個、ビール350ml)
• 茶臼小屋(パン、駄菓子1000円分ください!)
• 白樺荘(カツ丼セット、クッキー)
• 静岡セブン(カレーパン等歩きながら食べれる物。トイレ行列断念)
• 静岡マック(トイレ駆け込み後に朝マック)
■ 特に辛かったところ
16日以内の完走がこだわりたい部分だったので
予定ペースより大きく遅れそうになるときが一番辛かった。
往路、復路ともに中央アルプス区間。おそらく単にコースタイム設定が厳しいだけで自分のペースに遅れはないと感じていたがそれでも時間的な確信が持てなくなるのは辛かった。
暑さ。一時的は雨はあってもスタートから連日暑い日が続き、特に往路の双六小屋から薬師峠あたりはとても暑く日差しから逃れられる場所もほとんど無く辛かった。結果、薬師峠でその日の行動を止めることにした。
虫に刺されたり噛まれたりしやすいので虫にたかられる場所は辛かった。特に馬場島周辺では雨の中、ものすごい数の虫の大群、種類も多数、に襲われて発狂しそうだった。
虫よけ塗りまくって対応したが数で圧倒された。
■ 特に楽しかったところ
やはりカレーライスの力は偉大。食べた後はなんであんなに調子が上がるのか(絶好調)、カレーライスに含まれる何が良いのか不思議。
あと自分はやっぱり晴れより雨、くもり、ちょい荒れくらいの天気が好きで風雨に打たれながら集中して進めるあの緊張感のある時間が楽しい。
景色としても単調な晴れの景色よりも雲が流れることで作り出される景色が好きでそんな景色が見れると気持ちも乗ってくる。
■ 体のケア、トラブル
足裏はここ数年乾燥肌によるひび割れで痛みが出ることがあったので
5月以降、角質ケアと保湿に注意して過ごした。結構すべすべの状態でスタートできた。終盤にひび割れが発生して押すと痛んだが幸い走るのには影響なかった。
5月頃からこれまで経験していない膝痛が出てだましだまし走っていたがこの期間中はなぜか気になることがなかった。
足のマメは往路は無かったが復路はいくつか小さいマメが出来た(走るのに影響なし)
足裏の保護剤はほとんど使用しなかったがシューズ内に熱がこもっていた木曽のロード区間だけ気になる箇所(角質が固くなっている箇所)にプロテクトJ1を薄く塗っていた。
日焼け問題。最初に3日間くらいUVケアを怠ったためひどい日焼けをしてしまった。ザックを下ろすたびに肩にあたって痛い・・・途中のコンビニで日焼け止めを購入してケアを始めてからは徐々に改善。
サングラス。往路南アルプスでサングラスを置き忘れてしまい以後明るい山域(花崗岩とか?)で下から反射する眩しさに苦労した。途中のコンビニで探したが取り扱い無しだった。
なぜか重さは変わってないはずなのに一時的に荷物の重みで肩が痛くなる時があって不思議だった。
食欲は下がることなく安定。味覚も異常無かった気がする。口内炎とか口の中が荒れるとかも無かった。
カレーライスの話と関連あるかもしれないが復路とかはビタミンやミネラルなど何かしらの欠乏が起きていてもおかしくなかったがエネルギー補給以外のケアは全く気が回っていなかった。コンビニのサプリで良いから補給して効果を見れば良かったと思う。
毎度悩まされる眠気にですが今回は計画的にレストを入れていたので特に苦しんだ所といえば行動時間が長くなった復路の市野瀬くらいで他は駄菓子の一粒食いとか歌を歌って誤魔化せた。歌は歌詞を完璧に覚えてる曲ってあまりないのでこの曲と決めたら歌詞をネット検索してスクショで保存。完璧に覚えるまで歌い込んだ😅
フィニッシュ後
* むくみとかは特に無し。
* いつものように足の指にしびれ
* 眠気が続いたりは特になし
* 疲労はそれなりにあり普段の帰宅ランに戻るまで一週間以上かかっている。登り坂などで負荷がかかった直後(平坦になって負荷が下がるタイミング)にめまいがよく起こる。貧血とかだろうか?
* 食欲がやばい・・・食べても食べてもまだイケる感
* 意味がわからないけど髪がサラサラ状態が続いている。おかしいなーと2度、3度洗いしてもサラサラの超しなやかヘアー。
■ SNS投稿、家族との連絡
写真を撮影したタイミングで出来るだけInstagramに投稿するようにしたかったが南アルプスは電波がピンポイントでしか通じてないことが多く、投稿したつもりが途中で電波が切れて未完了となることが多かった。投稿に対して頂いたリアクションなどはなかなか確認する余裕がなかったが自分が思っている以上の多くの方に見ていただいていたようで投稿して良かった。FacebookからInstagramアカウントを辿れるような設定を忘れていてFacebookのみつながっている方には音沙汰なしに見えてしまったようですみません。
家族のLINEグループにも定期的に写真を投稿していた。普段あまり山の写真をシェアすることは無いので山の景色を楽しんでもらいつつ生存確認にもなっていて良かった。一度だけ音声通話を行った。特別に話すことは無いのだがリフレッシュになって良かった。
■ 復路やってみてわかったこと
進むほどにジリ貧になるのか、日々のルーティンとして安定状態に入れるのか、日々進化してどんどん速く、強くなるのか。3つのパターンのどこにはまるのか。これまで準備して仕上げてきた状態と日々の負荷の大きさ、年齢も大きく関係しそうですが回復力などのバランスでどうなるのかを日々探っていた。
折り返した時点ではこれは間違いなく後半の方が速く行けるという感触があったが復路に入ってわずかづつパフォーマンスが下がっていった気がする。特に上り下りの切り替えにかかる時間が長くなっていった印象。登りに切り替わった最初が辛くペースが上がらない。長く続く登りだと徐々に安定してペースが戻る感じ。下りも同様。
切り替えに時間はかかるものの特に意識しなくてもペースは勝手に戻って安定し、意識しなくても脳内で再生されるリズムによってほぼ一定に保たれる感じだった。
急な登り、ゆるい登り、平地、下り、それぞれに決まった呼吸のリズムパターンが出来ていて何も考えてなくてもそのリズムが脳内でリピート再生され続けていた。
気休め程度に飲んでいる回復系のアミノ酸のサプリに今回は効果を感じた。復路の途中で使い切ってしまったので後悔した。
ギアに求められる耐久性/信頼性が思ったより厳しかった。十分テストしてきたはずだったが復路に入ると耐久性の問題がボロボロと。いろいろ壊れた。特にライト系のトラブルは重大な問題になりかけて焦った。
耐久性と反するところがあり難しい問題ですがもっと軽量化出来ないかとも感じた。
同じコースを辿ることについては方向が変わると印象も変わり、時間帯もズレることが多いため苦痛に感じることはなかった。(南アルプスとかは一週間以上経過してますし・・・)
今回、私は全区間イーブンペースで計画して実行したが、それがベストだとは思わない。
ペースを上げる日を入れたり、ほとんど進まないレスト日を入れる等、コンディションの調整方法はいろいろなやり方があるような気がする。
■ 各区間のトピック
〜畑薙第一ダム
静岡駅からのバスを間違えて登呂遺跡を見学したりしながら3km弱歩く。
予定の11時より30分早かったがそこにいるだけで消耗しそうなので10:30スタート
スタートして30分で全身服まで汗びっしょり
スタートの写真をSNSに上げたのを見て海野さんがさり気なく応援に来てくれた。海野さん情報でアラジンの店員の方も応援してもらう。
中途半端な通り雨で湿度MAXの中を進む。
使えない新500円硬貨事件の後に使える自販機に救われる。
ダムのトイレ横で仮眠の体制に入るが雨で中断、先に進む。
てしゃまんくの里のPで仮眠。
〜市野瀬
茶臼の登りで張り切りすぎて以後ヘロヘロ
聖平到着早すぎたので先に進むが眠くなり小聖付近でゴロ寝仮眠(あやっちに起こされる)
百間洞を目指したが力尽きて仮眠。
高山裏避難小屋手前の水場にサングラスを忘れる
塩見岳手前で塩見新道から登って来た人に追いついたらなんと会社の人でお互いびっくり。
熊の平を目指したが力尽きて仮眠。
仙丈ヶ岳付近、日差しの強さと暑さにやられる。下り始めると日差しが和らぎ救われる。
林道交差区間でトップの土井さんとすれ違う。
市野瀬では公民館(自販機)に直行してこっそり休んでたら今年はこの公民館が実行委員の拠点になっていたようで見つかる。
〜駒ヶ根
塚田さん、牧野さん、保田さんとすれ違う。土砂降りの夕立の中一人選手とすれ違う。
地元の鎌倉さん、北でスタッフされてた中野さんに応援してもらう。あとさとみんさんも。
コンビニで買い出し、すき家で食事後に適当な場所で仮眠。(寝る前にビールもw)
〜木曽
林道終点の東屋で一人選手が寝ていた。静かに通過。その後続々選手が下山してきた。
登りは眠気で何度か仮眠しながら空木岳まで時間がかかった。
その後の選手やマーシャルとすれ違いながら最後尾の選手まで応援。
熊沢岳付近で雷鳥の親子に会う。今季初。
天気は下り坂、宝剣岳は貸し切り、8合目の水場で水を汲んで七合目避難小屋でお湯を沸かして食事をしてからスキー場跡まで一気に下った。スキー場跡はキャンプ場として整備されていて以前と雰囲気が変わっていた。初めて道の駅経由で行ってみたが特にメリットはなく最初のコンビニまで進む。国道添いの空き地で仮眠。
この中央アルプス区間はコースタイムが厳しいのかこの区間だけ予定より多く時間がかかった。
〜上高地
国道沿いだったが快適でよく寝れた。
まるとは営業時間外(2008年以来毎回時間が合わず)
境峠を越えて蕎麦屋(自分の中では近内そばと呼んでますw)のトイレによる。ここも営業時間に合ったことが無い。自販機は故障なのか使えず。
昼間のトンネル区間は交通量が凄まじかった。眠気とか疲れとか感じることもなく必死で走ってた。
沢渡の食堂とか寄りたかったが観光客で混んでいる中、臭さMAXだったので諦めた。土産物屋で少し食料を買い足して沢渡を出発。
ちょうど最終バスの時間に上高地到着。一気に人がいなくなり静かに。同時に雨が降り出す。予定通りここで仮眠。
〜馬場島
河童橋から明神までの迂回路が地味に時間かかる。
槍沢の登りは明るくなるにつれて調子が良くなり集中して登れた。
そのまま快調に黒部五郎まで進むが徐々に暑さ、日差しの強さにやられて失速。
薬師岳を越えるのは止めて薬師峠で早めのレストに入ることを決めた。が、テント場も熱く、すぐ寝れる状況ではなかったのでビールを飲みながらまったり過ごした。
五色ヶ原で水を汲むつもりだったが以前のように流れてなくて剱沢までもたなそうだったので念のため大汝休憩所で水を購入した。
剱岳の登りは午後からだったので貸し切りかなと思ったら後ろから軽装の女子がサクサク登ってきてあっという間に置いていかれた。
その女子と前後しいていたおかげで苦手なカニのタテバイも気持ち的に少し楽に通過できた。
山頂に着いたら一瞬だけ晴れたて景色を楽しむ。どうやら剣山荘のアルバイトをしている若者のようでバイトが休みの時間に近くの山をいろいろ回っているとのことだった。復路では剣山荘に立ち寄ってみよう。
早月小屋の予定だったが長い下りをさっさと終わらせたく、一気に馬場島まで下った。
〜早月川河口
馬場島は虫が多く休める感じではなかったので先に進む。
しかし眠気に襲われて道路わきで仮眠。そして逆走事件発生。
インソールが崩壊。またインソールとシューズアッパーの裏地との相性も悪くシューズの裏地が擦れて破れてしまった。
気温が高くペースが上がらないがなんとか最初のコンビニに到着。とりあえずの食事と翌日の朝食を購入して先に進む。
無事8日以内に日本海に到着してUターンの権利獲得。
公園の水道で体を洗って東屋で仮眠。
〜馬場島
あまり寝れなかったが明るくなって地元の方が散歩される時間になったので出発。コンビニによって木曽までの食料を購入。
暑くてなかなか進まない。馬場島はやはり虫が多く、休むのは止めて早月小屋を目指す。
〜上高地
虫が少なくなるまで集中して高度を上げる。明るいうちに早月小屋に到着。ビールを飲みながら設営して景色を堪能して寝た。日没後小さい虫に結構やられた。痒い。
剱岳で夜明け。剣山荘でカップ麺を食べる。往路で一緒に登った女の子には会えなかったが山小屋でのちょっとした会話は大事だなと思う。
雄山付近は空いていてサクサク下れた。一の越山荘でキーマカレー。このカレーの効果か五色ヶ原まで快調に進む。が、その後いつものいや~な区間で苦しむ。
薬師岳を越える元気はなくスゴ小屋でビール飲んで休むことにした。
翌日も晴れ、黒部五郎あたりは暑く、毎日雨を願って雨乞い。
黒部五郎小舎で軽食食べられると良いなーと思っていたが時間帯が限られているようで残念。パンを買って食べる。
双六小屋でやっとカレーライス。ちょっと待ったけど食べれて嬉しい。結局これが今回の最後のカレーになった。
ここでなんとびっくり藤巻さんと再開(往路の市野瀬以来。上高地から親知らずを目指している若い選手と一緒だった)
カレーパワーで西鎌尾根は絶好調。頑張れ俺区間もさくっと通過して気分は一番槍。そのままノンストップで槍沢を下る。横尾山荘でパンを買って食べて終バスが出た後のタイミングで上高地到着。店は閉まってるけど寝るには丁度よい。
〜木曽
明るくなる頃にトンネル区間通過完了。境峠までは涼しく通過出来たが峠を越えたとたんに暑さ、強い日差しに襲われる。休憩を取りながらなんとかスーパーまるとに到着。歩きながらの食事をしてさらに日陰で休憩を取りながらコンビニ到着。駒ヶ根までの食料を購入。
〜駒ヶ根
登山口から夕立で強い雨。すぐ止む。
七合目避難小屋まで登って小屋の近くで休む。
ガスが出て涼しい条件の中を木曽駒ヶ岳、宝剣岳を越えて進むがやはりこの日も晴れてカンカンテリーがお出ましに。
やっぱり中央アルプス区間はコースタイムが厳しく予定よりガクッと遅れてどんよりした気持ちで檜尾岳、熊沢岳、東川岳を越えて木曽殿山荘に下る。
この小屋はあまり寄った事がないがカップ麺を食べて休憩することにした。
登りも調子は上がらず時間がかかって空木岳。駒峰ヒュッテも初めて立ち寄ってコーラ休憩してから長い下りを下った。
駒ヶ根に下ったらまずは食事。ココイチでカレーライスを食べる予定でしたが幸楽苑に吸い込まれてラーメン、餃子、ライスのセット。
で、ギリギリだったモバイルバッテリーをなんとかしようと家電店に入るが扱ってなくてがっくり。幸いコンビニにちょっと容量が小さいけど売っていたので買い足した。容量小さい割にサイズがデカく、重いという残念な代物だったけど仕方ない。使い切ったモバイルバッテリーを自宅に送り返すか悩んだがここはデポ無し(受取も送り返しも)を通すことにした。
その他、必須装備に入らない不要なものを思い切って処分(持ってきたけど使えねぇーという物とか)
〜市野瀬
峠越えで眠気で苦戦する。途中で良い休憩場所もないのでなんとしても市野瀬まで進もうとした。時間がかかりながらも到着。
あの場所で休ませてもらう(使っていいのか未確認だったけど・・・)
深夜寝てる間に誰かが通過していった。もしかして同類の仲間?
〜畑薙第一ダム
明るくなって人の気配を感じて慌てて撤収してスタート
スタート時は雨が降っていたがこの日もやっぱりカンカンテリー降臨
仙塩尾根を必死にプッシュしていくが予定ペースを維持するのがやっと。
熊の平の売店の営業時間にちょっと間に合わず到着。
俺のビールが。。。。すがりついて懇願したい気持ちを抑えてさっさと寝た。
北荒川岳で夜明け。空いてるうちに塩見岳通過。
小屋は売店の開店時間前でチラ見して通過。
三伏峠ではランチタイム前でカレーは食べれずパンを買って食べる。
週末だけど人は少なめ?な気がした。
高山裏避難小屋は無人だった(後で聞いたところ前日でシーズンの営業終了したとか)
水場で一応サングラスが無いか確認。
荒川前岳に登る途中から雨が降ったり止んだり。
荒川小屋は軽食やってなくてカップ麺を食べることにした。あとパンと駄菓子を買っておいた。
予定では百間洞で寝ることにしていたが天気が怪しく周囲の山は見えなくなり不気味な雷鳴も聞こえている状況になり・・・カップ麺を食べながら考えた結果、ここで停滞して様子を見ることにした。テント場の受付をして設営していると雨が本格的に降り出す。
2〜3時間休んで外の様子を確認すると遠くの落雷がたまにあるものの周囲の山はくっきり見える状況になっていたので出発した。
赤石岳を越え、雷に会いたく無いポイントの百間平を越えて、百間洞まで下る。そのまま登り返して兎岳を目指すが急に寒気がしてきてそれなりの負荷で動いているのに寒さが増す状況になったのでツェルトを張ってお湯を沸かして温かいものを食べることにした。着替えることも考えたが食事をしたら落ち着いたので1時間程度の停滞の後に再出発。聖岳で夜明け。聖平でトイレに寄って茶臼小屋を目指す。出せるスピードで黙々と進む。
茶臼小屋でまたパンを買って駄菓子を購入。一つ100円の小袋で売っているので1000円分買います!というとスタッフの方に喜ばれたw
茶臼からの下りはサクサク進めてあっさり下山した。
下ると暑かった。
沼平でツェルトなど濡れた装備を乾かす。ヤマビルにやられていることに気がつく。
〜静岡の海岸
荒川小屋で停滞を決めた時点で16日以内の完走は一旦諦めたが畑薙第一ダムに到着したときに残り21時間くらい。ロードを頑張れば不可能ではないし、特に悪いところもなくスピードは出なくとも普通に走れる。ここまで来たら16日以内完走を目指そう!
まずは慌てず白樺荘で食事(カツ丼セット)をして菓子類を購入(14:35)
この場所でこんな美味しい食事が出来るとは素晴らしい。
井川ダムまで淡々と進み(20:30)、富士見峠へ。
途中で静岡の方(望月さんの知り合い)の方に応援していただきびっくり。おかげさまで登りも集中して歩くことが出来て峠を越える(22:58)。
ここで期間中最強の土砂降りになる。雨が落ち着くと今度は眠気。
簡単には進ませてくれないな。
なんとか横澤観光トイレに到着して最後の仮眠。
黙々と進み安倍川を渡る(5:04)
第二東名を過ぎたところでなんと望月さんの応援!!!
マックのトイレに駆け込んでついでに朝マックを食べることになったりいろいろありながら静岡駅通過。
やはりこの日も暑く徐々に走れなくなったがなんとか海に到着した(9:42)。
いつもそうだが泣いたり感動したりはそこまでの道中ですでに終わっているので着いたときには特に感動はなく淡々と海にタッチ。
実は望月さんと知り合いの方に海で待っていただいていたのに場所が正しく伝えられてなくて会えないというハプニングw
その後合流出来て冷たいメロンとかいろいろ差し入れをいただき、着替えを用意していただいていたり、駅まで送っていただいたり大変お世話になりました!
■ まとめ
今回の挑戦、情報はあまり出していなくて直接つながりのある知り合いだけにSNSの投稿を見てもらってたはずが知らない間に広まっていて自分で思っていた以上の多くの方に楽しんでいただけたようで良かった。わかりやすい「凄い」を意識していたところはあったのですが予想以上の反応をいただいた。特に望月さんを始めTJAR経験者から「凄い」と言っていただけたのが嬉しい。
(凄い以外に中身は無いと言われればその通りですw)
還暦も近くなった自分が出せる成果はせいぜい「年代別〇〇」とか「最高齢〇〇」といった年齢の割には頑張ってるね程度かなと思っていたが今回はその枠に留まらないインパクトのある(ような気がする)結果を残せたようで嬉しい。
まとめのまとめ「二度はやらない」
ありがとうございました